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2004/04/03

UPのカブースにW-Vはあるのか?

back issue Vol.33 July 4, 2001, re-edited on Nov. 27, 2010: Would Union Pacific Railroad have the Wide-Vision Caboose style?

Up_company

 しばらく前になりますが、辻野幸次さんから6月17日のBBS掲示板で「キャブサイドの車番の下に UPRR. com とあった」と御報告いただきましたので、このユニオン・パシフィック鉄道のサイトに私も行ってみました。もちろんUPといえば連想する、ビッグボーイとかFEF、さらにガスタービンやDDA40Xといった有名どころが総出演かという期待があったのですけれど、残念ながらダイヤモンドスタックや木造の時代のモノクロ写真が多くて、肩すかしを食らった気分です。

 そんな中で不思議なものを発見しました。あるカブースの図面です。
 どうもこの図面を分けて」もらえる様なのですが、怪訝に思ったのは、このカブースがワイド・ビジョン・タイプだったことです。(この記事の写真2葉は再編集時点のものです。現在、カブース小史という頁があるものの、図面には辿り着けなくなっています)

Upcaboose_3

 手書きされている「CA31」は型式名なんでしょうが、アサーン社などの製品にUPイエローの製品があるものの、それらは“全部、ウソ”というのが私の認識でした。

 UPのカブースで私が知っている型式は、CA1~CA13だけで、4年ほど前にニフティで披露したことのある次の一覧表は、「Cabins, Crummies & Hacks」というH&M Products社のカラー写真集からでっち上げました。
Up_cabooseis
CA-2は存在せず、CA-3は25000-25099で構造はCA-4と同じ。CA-11はBay-Windowの間違い。とれいん誌2018年4月号に改訂版。

 UPのカブースを詳しく解説した“Union Pacific Modeler”の第2巻でも、W-Vは触れられていません。もちろん、UP本来のものではなくて、吸収合併した鉄道のものを塗り替えた可能性はありますけれど、私は、UPイエローをしたワイド・ビジョン・カブースの写真を見たことが全く無いのです。ご存じの方がおられましたら、是非、お教えいただきたいと存じます。

 ところでこの“Union Pacific Modeler”というソフトカバー本は、1冊が96頁で4巻まで出ました。
 BNファンの私には最初、関心がなかったのですが、系統的に解説されているカバードホッパーや、モデラーに好適なアングルで撮影されたディーゼル機の写真を友人に見せられ、かつ「発行者は亡くなったはず」という一言に慌てて全部を購入した次第です。
  今でも手に入るかどうかは知りませんが、UPファンの必携本であることに、疑う余地がないと思います。

松尾よしたか氏より、ユニオン・パシフィック鉄道の公式サイト www.uprr.com について、次のメールをいただきました。
‥‥このサイトは、主にUPの顧客(荷主)を対象としていますが、レールファンに大変ありがたいのは、UPの動態保存車輌に関する情報です。News & Information→Train Excursionと入って行きます。FEF-3、チャレンジャー、スムーズサイド客車、E9のスペックや、蒸機本線運転の予定が出ています。また、この中のSouvenirのページ(直接入るには www.upsteam.com )には、本線運転の予定と、保存車輌関連グッズ(Tシャツ、帽子等)の通販コーナーがあります。

【追記】このワイドビジョン・カブースCA-31の解説をUtahRails.NETというサイトに見つけました。
 UPが1982年に併合したMP、Missouri Pacificの引継車で、UPの車番をもらってイエローに塗り替えられたものはMP 13563 1両のみとのことです。反対側の写真はRR Picture Archives.netにあります。
 形式図をよくよく見れば、標準タイプと比較してキューポラが屋根パネル1枚分だけ片方の車端に寄っていて、MoPac起源であることは自明でしたね。キットバッシュの格好のネタです。2011-02-20

Mp13563yellow3

 【追記3】とあるYouTube動画を見ていたら,あちゃあ! UPのW-Vカブースです.それも屋根が真っ白という奇妙なスキーム.車番はUP 26000,いったい,何なんでしょうか.

RR Pictures Archivesによれば"C-50-7 built 8/1973".さらにUtahRail.netに情報がありました.元SOOラインの101で,CVRX 101になるなど複雑な経緯をたどって,2016年8月にUP色に塗り替えられ,機関車をコントロールするシャービング・プラットフォームになったとのことです.動画でもその辺りのことがうかがえます.まさかキューポラに陣取って……. 2024-01-30

【追記2】UPのカブース用台車については,2018-3-22の記事をご覧ください.

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