カリフォルニア州鉄道博物館(5)
今回は館内に展示されていた客車です。【画像はクリックで拡大します】
Atchison, Topeka & Santa Fe No.1474, "Cochiti" Diner 36-seat, Budd 1936
サンタフェがスーパーチーフに連結したバッド社製ステンレス車体の食堂車で、このシリーズにはインディアンの集落や部族の名が付けられました。本車は1968年に廃車され、サウスダコタでレストランとして使われていたものを、1978年に博物館が7千ドルで買い取ったのだそうです。このコルーゲーションの断面形状を知ってしまったモデラーは……。F'Trackさんのブログ、博物館の説明文
Great Northern No.42, Rail Post Office Car, American Car & Foundry 1950
流線形客車のRPO、いわゆる郵便車で。車体カラーはプルマン・グリーンとオマハ・オレンジによるエンパイアー・ビルダー・スキームで、Western StarやMid-Century Empire Builderに連結されました。外部には郵袋授受器?が設置されていましたが、撮影を忘れています。ピジョン・ホール(鳩の巣)と呼ばれる仕分け棚や帆布袋などが復元された車内は実感的で結構面白く、女性が熱心に見入っていたのが印象的でした。F'Trackさんのブログ、博物館の説明文
Canadian National No.1683, "St. Hyacinthe" Sleeping Car, Canadian Car & Foundry 1929
全鋼製ヘビーウェイトのプルマン型寝台車(いわゆる10-1-1タイプ?)で、1938年に氷槽式冷房装置を取り付けています。私は車内に入らなかったのですが、1981年に訪問された前里孝氏に拠れば、機械的振動があって、スピーカーからレール音が流れていたとのことです。博物館の説明文
Georgia Northern No.100, "Gold Coast" Private Car, Central of Georgia 1905
木造のプライベート・カーです。1947年に2人の鉄道歴史家が買い取って移動事務所として使用した後、1954年に鉄道・機関車歴史協会へ寄贈されました。車内には入れませんが、プラットホームから覗く車内は素晴らしいの一言に尽きます。ただし、いくら彼の国といえど「鉄道歴史家」という職業が成り立って、しかも一財産が築けるとは……。
Virginia & Truckee No.16 Combination, Detroit Car Co. 1874
1938年に廃車された後、ニューヨーク世界博などの各種催し物で展示され、1969年に前身の博物館に寄贈されています。細密なライニングに圧倒されますが、数少ない機関車ならいざ知らず、たくさんある客車は維持が大変で、全てにこんなに手を掛けていたとしたら凄いです。博物館の説明文
Nevada Central No. 3, "Silver State" Coach, Nevada Central's shop 1881, 3-foot gauge
鉄道の自社工場で、古い台車と台枠を利用して製造された特別客車で大理石洗面台を備えています。1938年に鉄道・機関車歴史協会へ寄贈されました。腰の低さから一目でナローと分かります。駅舎の屋根の上にいるのは……ディズニーランド的というのでしょうか。F'Trackさんのブログ、博物館の説明文
【追記】 星野信夫ssw9389さんより、「十年以上前に廃刊となったペントレックス社刊行のパッセンジャー・トレイン・ジャーナル誌にサンタ・フェ・スーパー・チーフの食堂車の記事が有りましたので送ります」とのことで、その1994年9月号の見開き2ページのイメージをいただきました。スーパーチーフの食堂車Cochitiを1978年にサウスダコタで再発見した本人のTom Savioという方による記事で、15年経過して復元されるまでの顛末が書かれています。そういえば、開館時を紹介する、とれいん誌1981年11月号には同車が登場していません。復元展示された直後の車内写真を転載しておきます。2008-04-08
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