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2004/02/08

MM誌01年5月号:Fユニットのハンドレール

back issue Vol.18 June 1, 2001, re-edited Nov. 24, 2010

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 一昨日届いたMM誌最新号は、やはりというか、このところの傾向に沿って“鉄の薫り”プンプンの内容となっていまして、DM&IR蒸機、B&O機関庫、L&Nの0-6-0図面と続き、さらにノーザン・パシフィック鉄道の列車写真にカラーページを割いています。
  その中で、「オヤっ」と首をひねった頁がありました。「F-Unit Handrails」というハンドマン編集長の執筆記事です。【画像はクリックで拡大します】

 Fユニットとは、蒸機からディーゼル機に移行した時期に主役の座を得たFT、F3、F7、F9という一連の流線型ボディを持つ貨客両用の機関車で、BB軸配置で短めというモデルに最適なスペックを持っていることもあって、アサーン社に始まり、シャープ・ステュワート、ライフライク、インターマウンテン、MRCなど、ブラスも含めたソウソウたるメーカーが製品を出しても次から次へと捌けていくという人気機種です。

 で、何をいまさらハンドレール=手すりの話なのか、しかも編集長が直々に出てくるのかという疑問が湧いてきたわけですが、読み進んでいくと「極細のパイプを使う」とあります。
  車体側面にある出入り口の両側に取り付けてある手すりは、0.3mmか0.4mmの金属線を「コ」形に曲げて、車体に開けた穴に挿し込んで固定するのが一般的です。しかし、実物の手すりをよく観察すると、車体と平行な手で握る部分が太くて、車体へ取りつける脚の部分が細くなっているのです。これを再現するため、外径0.4mm、内径0.22mmのパイプに、L形に曲げた0.2mmの脚を両端から差し込んで使うというものです。

 言われてみれば、実物のどの写真も、当然ですが、そうなっていて、唸ってしまいました。特にこの号のp30とp31の見開き頁一杯に印刷されたサンタフェ・ウォーボンネットのサイドビューでは、よく判ります。

 ところでFユニットは、私の建造計画にも当然入っていますので、大変に興味深い話ですけれど、真似をしようという気にはなりません。というのは、極細パイプの入手難もさる事ながら、パイプは同径のソリッドに比べて剛性=曲がり難さが劣ると思うからです。このハンドレールは出入り口の全高に渡る長さで、HOで26mmほどにもなりますから、少々太目の線材を使ったところで心許ないところ、いわんや中空のパイプでは将来の破損に対する心配が増すばかりです。

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……などと思いながら、パイプの材質を示すhypodermic (hyperdermic)という言葉を辞書で引いたら“皮下注射器”という意味だと出ていました。なるほど、注射針に使うステンレス・スチールなら十分な強度もあって、こういうことも可能でしょう。また、切断工具も難しいはずで、さらにストーンがどうのこうのと書いてありますが、これ以上は私の語学力では付いていけません。興味のある方は、入手先も示されていることですし、ご検討をお奨めします。

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