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2004/03/06

DE誌2001年5/6月号:SPのアリゲーター

back issue Vol.26 June 9, 2001, re-edited Nov. 25, 2010

De2001_5_6a

 ディーゼル・エラDiesel Eraという雑誌は、隔月の発行で表紙を入れても全60ページという薄くマイナーな雑誌なのですが、ディーゼル機を趣味としている人にとっては欠くことの出来ない一冊です。発行元は各種写真集を得意としていますから、貼付されている写真はどれもシャープで、モデラーを意識した編集と言えるでしょう。その証拠に、ブラスモデル・インポーターのOMIが広告を出しています。
 内容は各号、最新ニュースと、まとまったテーマ記事で構成されています。【画像はクリックで拡大します】

 昨日届いた5/6月号では、西東で同時に現れた屋根を白く塗ったUPのSD38-2とCSXの8-40B、そして小振りのウィング・エンブレムを追加したUPのGP38-2に始まって、モーティブパワー社が2000年中に手がけた機関車、B&OのSD35はHOスケール図面付き、NSのSD70M、そしてSPのアリゲーターと続きます。

 このうち、モーティブパワー社は、元々がモリソン・ヌードセン社MKで、それがボイシ・ロコモーティブ社、さらに2000年6月に名称変更となりました。MK時代にGM/EMDとGEに次ぐ第3のメーカーと騒がれたものの経営が破綻して再スタートしたものですが、古い機関車のリニューアル工事などで再び元気になってきたようです。

De2001_5_6b

 また、アリゲーターというのは、ちょうど本誌6月6日号で取り上げたアルコAlcoのRSD15という型式のディーゼル機関車の内、サザン・パシフィック鉄道SPが発注したボンネット=ショートフードを低型としたバージョンです。スイスに“クロコダイル”というあだ名の電気機関車がありますが、それのディーゼル機版ですね。EMDの競合型式がSD24と言えば、時代的背景がお解りいただけることでしょう。アルコはこの型式の後、センチェリーシリーズのC628やC424などで大攻勢を掛けて、玉砕しました。

 なお、BBS掲示板で話題となったUnion Pacific's Turbine Eraは、この雑誌の出版元であるWithers出版の本で、この号にも大々的に広告しています。“今までで最大の写真数”を謳っていますから、決定版の様ですね。

澤村達也氏から、詳細不明モデルを皆さんにお尋ねして欲しいとメールがありました。側面に金網を張ったインタアーバンです。
Img787b

【追記】……ということで、インフォシークのサイトに掲出したのですが、同サイトが閉鎖されてしまい、澤村氏のコメントと写真を失ってしまいました。いただいたはずのメールも、出てこない……ということで、写真はThe Art of Brass vol.1から転載させていただきました。そして、旧掲示板の発言番号61から、やりとりが始まっています。2010-11-26

[61] 路面電車 NAPM小川 2001/06/10 01:13:35
 栗生様今晩は。本日のメルマにありました電車の模型ですが、PEではなくLARY(ロサンゼルスRailWay)のものです。
 70年前後にSOHOをインポーターとして熊田貿易から、各種のLARYの電車が輸出されています。 お尋ねの形式ですが「カリフォルニアカー」と呼ばれるもので、形式番号は#291という所までしか判りませんでした。 LARYはナローゲージの路面電車で、一部区間ではPEと三線区間になっており、廃止前にはMTA(メトロポリタン、トランジット、オーソリティー)という公営組織に移管されています。
 PEの「レッドカー」に対し「イエローカー」と呼ばれ、窓周りが黄色、その他が黄緑のツートンカラーの塗装です。
 ペントレックスからビデオが出ていますよ。メールの写真の形式は廃止時には走ってないと思いますけど・・・。

[62] アメリカの電気鉄道 NAPM小川 2001/06/10 01:29:57
 栗生様、度々失礼します。
 先に書き込みました「ロサンゼルスRailWay」も含め、アメリカの電気鉄道について参考になるHPがありますので、ご紹介します。
 写真がかなり多く、ダウンロードに時間が掛かりますが、有名処のPE,ノースショア、サウスショア、等だけでなく、大昔に廃止になったインターアーバンやGN、ミルウォーキー、NW、バージニアン、PRR等のメインライン、現在のアムトラックやLRTも網羅していますので、電気物が好きな方は是非覗いてみてください。
アドレスは http://davesrailpix.railfan.net/index.html/ です。

[65] Re: 路面電車 澤村達也 2001/06/13 04:47:51
 NAPM小川 さん
 電車の模型につき、ご教授いただきありがとうございました。小生ある事情からアメリカものまで手を染めていますが、何せ浅学のため手許の品物の素性がわからず、お尋ねしたものです。アメリカの電気鉄道の書き込みも読ませていただきました。あのようなHPを探していたのです。あと2,3点不明の模型がありますので、これで探して見ます。とりあえず御礼まで。

[66] Re: 路面電車 NAPM小川 2001/06/13 11:18:43
 澤村達也様
 初めまして今日は、私の浅はかな知識がお役に立ち、光栄です。
 小生アメリカ型の模型のメインは、現行のディーゼル機関車なのですが、最近ひょんな事からインターアーバン系にはまってしまい、昔の模型を探しております。
 アメリカ国内でも「電車好き」は少数派だそうで、本や資料、模型の流通も少ないのが現状です。 比較的ファンの多いPEなどは資料が多いのですが、多くが大昔の事なので、私自身も資料の捜索には難儀しております。 また何かありましたら、書き込みますので、宜しくお願いいたします。

[71] Re: 路面電車 栗生弘太郎 2001/06/15 23:35:17
 NAPM小川さん、澤村達也さん
 電車で盛り上がっていただき、まことに有難うございます。
 改めて調べましたら、アート・オブ・ブラス第1巻に写真が出ていることを発見しました。ただ、澤村さんから御投稿いただいたものと比べると、全く印象が違うんですね。かたやアップで堂々としたスタイルなのに、方や車体と台車の隅間が空いて小振りに見えてしまっています。写真で探すのは、つくづく難しいものだと思いました。
 この本に拠れば、1969年、Eサイダム社向け500台とあります。小川さんの参考文献もこれですか?

[72] 路面電車ぢぁあなかった! 栗生弘太郎 2001/06/15 23:53:26
 言い忘れましたが、アート・オブ・ブラス第1巻でこのアミ電は、ストリートカーではなくて、インタアーバンの項に分類されていました。

[73] まさにそうです!! NAPM小川 2001/06/16 01:20:22
 栗生様、澤村様
 今晩は、栗生様御指摘のように基本的文献はアート・オブ・ブラスVol.1ですが、私のそばにはアメリカントラクションに詳しい方がおりまして、そちらからの情報&洗脳が濃厚であります。
 別の項で英文に対する発音が話題になっていますが、インポーターの名称で「サイダム」という言い方もありますが、「スーダム」という言い方をしている方が多いですね、Suydamが日本語読みになるとどうなるか判りませんが、少数派好みの電気鉄道主体のインポーターとして、今尚モデラー心をくすぐる模型を30数年前に送り出していた事に驚かされてしまいます。
 この時代の模型は味が有って良い!! と個人的に思い、最近あちこち探していますが、購買意欲と値段との折り合いが付くのも難しいようで、別の意味で苦労しています。
 インタアーバンとシティーカーの違いもそうですが、「電車」は興味の対象としては薄いようです。
 困りますね!!栗生さん!! アメ電向上委員会でも作りますか!!

[77] Re: アメリカの電気鉄道 澤村達也 2001/06/16 08:52:55
 NAPM小川 さん
 教えていただいたHPを探したところ、Chicago Transit Authorityのページに探していた3連接車体のインターアーバンを見つけました。手許の製品は“CHICAGO RAPID TRANSIT 5000 SERIES ARTICULATED CARS”と書かれた赤い箱に入っています。模型はシングルポールなのに、写真はどれもポールを改造したような鬼太郎の「一反木綿」のごときボウを装着しています。時代が違うのでしょうか。塗色も3種類見つかりましたが、最も古そうなグリーとクリームのツートンにしようと考えています。気になるのは車番が全然違うことで、経営体が変わったためとも考えられ、そうすると塗色もオリジナルは違っていたかも知れませんが・・・
 何はともあれ一つ見つかったことに感謝します。

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