RMC誌03年4月号 可動橋はますます快調
Vol.137 April 16, 2003
前号でも取り上げたレールロード・モデル・クラフツマン誌は70周年を迎えて力が入っているのでしょうか、4月号も興味のある記事が満載です。
まず、シカゴの鉄道可動橋を紹介する第2弾はバスキュールbascule・ブリッジ、すなわち跳ね橋のオンパレードですから壮観です。ScherzerとかStraussとか考案者名で呼ばれているのですね。残念なのは写真がアングル的に背景の橋と重なっているものばかりなことで、構造が分かり難くなっています。次号はバーチカル・リフト式です。
近頃流行のデジタル写真術については、モデラー向けに6ページにわたってサンプルを交えて懇切丁寧に解説してくれていて、私も興味を惹かれる記事です。しかし、いかんせん、当方の語学力が追随できずに残念です。日本語での、このレベルの解説が待たれます。文中に登場するカメラ名はクールピクスとかD60など、どれも我が国のブランドなのですが……。
DM&IR鉄道のエンディオン駅々舎は、小振りながら石造りの好ましいスタイルです。図面および写真がフンダンに示されていますから、自作、あるいは製品化される可能性大でしょう。実物は現在、別の場所で保存中とのことで、そのままトレーラーで移動させたときの写真もあります。
Collector Consistという、主に大昔のモデルについて蘊蓄が語られる連載コラムには、ティンプレート・コンバージョンと題して、1920、30年代に1番ゲージやOゲージのティンプレート製品をスケール化した話が載っていると思います。ちょうど、シロ松本氏の掲示板でOゲージ3線式の2線式化が話題となっていたところで、いつの時代も悩みは同じと感じた次第です。
業界ニュースではイェ・オールディ・ハッフン・パフYe Olde Huff n Puff社の経営者が代わったとのことです。ここは、スケール感にちょっと欠けた木製キットをHOやOで出している小さなメーカーです。名前の“ye”は定冠詞“the”、“olde”は“古めかしい”、“huff n puff”は“汽車ぽっぽ”の意でしょう。【追記:あるいは「ジ・オールディ・ハフン・パフ」。この解釈が難しくて、探求に次ぐ探求を行っています。アメリカ型鉄道模型大辞典「オールディー‥‥」をご覧ください。2012-10-08】
新製品ニュースでは、カスタム・フィニッシング社からトラックモービルという、軌道と路面の両方を走れる貨車移動機が新発売です。余談ですが,私の所属するクラブの今年の課題が「EMDとGEを除く動力車」とのことですので、これにモーターを組み込むという手を思い付いたのですが……
広告では、キー・インポーツがNスケールでペンシィの蒸機でQ-2、すなわち4-4-6-4というデュプレックスを発売するとのこと。実物は「曲がらない連接機」なので、走行性能が重視されるこのゲージでは、通過可能な最小曲線半径をどうするかに興味のあるところです。
機関車は試験台上で8,000馬力を記録したというモンスターです。
http://www.toytrains1.com/duplexdrive.htm
http://prrsteam.mrdek.com/q2-spec-44.html
OMI社では、ストリームラインド・キューポラ・カブースが4種、発売です。「Streamline」、すなわち流線型のキューポラを持つカブースですが、広告の説明ではハッキリしないものの、ウォバッシュ鉄道の自社工場で製造された80両がそのままN&Wとなり、一部がアン・アーバーとDT&Iに売却されたということなのでしょうか。
ちなみに私は、GNとCB&Qから引き継いだBN色の流線型キューポラ・カブースを同じOMI製品で確保しています。このスタイルが流行った時代もあったのでしょう。
デンバーの模型店、カブース・ホビーズのページに、バックマン・スペクトラムでモーターカーやマルタイが出ていて、「セルフ・プロペルド」とあります。バックマン自体の広告で見た覚えはないし、私はこういうものが発売されていたことに気が付きませんでした。クラブの課題ではこちらの選択肢もありえますね。
ちょっと大きな売り物はp106の“Brass Import Business for Sale”です。「カーステン出版に問い合わせよ」とあるだけで、社名は伏せられていますが、写真で細いボイラーに小さなドームという特徴的な蒸機モデルが透かしのように入っていますから、判る人には判るのでしょう。
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