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2008/03/12

DDA40XはCB&Q生まれ?

 前回モーニング・サン・ブックス社のBurlington Northern in Colorの第3巻を紹介しましたが、この第2巻にも面白いエピソードがあります。
 ユニオン・パシフィック鉄道の超大型機として有名なDDA40Xが、その新製整備を自社工場ではなくて、CB&QのClyde機関車工場で行ったという話です。
 ただし「Clyde」という場所はあちらのファンには自明なのでしょうが、インターネットを駆使しても私にはよく分かりません。様々な話を総合するとイリノイ州シカゴ近郊のCiceroヤードに隣接しているのではないかと思います。

 1969年8月4日、著者のJim Boyd氏はEMDのフィールド・インストラクターとして6903と6904の最初の走行の乗務を命じられました。その2両はCB&QのGP20、901号の次位に連結されて、125両を牽引する第165列車として翌朝、Galesburgに到着したとのことです。

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 新車整備にClydeを使った理由は、UPやWPにとって消費税法と輸送費の点からここが理想的な場所だったからだそうです。
 消費税が州毎に異なれば、高額商品は何処で買うのか思案するのは当然の話です。そういえば、BNやUP、CSXなどでディーゼル機関車が燃料の入ったタンク車を牽引したのは、軽油税の安い場所で給油するためという話もありました。

 UPの機関車セットアップは全車ではないようですがBN時代にも引き続きここで実施されて、U50Cの5002と5005の写真もあります。もちろん、これ以外にも全米各地各鉄道で事例がたくさんあったことだろうと思います。
 おっと、というわけで、我がBNコレクションにU50Cも……
Union Pacific Railroad, Chicago Burlington and Quency Railroad

■私がマルサなら当然、「本当にClydeから稼動したのか?」と詰問します。しかしUPほどの大会社の経理担当者に抜かりは無くて、こう答えているはずです。「無火のDDA40X重連と125両をGP20の2,000馬力1両では牽引できるはずがない。CB&Qに貸与してエンジンを回しGalesburgまで働かせた。もちろん使用料を請求したが、それは新車整備で使った場所の借り代と相殺となった」とね!

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コメント

珍しい写真を見せて戴きました。UPのロゴとか赤帯のスコッチ・テープが張られていない状態の写真は貴重です。
バンパーというのでしょうか、連結器の上の部分の金属光沢が気になります。明らかに塗装色ではないですね。ステンレスなら周りが錆びてしまいますし…。

投稿: dda40x | 2008/03/13 09:45

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