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2008/09/30

アトラス製スロール4750カバード・ホッパー

The Thrall 4750 rib side covered hopper cars, Atlas Trainman series, re-edited on June 17, 2018

Img_3028a

 部屋の片付けをしていたら昨年末に発売されたアトラスのThrall 4750が出てきました。あちらこちらから買い集めて放ったらかしになっていたものを計5両、初めて一緒に眺めたという有様です。【写真はクリックで拡大します】

Atlas Thrall4750 covered hoppers

 リブ・サイド型のグレイン・ホッパーといえば、ほとんどがプルマン・スタンダード社のPS-2CDで、それ以外ではMDCラウンドハウス(現在はアサーン)でFMC 4700が出ているくらいのものでした。ですからこれは珍しい存在といえます。
 スロールといえばダブルスタック・コンテナ車が知られていますが、ゴンドラやボックスカーもあります。

 ときは1970年代、昨今にも増してアメリカが穀物ブームだった頃のカバード・ホッパー貨車は、老舗のP-SやACFをはじめ、新興のFMC、Magorといったメーカーで大量に製造されました。その中でスロールは、大きな鉄道で購入したのはBNぐらい、それもたった1,000両でしたから、プラスチック製品化には驚きました(【追記1】を参照)。
 アトラスが安価なトレインマン・ブランドで発売したところを見ると、単に安いリブ・サイドを多くのモデラーに買わせよう。あわよくば違いの判るマニアックな連中にも、という思惑なのでしょうか。製品のラインナップをご覧ください。

 スロールのホッパーについて資料を探すと唯一RMJ誌1998年11月号に、Soo Lineの73147をアサーンのPS-2CD 4740cu.ft.タイプからキットバッシュする記事がありました。ただし、これは1972年製(SOO 73051-73349)で、デザインが大幅に異なります。この実物はカラー写真集Classic Freight Cars Vol.11 High Capacity Covered Hoppersのp23で確認できます。

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 そういうわけで、この写真集に掲載された他の5両(1978年9月製PLCX12958-Spencerville & Elgin、1979年7月製TCAX60084-Farmers Coop Grain & Supply Co. 、1980年4月製RFP、1980年11月製TCAX60657-Union Equity、1981年3月製Milw)と、BNの在籍リストから類推するしかありません。

 BN車は1978年製(447925-448424、500両)と、1979年製(448425-448924、500両)とに分かれます。両者はジャッキ受(台車枕バネの直上のもの)の形が異なっているだけとはいうものの、非常に特徴的なので簡単に見分けがつきます。
 まず製品の縦長孔付(写真の右)は後者の1979年製です。この長孔が無くなったタイプ(同左-Union Equity)は1979年後半から1980年あたりでしょうか。
 一方、BNの1978年製はジャッキ受の形が台形ではなくて長方形、というか、よく見ると逆台形となっています。(次写真はRailcarPhotos.comから引用

Bn448190

 ところで上のモデル写真をアップしていただくと、ジャッキ受の孔が貫通していなくて、単に黒塗装で誤魔化してあることに驚かれるはずです。プラスチックの金型を弄らずに違いを表現するとは考えたものです。アマチュア的にも、自作デカールでという手があります。

 私がストックしている内で、黄色のUnion Equity(TCAX)2両は、BNのロゴ無しスキームと1978年スタイルに加工するつもりです。黒のレタリングを拭えれば、その上からのカスケード・グリーン吹き付けで簡単にでっち上げられるとタカをくくっています。
 また、赤と白のTransportation Corporation of America(NOKL)は、実物にBNへ移籍したものがあったので、モデルもこの塗装のままレタリングと車番を変更してコンバートしようと思っています。

【追記1】屋根裏親仁氏のブログ「マイルトレイン」に言及があってこの記事を思い出しました。あっという間に10年が過ぎたのですけれど、何も進んでいません。ジャッキ受の改造が結構面倒なことと、これはこれで美しいではないかという審美眼が磨かれた結果です! 一応手持ちストックをリストアップしてみました。なおイエローのTCAX車1両がEQITYのヘラルドを両側とも脱落していました。ゴム系接着剤でした。ご注意ください。これ、どうもリン青銅板のようです。
 いつの間にか1両増えていますね。

 展示場所はTransPacific R.R.です。
 記事全体を書き直しました。

 なお、「(この型式を)大きな鉄道で購入したのはBNぐらい」と書きましたが、アトラスが売り出さないだけで、そこそこあるようです。見つかったものを製造年で整理してみました。

01/72 ITC >NW >NS
??/72 Soo
12/78-04/79 RI >CNW etc.
04/80 RFP >CSXT
06/80-08/80 KCS
03/81 Milw >Soo
08/82 Araska

 もちろんBN車はBNSFへ改番されています。私有貨車を含めて分類すると、前期型(1972年)、中期型(1978年)、後期型2種(1979年前半と後半以降)で、アトラス製は後期型2種に対応といったところでしょうか。どこかに由緒正しき解説があればいいのですが……。2018-06-17

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コメント

 穀物バブル時代の穀物ホッパ車やIPDボックスカーのディカールはヘラルドキング(ミラー・アドバータイジング社)のものに尽きます。廃業で入手不可でE-bayでも出てきません。
BNのFMC4700立方フィート穀物ホッパ車用ディカールも此処からしか出ていない記憶があります。

投稿: kiichi Yamamoto | 2008/09/30 22:26

MDCが発売したFMC4700はBNが大量に保有しましたから、当方にも仕掛品のヤマがあります。MDCのものはBNロゴの大きさが間違っていて、自分で正しいものを仕上げる面白さがあったものの、アサーンが引き継いでそれも直ってしまい、様々なバリエーションまで追加され、さらに先日、今様にアップグレードされるとアナウンスされましたので、意欲が萎えているところです。

投稿: ワークスK | 2008/10/02 13:29

 当方もMDCのアンデコからBN6輌、CNW1輌塗って組み立てました。
 当時はヘラルドキングからディカールが発売されていました。直輸入でBURLINGTON NORTHERNの文字の際に切り込みを入れてを一字づつ切り離して貼りました。
 このせいか片面で一日かかっています。
 ディカール膜がマイクロスケールに比べて厚くて固いので、ディカール膜軟化液はチャンプを使っています。

投稿: kiichi Yamamoto | 2008/10/02 21:35

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