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2007/11/21

アトラス旧Oゲージの全貌

Whole story of old Atlas O gauge models deployed in 1970s

 ここのところ、オアカーといいボックスカーといい、1970年代という、いにしえのOゲージばかりで辟易されている方もおられるでしょうが、もう少しお付き合いください。

 今回は、これらのアトラス製品が具体的にいつ発売されたのかという命題です。
 私が保有している2冊のウォルサーズO&Sカタログで確認すると、1991年update版にはアンデコの貨車と線路関係が掲載されているものの、それよりも前の1983年版には不思議なことに線路関係だけなのです。
 Oゲージの直流ハイレール2線式は、1970年代初めにAHM/リバロッシと共に、このアトラスがオーストリアのロコRoco社から供給を受けて参入という認識ですから、この断絶が疑問でした。
 そこで今回、MR誌のバックナンバーを繰り、一部判ってきたことがありますので、紹介しておきましょう。

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2007/11/20

アトラス旧Oゲージのボックスカー

Old Atlas boxcars collection

 ここのところの2回ばかりで、アトラスが1970年代始めに売り出したOゲージのオアカーを23両、ご覧いただきましたが、これと同じシリーズに40フィート・ボックスカーがあります。実は、こちらこそが私の大好きな製品で、完成した4両を含んで7両も保有しているモデルです。

 もちろんインターマウンテンやブラス・モデルも好きなのですが、初めから手間とコストを掛けているハイグレードなモデルよりも、HOなら古いアサーンやラウンドハウスといった、一見"オモチャ"だけれど、購入者が僅かに手を加えることにより見違えるような"スケール物"に化けてくれるモデルに、堪えられない悦楽を感じるのです。
 これらの幾つかは日本の模型店で購入していますから、同じ指向のモデラーがおられるものと信じています。確実な記憶ではないのですが1990年前後で、豊中のイチフジ、灘のロッコー、放出のツカサ、あるいは岡山のダンあたりだったと思います。

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2007/11/17

B&LEオアカーが完成

I weighted 23 Bessemer & Lake Erie's ore cars today.

 先日、「自作デカールでオアカー編成」という記事でご披露したOゲージのオアカーは、23両が何とか完成しました。ウエイトを積んで、車輪も取り替え終わりましたのでお見せしましょう。

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 このウエイトの積み方が、いつもホッパー系貨車では悩みの種ですが、今回はよいモノを入手しました。和文タイプ用の活字です。勤務先の引っ越しで倉庫の片隅に見付けたものです。今では無用の長物ですから、大手を振ってもらってきました。ただし、外見から隠せるような隙間がないので、当然、ホッパーの底に並べることになります。

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2007/11/11

BN線上のタルゴ

Modeling a Amtrak Talgo train run on BN line

 「タルゴTalgo」といったら、スペインにフランス、さらにドイツ、スイス辺りも走っていて、ヨーロッパの専売特許といった趣ですが、どうしてアメリカも浅からぬ縁があります。

 今ではアムトラックAmtrakのカスケーズCascadesがポートランド(ユージン)からシアトル、加えてカナダのバンクーバーまで、F59PHIの牽引でバットマン・ウィングを気取って走っていますし、なんといっても1949年の開発当初に実車製造を担当したのがACF(American Car & Foundry)社だったのです。

 ところで私が興味を持っているBN、バーリントン・ノーザン鉄道の路線上にも、タルゴが走ったことがありました。【画像はクリックで拡大します】
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2007/11/10

オートキャリアーにはシェルフ・カプラー?

The Kadee's shelf coupler is suitable for auto carriers?

 89フィートというのですから27m、アメリカ型の魅力の一つが巨大な貨車です。
 この趣味に足を踏み入れた10数年前に、ウォルサーズ製自動車運搬貨車を10両ほど入手しました。この内、BNは1両だけで、あとは別の色だったので、早速グリーンに塗り替えました。といっても、車体裾のフラットカー部分はTTXイエローのまま、またパネルと屋根のシルバーは共通ですから、それほど面倒な作業ではありません。

 もちろん、東京昭島のエンドウ・ショールームで開催された所属クラブの運転会へ持ち込みました。目論見では当然、燦然と輝いて颯爽と編成美を誇ってくれるはずでした。ところが、エンドレスを一周する間に次々と連結器が外れてしまうのです。モデルは当然ケーディーに取り替えて、高さも合わせてあったにも関わらずです。

 ゆっくりと走らせて調べてみると、平坦だという線路自体に凸凹があります。さらに、カプラー自体も引っ張られて上下に逃げ、食い違いが起こって外れてしまうことが判りました。車体が長い上に、この貨車、オーバーハングが大きいので、カプラー先端が上下に大きく振れるのです。

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2007/11/08

CPハンティントンにデカール

A Kemtron O scale C. P. Huntington 4-2-4 was finished with orignal decal made by Alps MD printer

 先日入手したサザン・パシフィック鉄道のシングル・ドライバー、C.P. Huntingtonにデカールを貼ってみました。【写真は全てクリックで拡大します。】

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 ライニングなどが実物と大きく異なっていますので、本当なら塗装を剥がしてブラス状態としたいのですが、見れば見るほどこの作品、丁寧に仕上げてあって、もったいないと思えてくるのが同じモデラーの人情です。さりとて肝心のレタリングが欠けていますから、中途半端感は否めません。では、シルバー・ストリークのプラスチック・モデルに添付されていたデカールはどうだと引っ張り出すと、50年前の作ですから透明部分の黄変があったり色の剥離も見られて、使い物になりません。スキャナーで読みとって再生できないかと試みましたが、解像度が悪い上にゴミが多くて細部の修正は無理です。

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2007/11/05

BNのオアカーをどうするか(MDC編)

My collection of BN ore cars from MDC models

 阪急宝塚線の雲雀丘花屋敷で1986年にモデルバーンが開店したときには、本当にビックリしました。広さといい、品揃えといい、また外観といい、今までの模型店のイメージからはかけ離れた姿だったからです。今は欧州型が主になっているようですが、当時はHOゲージのアサーンやラウンドハウス、タイコなど、書籍類も含めて、何かアメリカの模型店が引っ越してきた様な感じがしました。

 その頃の私は単にBNのグリーンとマークに憧れていただけだったと言えます。どこを走っている鉄道なのか、前身がGN、NPやCB&Qであることも、1970年に発足したことも全く知らない状態で、偶に見掛けるモデルを1台、また1台と、細々と集めているだけでした。ですからモデルバーンで目の前にゴマンと見せられたときには、HOゲージ製品の安さに釣られたこともあって、片っ端から買ったものです。
 その一つがMDC=ラウンドハウスのオアカーで、お店にあるだけを全て出してもらったはずです。
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2007/11/03

自作デカールでオアカー編成

Old Atlas 24 ore cars were finished with original decals made by Alps MD printer

 1998年にアメリカへ行った時にスワップ・ミートで、少しまとまった数のオアカーを手に入れました。
 Atlas社がオーストリアのRocoから輸入して1970年代に発売したOゲージのプラスチック製です。もちろん、これで少し長い編成を仕立てようという魂胆があったのですが、我々がMDCラウンドハウスやウォルサーズのHOゲージ製品で見慣れたスタイルとは少し異なっていて、車体の前後に端梁がせり出した形をしています。少し調べると、B&LEという鉄道だけが保有したらしいという結論に達しました。買い求めたUPやCN、GN、DM&IRといった大鉄道に混じって確かに同鉄道のバージョン(次の写真の下です)も入っています。

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2007/11/02

アメリカ型蒸機のオサライに

Steamguide

 蒸気機関車解説の定本、カームバック社刊Guide to North American Steam Locomotivesを、全く遅まきながら購入しました。

どういう切っ掛けだったのか忘れてしまいましたが、ウェブ検索していたら、日本語のアマゾンのサイトに行き着いて、定価29.95ドルのところを送料込みで3,241円だというので、ハズミで注文してしまったのです。ただ、注文から発送までに12日間を要しているところを見ると、アメリカから取り寄せたようです。数ある洋書を予め在庫させておくのは大変なことですから、何日分か毎に注文をまとめて、向こうから送らせているのだと思います。まあ、新しいビジネス・モデルの一種なのでしょう。
 特異な題名を欲しがる我々の要求を満たすほどではありませんが、ソコソコの品揃えで値段も安いので、試してみる価値はあります。特質すべきは、ユーズド=古本も選択肢にアップされるていることです。ただ、一般に新本よりも高い値段なのは、洋書の現在価格を提供者=古書店主が判っていないからなのでしょう。

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2007/11/01

モデルの十年後、百年後

Now, we are eager to make and to collect models. 100 years later, what they are?

 前回のリモネン系接着剤の記事に対して、浜松はアールクラフト、井指店主から次の様なメールをいただきました。

 だいぶ以前にプラの専門家から「プラスチックは接着したら終わり」という過激な御言葉を戴いたことが有ります。プラは硬いとはいえ分子上ではスポンジのようなもので、シンナ-成分が入ると長い時間を経てクラックの要因になるそうです。それではどうすればよいかと尋ねたところ「瞬間接着剤で付ければよい」と教えられました。「瞬間接着剤は全く別の成分で、プラ自体は痛めない」とのことでした。
 弊店ではプラモデルも扱っておりますので、このような事を広めますとプラモデルを組まれる方が今以上に少なくなる心配が有りますのでオフレコにしております。もっとも、プラモデルを完成にして何十年も展示するものも稀ですが、リモネンの変化についてはやはり実際に年月が経った後に判ることでしょう。
 劣化の点ではゴム関係も気を付けたほうが良いです。車輌の箱やパ-ツ類をゴムバンドで止めておくと、劣化して硬くなり場合によっては硬化して箱等の紙にもへばりついてしまいます。またゴムはプラ製品を溶かします。プラの箱などを止めておきますと食い込んでしまいます。私自身もNゲ-ジのプラ製扇形庫の屋根に長い時間消しゴムを置いておいたら凹んでしまいました。
  お客様でもアメリカのクラッシックカ-のプラモデルをたいそう綺麗に組み上げ長年飾っておいたところ、ゴム製のタイヤがスポ-クホイ-ルを変形させ、グチャグチャになったそうです。弊店取り扱いのミニカ-でもプラケ-スにゴムタイヤが接地している部分はへこんでしまいます。それに対して最近ではケ-スから浮かして取付けております。

  これを読んで心配になったのは、昔組み立てたF1のモデルです。
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