« レール・パワー製品の作例集 | トップページ | RMC誌2002年2月号 オリンピックは急いで! »

2004/09/09

MRG誌2001年11月号 チャンプがファイナル!

back issue Vol.89 Feb. 6, 2002, re-edited on Nov. 27, 2010

Fchamp_plan_books
 モデル・レールローディング誌は、12月号を本メールマガジンの1月22日号(Vol.86)でリポートしましたが、何とその前の11月号がこの土曜日に到着しました。
 そんなわけで、時期外れの話題となってしまいますが、どうしてもお伝えしたいニュースがあります。それはデカールの老舗であるチャンプ、すなわちチャンピオン・デカール社が「最後のカタログを発行」したというものです。

 チャンプは1940年、日本製ブラス・モデル輸入の草分けでもあるマックス・グレイが創業し、1963年に現オーナーのリチャード・メイヤー氏が引き継いだ歴史ある会社です。しばらく前に「パソコン・プリンタで古いパターンを復刻」とか、HPを開設するなど、新時代に適応する新機軸を打ち出しつつあっただけに、どうしたんだろうという心配をしてしまいますが、個人商店的な運営でしょうから、経営者の年齢を考えれば、いつかはこういう事態になるのでしょう。

 ただ、直ぐに廃業するわけではなくて、2003年の年初に切れる工場のリース期限まではデカールの印刷を続け、その後は在庫が無くなるまで売るという様な意味のことが書いてありますので、欲しい方は今のうちに注文されることをお勧めします。

 なお、同社HP http://www.minot.com/~champ/ のオンライン・カタログではデカールのパターンを知ることが出来ません。例えばB&Oの蒸機なら“Loco - Steam, all bronze gold roadname, numbers and small B&O heralds.”などというコメントで判断する必要があります。また、私の持っている中で最新の97-98年版は、このオンライン・カタログの内容と全く一緒で、イラストも添えられていませんから、“最後”のカタログも同類の可能性が大きいでしょう。ただ、貨車については“Plan Book”が存在して、そのパターンを知ることが出来ます。オーダー・リストにある“Number Two”と“Number Three”の中身は重複していないので、両方買ってください。

 同社の品揃えは、蒸機から1970年代前半の時代で、他社には無いものが多く、また考証的にもしっかりしているという評判ですから、御愛用の方もおられることでしょう。私自身がBNのカバードホッパーなどで使った経験からいえば、膜厚が十分に薄く均一で、使い易いという印象です。ただ、そのままでは白が若干薄く黄色味がかった色調ですが、オーバーコートで目立たなくなりました。

 よって、HPで在庫無しと表示されている2種類の未入手品番を除けば、既にHOもOも既に十分にストックを抱えております。これはかつて、ヘラルド・キング社が撤退したときに“次は?”という思いから買い集めたものです。まあ、実際に使うのはいつになるか分からないものの、経年劣化はそれほどないだろうと思っております。最悪、製品や説明イラストをスキャンして、アルプス・プリンタで自作する覚悟ですね。
Fchamp_sample

 MRG誌のこの号では、これ以外に、木製キットで有名なラベル社が、経営者と所在地が代わったというニュースもありました。この件については、既に上田悦史さんがBBS掲示板で披露してくださっています。
 記事では、近代型車両工作派にうれしいものが2つありました。
 一つは、サンタフェのPS2-CD 4750グレイン・ホッパー貨車をインターマウンテン社のキットから細密化するもので、製品が1978年製のSooライン向けという一寸特殊なスペックをモデル化していますから、他の同型車への改造を計画している方々には参考となる部分が多いことと思います。私も正に今、カバードホッパー・シリーズを手がけていますので、食い入るように読んだ次第です。

 もう一つはシーボード・エアー・ライン、SALといっても航空会社でないことはアメリカ型ファンならよくご存じの鉄道名のSDP35をスクラッチするもので、前回話題としたRPP=レール・パワー社のGP35を土台にして、キャノン社のパーツをテンコ盛りにした作品です。KatoではなくRPPのボディ・シェルを使った理由に、値段がドラマチックに安いこと、ウォークウェイのトレッド・パターンが無いことなどとあるのには、肯かれる方も多いことでしょう。一方で、SDP35はアトラス社から新製品がアナウンスされていますから、これを入手して弄ろうと考えている方には実物写真など、役立つことが多いと思います。

 なお両記事とも、12月号と連載となっています。

 ところで、MRG誌といえばインターモーダル関係が強いという印象でしたが、この号には森林鉄道=ロッギングについて、書籍紹介が3冊と、カラー6頁の記事を奢っています。私自身は、足を突っ込むと泥沼という恐れから、ナローとかこの方面は見て見ぬ振りをしていますので中々ご紹介に至らないのですが、熱心なファンは日本にも少なからずおられるようです。以前に加藤剛さんからお教えいただいたのは村上正樹さんのサイト http://www.tcp-ip.or.jp/~masaki/index_jp.htmlで、美しくまとめられたHP共々、Sn3という日本では希有なゲージを採用されていることに驚いた次第です。

 本メールマガジンにも、これからは何とかネタを拾って話題としたいと思いますので、こちらをテリトリーとしておられる方々もご参加いただけます様、お願いいたします。

 なおMRG誌は、日本では「さかつう」辺りに置いてあった記憶がありますが、定かではありません。HPは http://www.modelrailroadingmag.com/ で、ここにインフォメーションがあって購読申込が出来ます。留意しなければならない点は、既刊号の注文頁を見ていただくと判る様に発行月が滅茶苦茶なことです。これで1万3千部を発行しているのですから、凄いですよね。【MRG誌は廃刊となっていますので、ご注意ください】

Smllchmp【追記】ブログ「Brass Solder的鉄道趣味生活2010-11-30」で伝えられて、慌ててChampion Decal Companyを訪れると、9月30日が最終日で、今度こそ本当の終焉の様です。2010-12-01

|

« レール・パワー製品の作例集 | トップページ | RMC誌2002年2月号 オリンピックは急いで! »

メディア情報」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« レール・パワー製品の作例集 | トップページ | RMC誌2002年2月号 オリンピックは急いで! »