蔵書自慢 アムトラック関係の資料
back issue Vol.126 Sept. 10, 2002, re-edited on Nov. 28, 2010
ちょっと話題にする時機を逸してしまいましたが、2002年9月号の"とれいん"誌は我々アメリカ型ファンにとってなかなか楽しい号でした。巻頭には根本研二という方のOスケール・ブラスの贅沢なウェザリング紹介がある上に、平野聰氏のSR&RLレールカー製作記+製品リストや、松謙氏の“アメリカ型で何が悪い!”などというアジテーションが続いています。
中でも皆さんが両手を挙げて歓迎されたのは佐々木也寸志氏の手になる、アムトラック車両が辿ってきたカラー・スキームの変遷を解説した記事でしょう。
今でこそ、ウォルサーズ社の客車群を始めとして、アサーンのAMD103やF59PHI、バックマンのアセラ、アトラスのAEM7と8-32BHW等々、買う方の資金調達が追い付かないほどの新製品ラッシュを呈しているのですが、数年前までは機関車はオモチャでしかないバックマンやライフライクのF40PHか、箸にも棒にも掛からないウォルサーズのE60に、スーパーライナーは図体ばかりのコンコー製品などがあっただけでした。
一方で実物の書籍なんかは未だに見つけ難く、その証拠に佐々木氏が参考図書として挙げられているのは一般的なディーゼル機の解説書1冊だけという有様です。多分、氏はTrainsとかDiesel Eraといった雑誌類を虱潰しに当たられたものと推察しています。ことによると、アメリカのファンにとってアムトラックは、日本の新幹線の様な存在なのかも知れないと、思ってもいます。
ところで実をいうと私は、アムトラックの車両を調べたいときに開く丸秘の本を2冊保有しています。幾分古めですが、古書市場で見つかるかも知れませんので、自慢がてら、御紹介しておくことにしましょう。
1冊目は、Amtrak Car Diagrams、すなわち型式図面集です。HOスケールより一回り小さい縮尺の図面が僅かな解説付で89頁に渡ってビッシリと詰まっている本です。最新の車がフェーズ?スキームのアムフリートで、残りは全て従来鉄道より引き継いだヘリテージ客車というのですから、1975年前後の出版でしょうか。まあ、これ以降に登場したアムトラック・オリジナルのスーパーライナーなどを好まれる方には不向きです。なお、発行はWayner Publicationsです。
2冊目は、Passenger Train Annualの1988年版という80頁の冊子で、このp10からp35に渡って旅客車両の番号表が掲載されているものです。こちらは参考写真が添えられていますから、スタイルもバッチリ判ります。
今はインターネットの時代になったといえどもアムトラック・ヒストリカル・ソサイエティのにも車番表は掲載されていませんから、貴重な一冊といえます。
なお、パッセンジャー・トレイン・アニュアルは、今は廃刊となったパッセンジャー・トレイン・ジャーナルの増刊号の体裁で、私はいつの間にか、No.1(1975)、No.3(1978)、No.4(1979?)、1987、88、90、91、92、93の各巻を保有しています。中身は、ほとんどが各年の出来事の記録や、特定列車の解説ですけれど、1990年版にコミューター鉄道の機関車と旅客車の番号表、1991年版にスーパーライナーを連結している列車の編成表が掲載されているのが目を引きます。
さて、検索サイトでカタカナの“アムトラック”を入力したら、経験談がゴマンと出てきました。これらを読んでいるとなにか、日本人にとってアムトラックがアメリカに対する憧れの象徴となっている様な気がします。
アムトラックの車両形式毎の写真集
アムトラック車両の市販モデルについての解説(英文)
がありました(いずれもリンク切れ)。
ところで以前、カホンパスの写真HPを紹介させていただいた南那轟さんから、たった今、シアトル近郊で撮影されたアムトラック関係の写真をアップしたとメールをいただきました。例のタルゴ列車カスケーズがフンダンに出てきますので是非、御訪問ください。
■というわけで、今回のアンケートは、アムトラックにおける塗装スキームの好みを伺おうと思います。トレイン誌9月号を参考にして、次の区分の中からお選びいただきますようお願いします。理由など、コメントもお寄せいただければ幸いです。
◆1971~ フェーズ? 赤青矢印
◆1974~ フェーズ? 極太赤青帯
◆1979~ フェーズ? ちょい太赤白青帯
◆1997~ フェーズ? 太青帯に赤細線
◆2000~ フェーズ? 青波シャチ模様
◆アムトラックは判らない
□途中経過・最終結果を見る
┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00011965a50 >
□コメントボード
締切は9月16日(月)18時です。
前回のアンケートは、アメリカの鉄道黄金期1950年代に存在した好みの鉄道名をお答えいただくもので、49名というたくさんの方に投票していただき、誠にありがとうございました。結果は、サンタフェとUPに幾分集まったものの、適当な散らばりがあって、読者の皆さんの奥の深さが実感出来た次第です。
AT&SF アチソン・トペカ&サンタフェ 10人 (20%)
B&O ボルティモア&オハイオ 4人 (8%)
C&O チェサピーク&オハイオ 3人 (6%)
CB&Q シカゴ・バーリントン&クエンシィ 1人 (2%)
C&NW シカゴ・ノース・ウェスタン 0人 (0%)
D&RGW デンバー&リオグランデ・ウェスタン 3人 (6%)
DM&IR ダルース・ミッサベ&アイアン・レンジ 0人 (0%)
GN グレート・ノーザン 3人 (6%)
Soo スー・ライン 0人 (0%)
Milw ミルウォーキー・ロード 1人 (2%)
NYC ニューヨーク・セントラル 1人 (2%)
N&W ノーフォーク&ウェスタン 1人 (2%)
NP ノーザン・パシフィック 2人 (4%)
PRR ペンシルベニア 5人 (10%)
SR サザン 1人 (2%)
SP サザン・パシフィック 3人 (6%)
UP ユニオン・パシフィック 9人 (18%)
その他 2人 (4%)
また、お寄せいただいたコメントは、次の通りでした。
カホン@さん:誰が何を言おうと好きです。現BNSFも最高 AT&SF
K&K Works(私):限られた車両限界の中を奇をてらわず、オーソドックスに機能を追求した一群の蒸機に堪らない魅力を感じます。C&O
アムトラッキアンさん:アムトラックのヘリテージ・フリートが好きなので当然の帰結ですね(笑)CB&Q
河上賢治さん:4-6-4のF7型に魅せられてミルウォーキーを始めました。年代としては1940年代の方が個人的にはより関心があります。Milw
kanesakaさん:迫力ある大型蒸気のUPも好きで模型も集めていますが、サンディーリバーの2フィーターとウェストサイドや、ピッカーリング等の森林鉄道のギヤードロコ群が好きで、レイアウト建設始めましたが、進んでいません。
Tadさん:UPの大型・中型蒸機が好きです。なるべく複数持つようにしています。機関区に集合しているのを見るのは最大の「癒し」です。
表や表題がズレて表示されることを気にされる方には、等幅フォントの採用をお奨めします。Microsoft Outlook Expressをお使いの場合は、「ツール」→「オプション」→「フォント」で表示したメニューから、「文字セット」を「日本語」にして、MSゴシック、またはMS明朝を指定します。それでも僅かなズレが生じる場合には、文字サイズを少し弄ってみてください。これにより、今後フォントで絵を表示したときや、他のメールマガジンで見易くなります
| 固定リンク
「洋書は写真だけ」カテゴリの記事
- 貨車用台車の変遷 CBD 1888年版(2012.02.07)
- 貨車用台車の変遷 CBD 1879年版(2012.02.03)
- 無責任きわまる書名だけの新刊紹介(2005.03.03)
- 蔵書自慢 アムトラック関係の資料(2005.01.06)
- 新刊書を題名だけで注文出来ますか?(2004.11.04)
コメント