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2006/07/17

流線形コレクション1:ハヤワッサ

 JAM大阪大会へ流線形をテーマに出品したときの記録です。
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流線形コレクション終:JAM大阪大会の総括 06/08/14
流線形コレクション7:会場展示完成 06/08/11
流線形コレクション6:会場設営 06/08/10
流線形コレクション5:会場配布チラシ 06/08/06
流線形コレクション4:パシフィック競演 06/07/28
流線形コレクション3:PRR,NYC,ATSF 06/07/22
流線形コレクション2:乗用車、バス、飛行機 06/07/18
流線形コレクション1:ハヤワッサ 06/07/17

 国際鉄道模型コンベンション=JAMが7年目にして初めて東京以外の都市、大阪で開かれるということで、せっかくなので、私も参加することにしました。この8月11日(金)から13日(日)にかけて、南港のインテックス大阪です。
    http://www.jam.gr.jp/convention/index.html

 私の本来の趣味からいえば当然、緑色だけの機関車や貨客車、すなわちバーリントン・ノーザン鉄道BNの車両をズラッと並べて、細かいバリエーションの作り分けをアピールしたいのですが、果たしてそれで入場者数万人の中、何人が興味を持ってくれるのかは、本当に疑わしいところです。私の所属するNAPMは毎回参加していて、その中で第1回から第3回まで手伝った経験からすれば、来場者との交流は皆無。コンベンション全体でクリニックを含めても、一方的な情報発信に終始して、プレゼンター側の一方的な“奉仕”という印象しかありません。「業界によるアマチュアを巻き込んでの普及活動」という揶揄も現状ではあながち的外れではない様です。彼の地のNMRA大会などと較べると、コミュニケーション文化レベルに問題があって、成熟には未だ若干の時間を要する気がします。

 そうは言っても今回、この趣味の世界で生きてきた人間として幾ばくかの貢献はしたいし、アメリカ型ファンとしての意地もあります。NAPM本体が参加しないということですので、唯一の関西在住者として義務感も湧いてきます。ただし、生業が忙しいので、新たなる準備が極力無いもの、期間中に手数が掛からないもの、一般来場者の目を引くもの、そして“これぞアメリカ”というインパクトがあるもの、ということで、最終的にOゲージの流線型コレクションを展示することとしました。今まで興味に任せて買い集めていたもので、系統的ではないものの、種々取り混ざっていますから、総花的にはなりそうです。
  そして当日は展示モデルの説明文を配布する予定で現在、写真を撮って編集を行っています。それを数回に分け、ここで披露していきます。

■私はアメリカ型の鉄道模型を作ったり集めたり、またインターネットでメール・マガジンを発行し、ブログを開設して、日々、蘊蓄を傾けてもいます。今回は皆さんに、アメリカの鉄道が最も光り輝いていた1930年代から50年代までの流線形車両を、1/48のOゲージ・モデルで紹介したいと思います。この時代、欧米はもとよりアジア各国まで、全世界の鉄道に流線形=ストリーム・ラインの旋風が吹き荒れました。我が国でもC5345に始まってC5520-39、流電や私鉄電車、さらに南満州鉄道のパシナなど、ファンの皆さんがよくご存じのとおりです。
  その中で、特に強烈な展開を見せたのはアメリカです。同じ区間を複数の鉄道会社が競争するという過酷なマーケットにあって、さらに世界に先駆けて自動車と航空機に脅かされはじめたのが原因です。各鉄道は、冷暖房完備の豪華車両を100km/h以上で走らせるとともに、列車のスタイルを魅力的な流線形に変え始めました。もちろん、本来は空気抵抗を減らすことが眼目であるものの、技術進歩による機械の信頼性向上を下敷きとして、コマーシャリズムの浸透や工業デザイナーの出現といった要素が重なり、正に百花繚乱、現在から眺めると真にノスタルジックな時代が現出しました。

Dscf3785b■ ミルウォーキー鉄道:1935年の初代に続き38年に登場した2代目のハヤワッサ(F-7, model: Weaver)は、同じオットー・クーラーのデザインで、ビーバーテールと呼ばれた展望客車が白眉です。単機で550トン12両編成を牽引し、シカゴ・セントポール間659.7kmを6時間15分で走破しました。Milw_f7b

 私が所有しているのはこのF7、ハドソン4-6-4とリブサイド客車5両編成です。初代ハヤワッサは1935年登場、車輪配置としては古風なアトランチック4-4-2ですが性能は抜群、客車6両牽引で177km/hを記録したといいます。
 シカゴとツインシティの間は他に、バーリントン鉄道のパイオニア・ゼファー、CNWのThe 400とあって、三つ巴の競争を展開した流線形激戦区でした。

ミルウォーキー鉄道時代のハヤワッサについて、ウィキペデアの解説は、
  http://en.wikipedia.org/wiki/Hiawatha_%28passenger_train%29
ハヤワッサとオットー・クーラーについては、
  http://www.coffeedrome.com/hiawatha2.html (音楽が流れるので要注意!)

■この続きは「流線形コレクション2:乗用車、バズ、飛行機」

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