MRG誌03年1月号 ATSF SD45ー2をRPP+Cannonで
back issue Vol.133 March 3, 2003
モデル・レールローディング誌1月号をやっと手にしました。もっとも、単身赴任で久しぶりに帰宅した身ゆえ、この号が二、三日前に届いたものなのか、実は数週間前に着いていて家族がどこかに置き忘れられていたものなのか否かは定かでありません。
この号の目玉はロバート・ホッフマンという方の手になる記事で、サンタフェ・コダクローム・スキームのSD45-2を、レール・パワー・プロダクツ社RPPのキットに、キャノンなどのパーツを追加するキットバッシュでしょう。
この2社製品の組み合わせによるモデリングは、ここ1、2年こそ下火となってきたものの、それ以前は隆盛を極め、模型各誌には毎号必ず掲載されていたものでした。それがプロト2000、スペクトラム、ジェネシスなどのブランドの登場で様変わりしてしまい、RPPの製品群をアサーンが引き取ったというニュースも我々の記憶に新しいところです。
この懐かしささえ覚えさせる一見、素晴らしい作品が、以前から私が気になっていた彼の地のモデルのいくつかの性向を未だに持っていることを発見し、少々辟易しましたので、その辺りをご説明させていただきましょう。
その一つは、キャブ窓の縁に色が差してないことです。この記事の実物参考写真にもある通り、Hゴム処理、向こうで言うところのガラスのガスケットは黒が一般的で、視覚的に重要な要素ですから、我が国のモデラーなら烏口を駆使してまでも必ず着色するところを、アメリカ人の作例では、塗り分けられている例をほとんど見ません。特に正面窓は人間の顔で言ったら眼に相当しますから、窓縁はアイラインやアイシャドーで、美醜や人相に影響する大変重要な部分だというのが、私の考えです。この色入れは烏口を使わなくても、安直に油性ペンでタッチアップできる程度の作業だと思うので、全く不思議です。
ちなみに昨年末に発売されたプロト2000のSD60M、2ウィンドーBN色では、この窓縁がちゃんと黒く塗られていまして、これは凄いことだと思いました。
また窓といえば付き物のワイパーは、顔でいえばマツ毛と解釈できますから、私はいつも力を入れている部分です。それにもかかわらず、中央窓2つのシングル・ワイパーをリンク・ロッドで結んだ作例を見ないというのも疑問です。
そしてキャブの窓回りは製品にとって最も重要なはずなのに、RPP自身が供給する製品では大部分が四隅のRを省略していて、個人の相当な細密作品でもそのままとしたものがあることも奇妙に思っている点です。
ところで私にはさらにもう一つ、RPP社製品で許せない部分があります。それはパイロット・プレート、カプラーの取り付けられる端梁の厚さです。アサーン社の旧製品でさえ0.6mmとしているのにRPPは一貫して1.2mm程度を採用しているのです。いくらステップをシースルーにグレードアップしたりしたところで、端梁が厚いままならステップの幅にも影響が出たままです。
それにもかかわらず、あちらのモデラーは皆、そのままとしていて、この記事のモデルも例外ではありません。アサーンのSD40-2辺りのシェルから移植するなどということは、そんなに難しいことではないと思っているのですが……
さて、この号の新製品ニュースで一番の注目は、UPの4,500馬力、スタンダード・ガスタービン(No.51~60)でしょう。カナダのレジン・トレインズという名前のメーカーの製品で、一体の上回りシェルと、レジン製のアーティキュレイエッド・シャシー、ハンドレールと窓用材料などが入ったキットの値段は、129.95ドルです。アサーンの部品を使って動力化するのだそうです。4台車方式ですから、このシャシーがどういう構造なのか興味のあるところですが、車体の仕上げには苦労することだろうと思います。
サイトについて雑誌では www.resintrains.com が示されていますが、今のところアクセス出来ません。所在地からすれば多分、Miracle Castings Inc.という名前を使ってきたメーカーだと思います。
なお、アメリカ型タービン機の全貌については、本メールマガジンの第22号をご参照ください。
■先日、事情があって、台北に4日間、滞在しました。全く趣味とは関係がなかったものの士林夜市の末端でプラモデルショップを見つけて、日本と同じ品揃えに感激したりしていました。
ところで、ここの自動車のナンバープレートが、英数字2桁に数字4桁を組み合わせたものであることに気が付いて、ひたすら「BN」を探しましたら、「BN 6446」と「BN 6669」を発見しました。バーリントン・ノーザン鉄道では共にSD45の様です。ことによるとUPとかSPなんかもあるかも知れません。また、数が滅茶苦茶多いバイクは英字3桁と数字3桁の組み合わせで、その気になって探せばこちらも面白い番号があることでしょう。
前回のアンケートは、といっても3カ月も前になってしまいましたが、皆さんが“メイン”に採用しているスケールをお答えいただくものでした。昔と違って、この頃は複数の縮尺を楽しまれる方が多くなっていることですので、今回は”サブ”で楽しまれているものをお答えいただきたいと存じます。というわけで、結果はメインとサブを対比して次回、同時に発表ということにします。
貴方がアメリカ型鉄道模型で、サブに採用しているスケールを次の中から選んでお答えください。併せて、コダワリのコメントをいただけると幸いです。
◆Z スケール(1/220)
◆N スケール(1/160)
◆TT スケール(1/120)
◆HO スケール(1/87)
◆S スケール(1/64)
◆O スケール(1/48 1/45.2)
◆G スケール(1/22.5 1/24 1/29 etc.)
◆その他
◆サブ・スケールは採用していない
◆アメリカ型はやっていない
■途中経過・最終結果を見る
┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00014008ac0 >
■コメントボード
締切は3月10日22時です。
ところでこの号は、03年3月3日3時33分の発行を予約してみました。同じことを考えたメールマガジンの発行者は、私の他にもいたとなると……
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