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2004/05/08

UPファン日記◆BIGBOYの給水ハッチ

back issue Vol.48 Sept. 1, 2001, re-edited on Nov. 27, 2010

by Bullmoose稲垣

 このたび、「UPファン日記」はアメリカ型鉄道模型情報のUPブランチとして合併していただくことになりました。私の号はあくまでUPファンの独り言として読んでいただければ幸いです。

 先日、アメリカのオークションサイトのEbayをのぞいていましたら、天賞堂製チャレンジャーが出品されていました。TTグレーリフターつきです。開始価格は低いものの、最低落札価格を出品者の模型屋さんは店頭価格とほとんど同じに設定していますのであまり面白みはありません。日本で買うよりははるかに安いですけれど……。
 ところで、私の目をひいたのは、この製品のテンダーの給水ハッチです。前回の「UP日記」を読んでいただいた方にはわかって頂けると思いますが、BIGBOYやチャレンジャーのテンダー給水ハッチは1枚板の結構幅の狭いものがついています。ところが、天賞堂製やKEY製はFEFと同じ幅広のものとしているのです。

 前回のBIGBOY 4000では確証を得られないと申し上げましたが、チャレンジャーについては明らかに間違いと言えます。絶対におかしいです。

 天下の天賞堂がなぜこんな大きな間違いを続けているのかわかりません。私は保有していないものの、40万円もするのですから実物に合わせるのは難しいことではないはずです。

 実はBIGBOYの4000号機についても資料がないわけではなく、KRATVILLE著“BIGBOY”p19の写真にかすかですが写っていて、給水ハッチが幅広では無いことはハッキリと分かります。

 というわけで結論的に、テンダーの給水ハッチは、BIGBOYもチャレンジャーも、天賞堂、KEY、ついでにリバロッシ製に見られるような形状ではないと思われます。

 KEYが最初に生産したBIGBOYの給水ハッチはウッドデッキと同じ高さのものでした。実機でもはじめは高さの低いハッチだったものが、石炭やシンダが入るので途中で高く改造したとされています。
 それをKEYは追加生産分で、幅を間違ったまま、背の高いものに変更しました。KEYの製品はスチームデリバリーパイプとシリンダーのジョイントにスプリングが入っていないところから見て、原型をモデル化したのは間違いないところです。最初はそれなりに正し(高さは)かったのに、再度間違えてしまった原因に、天賞堂の影響があったのではないかと想像しています。

 ところで、まったく根拠がありませんが、天賞堂のBIGBOYは、設計が日本で、製作はサムホンサなのではないかと私は勘ぐっています。

 一方、OMIやSUNSET製、それに近く発売されるTRIX/メルクリン製のBIGBOYは正しいハッチがついています。バウザーはというと、テンダー自体が発売されておらず、モノグラム、現行はコンコーから発売されているプラモデルから流用するように指定されていて、こちらも幅広となっています。

8月23日号で「天下のRMC誌が1/76をHO scaleと言っている」とお伝えしましたが、同じバックマン社のホグワーツ急行をMRG誌は「HO/OO scale」と8月号で紹介しています。近々公開されるハリーポッターの映画に則したモデルのようですが、何処かの保存機が使われたのでしょうか。(ワークスK)

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