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2007/11/08

CPハンティントンにデカール

A Kemtron O scale C. P. Huntington 4-2-4 was finished with orignal decal made by Alps MD printer

 先日入手したサザン・パシフィック鉄道のシングル・ドライバー、C.P. Huntingtonにデカールを貼ってみました。【写真は全てクリックで拡大します。】

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 ライニングなどが実物と大きく異なっていますので、本当なら塗装を剥がしてブラス状態としたいのですが、見れば見るほどこの作品、丁寧に仕上げてあって、もったいないと思えてくるのが同じモデラーの人情です。さりとて肝心のレタリングが欠けていますから、中途半端感は否めません。では、シルバー・ストリークのプラスチック・モデルに添付されていたデカールはどうだと引っ張り出すと、50年前の作ですから透明部分の黄変があったり色の剥離も見られて、使い物になりません。スキャナーで読みとって再生できないかと試みましたが、解像度が悪い上にゴミが多くて細部の修正は無理です。

 というわけで、またデカールの自作となります。取り敢えず、原画を用意しなければなりません。
 炭水車の側面にあるS、P、Cのアルファベットを重ねたマークは、インターネット上に公開されていた写真がどうにか使えそうだと目星を付けました。なお「炭水車」という呼び方は正確にいうと、オイルバーナーのタンク機関車ですから「油水槽」辺りが適当でしょう。

Cpm12b これを白黒2値化、白黒反転、角度調整、縦横比修正と加工しましたら、左の通り美しくなりました。本来は、斜めからの写真を真っ直ぐ撮影したように直す"台形修正"が出来るソフトがあればよいのですが、私の求めるレベルではこれで十分です。
 これは高間恒雄氏からご教授いただいた方法です。氏は、スイスへ行ってメーターゲージ車両の真横写真を撮り、それをこの方法でデータ化して版を起こし、インレタを特注されたと聞いています。

Img623 一方、キャブ腰部の長方形の縁取りは、モデルの窪んだ枠の中にピッタリと納める必要がありますから、それぞれを幾何学的な長方形にしなければなりません。しかし、そういう形で使える写真がインターネットに見つからないのです。あっても解像度やコントラストがイマイチです。その理由は、カリフォルニア州博物館での実物の光線状態が悪くて、ストロボが必須だからではないでしょうか。実際に訪れたわけではありませんが、そんな条件の場合、真正面だとテカってしまいます。
 ただし、実物のスケッチがインターネット上に公開されています。もちろん、これを元にしてわざわざ原画を起こすのは面倒です。
 MRサイトの雑誌記事総索引で検索したら、RMC誌1952年10月号に図面が掲載され、それらが集約されて蒸機図面集となっていることが判りましたので、早速ブックファインダーを使って探し出して、注文しました。
Cp_huntington_name_board2 届いたものを見れば、これ、ケムトロン・カタログの元図です。1/48ですから十分に使えます。早速スキャナーで読み取り、例によって白黒2値化、白黒反転、ゴミ除去、縦横比調整を行いました。
Cp_huntington_under_board2 下部の2つの小さな枠はモデルでは幅が0.4mmほど異なりますから、寸法を微妙に変えたものを複数用意します。

 あと、サンドドームと後部妻面の車両番号「1」や、キャブ腰部の製造年である「1863」、先輪と動輪の軸端、従台車軸箱にあしらわれた「☆」は、ワープロでそれらしいフォントで適当に大きさを調整して間に合わせます。

 次は印刷です。もちろん、アルプスのMD-5000を使います。今はMD-5500に型番がバージョンアップして、直販オンリーで売られています。
 印刷する色は、実物がゴールドで、アルプスにもゴールドのインクリボンがあるのですが、このモデルは既にイエローでライニングがしてありますので、全体のトーンを合わせるために今回の追加分も全てイエローとしました。ただしイエローの印刷だけでは透けてしまいますので、一旦ホワイトで印刷し、さらに重ねてイエローを印刷します。このホワイトとイエローの2つのパターンは全くズレず、完璧に重なります。ここがアルプス・プリンターの凄いところです。

 続いて貼り付けです。以前にも書きました通り、切り口と環境温度に注意です。特にこのモデルは全ての面がロストワックスの鋳放しで荒れ気味ですから、フィルム温度を維持して柔らかい状態に保ちつつ固着まで持っていく必要があります。それでも出てしまった気泡は、針で丹念に突きます。デカール柔軟剤を塗っては気泡を突くという作業を2、3度繰り返して、なんとかこのレベルになりました。

 後は、オーバーコートして、窓ガラスを入れなければなりませんが、このモデル、分解方法が面倒です。どうしたものかと現在は思案投げ首のテイで‥‥

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【追記】WURE氏の「アメリカ旅客鉄道史+α」で音色をお聞かせした木製汽笛に、このCPハンティントンが描かれていることを今頃になって気が付きました。これ、本来はカリフォルニア州鉄道博物館で売られている物の様です。私自身は1998年、サンフランシスコで開催されたグレート・アメリカン・トレイン・ショーで購入しました。左上のカットは反対側の面の焼き印です。"Rail Fair 99, California Calls You"というわけで、なにか行事があったんですね。C.P.ハンチントン

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【追記2】サクラメントの博物館で実物に対面した話は「カリフォルニア州鉄道博物館(1)」をご覧ください。2008-03-21

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