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2005/10/15

プラキットのバークシャー

HObbyline NKP berkshire, HO scale static display plastic kit
melma! Back Number Vol.157 2005/10/03, total 255 copies

 昨日、アメリカのオークション・サイト、eBayをのぞいていて面白い出物を見つけました。ホビーライン社のプラスチック・キット、HOスケールNKPバークシャー2-8-4です。この入札の締め切りは4日後ですが、以降も逐次出品されるはずで、検索に「Hobbyline」とか「Berkshire」の言葉を使えば、容易に探し出せるはずです。【画像はクリックで拡大】

Mr196903cover2 私がこの製品の存在を知ったのは、モデル・レールローダー誌1969年3月号。なんと、36年も前の号です。
 受験勉強から解放され、これからは趣味に没頭しようという意気込みが高じた結果、分不相応に天賞堂で購入した生まれて最初の洋雑誌です。

 この号、今から見ると、また当時は我が国唯一の趣味誌TMSと較べても、見栄え的には薄くて“地味”な印象しかありません。しかし、内容的には2-10-0蒸機をはじめ、たくさんの図面が当たり前の様に掲載されて、巻末の模型店紹介は数ページにわたるという具合で、我彼のレベルの差を実感した記憶があります。

 MR誌1969年3月号の目次

 中でも、NKPバークシャーについて、N、HO、S、Oと、スケール毎のブラスを含めた製品解説という記事を斬新に感じました。
 特にショックを受けたのは、HOプラスチック・キットの存在です。安価で組み立てが簡単なプラモデルは小学生の頃から馴染んでいましたので、これなら憧れのアメリカ型蒸気機関車を幾つか欲しいと思ったものです。今、この号を取り出してきて見てみると、HOではリバロッシ(AHM扱い)、Nは日本ではカトーから売り出されたローワRöwa(Model Rectifier Corp.扱い)製品が紹介されています。
 そうそう、この表紙の文字で、ユビキタス"ubiquitous"という単語を知ったのでした。

Hobbiline

 ホビーライン製品は、1957-59年頃に製造され、動力化キットが1958-60年にカナダのシムズ・ラボラトリー社から発売されたと書いてあります。
  もちろん、今ではプロト2000から素晴らしいモデルが出ていて、こちらには考古学的な意味しか無いですね。

Proto 2000 NKP Berkshire 2-8-4
HO 433-30031
N 433-7469

  そうした下敷きがあって、10数年前にモノグラムのUPビッグ・ボーイと、NYCハドソンを入手しましたけれど、皆さんご存じの水かき様のハンドレールに辟易した顛末は、かつてニフティの会議室で披露した通りです。両車はコンコーが引き継いでいて、今でもウォルサーズを通じて買えます。

UP Big Boy Con-Cor 223-1201 US$26.98
NYC Hudson Con-Cor 223-1200 US$18.98

  ただ、たくさんの種類があると思っていたアメリカ型のプラキットが、以上の3種ぐらいしかないというのは、ちょっと驚きでした。
 ドイツ型やイギリス型はソコソコあるのですけれど、アメリカ型となると無いのです。動く鉄道模型の分野で最初からアサーンやラウンドハウス、またはマンチュア、バウザー、リバロッシ、バックマンなど、安価な製品が数多く出ていたので、またはライオネルなどの3線式Oゲージが普及していたという理由で、入り込む余地がなかったのかもしれません。

 日本では多種多様なプラモデルが出て、私は箱物を中心に買いまくってHOゲージに改造しました。しかし、印象把握がイマイチだったり、縮尺がなじめない1/50だったり、または完璧なオモチャだったりと、趣味として楽しめないものが多かったことは残念です。
 自動車や航空機、または船舶の様に、対象の持つ外形的、スタイル的な魅力を堪能できる優れたプラキットが鉄道ではなぜ出なかったのか、不思議です。それでも私は未だ、1/45の2軸路面電車とか1号機関車とかをストックしているのですけれど、この歳になると塗装など一寸億劫な気がしてきています。皆さんは、どうしておられますか?

【追記1】  eBayに引き続いて出品されるブツを読むと、どうもHobbylineはブランド名で、会社の名前はJohn A. Englishという様です。プラキットは他にPRR A5s 0-4-0  Switcher(KL-2: 194)と、NYC? 0-4-0T Saddle Tank Switcher(KL-1: 98)を出しています。動く鉄道模型でも貨車製品がありました。

 モノグラムのハドソンを動力化する話が、古いRM誌の85年12月号106頁に出ていました。辻坂信一郎という方が、国鉄型C55の水かき動輪を使い、総額1万5千円で仕上げられたものです。ボイラー回りのモールドを削り落とすのは、さぞや大変だったろうと推察しますが、反対にその辺りが最高に面白い作業だったかも知れません。今では、こんなことにチャレンジしようという方は希有な存在でしょうね。
 作者名で探すと、TMS1957年2月号に「0番作品発表 軽ディーゼル“モンブラン”」という記事を書いておられます。

【追記2】Hal Carstens著"150 Years of Train Models"のp94に拠れば、John EnglishはLionelに売却され、またBowserのLewis Englishとは関係がない、とのことです。

【追記3】キットの中身を解説しているサイトを見つけました。2011-12-07

【追記4】バークシャーのキットを、ついに入手しました(⇒ガラクタ・ボックス)。また画像を交れ替えて、記事全体を整理しました。2014-11-04

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