カプラー解放器の新アイデア
本日届いたRMC誌Railroad Model Craftsmanの11月号に、Dual-magnet uncouplingなる題名の記事が掲載されていました。筆者はCharles Davis氏です。
ケーディー社純正のカプラー解放器は、枕木を敷く前に埋め込む大型の#308や、枕木の上に接着する#321があるものの、前者はレール敷設後に設置するのがむずしく、後者はミテクレに難ありです。
そこで、ネオジム(ネオジウム,Neodymium)という強力な永久磁石で直径3mm×長さ6mmの円筒形のものを2つ、レールの間に埋め込むという着想です。
ただし、余りにも強過ぎて、台車やカプラーを留めるビスが鉄(軟鋼)製だと車両ごと引っ張り動かなくしてしまうので、これらを非磁性体(黄銅)に換えています。また解放ピンが下方向に強く引っ張られるので、磁石上面をレール面下0.7mmに沈め、カプラーの首振り性能も完璧にしておく必要があるようです。
値段は1個が15セントとか25セントと、ケーディー純正品より遥かに安価とのことです。
記事は5頁に渡り、カラー写真を11枚も奢るという力の入れようです。中で、様子が一番判りやすそうな一枚を転載させていただきました。白いボカシは、解放器の位置を示すためのもので、機関車の砂撒きをシミュレートしているとのことです。
こんな磁石、日本でも手に入るのでしょうか。
この号は他に、SPのシュガー・ビート(砂糖大根)積込設備とか、今まで製品化されたことのないPS-3オープン・ホッパーのキットバッシュとか、いつになく充実している様に感じました。
【追記】京都の中島様より、「とれいんの2002年10月号No.334の125ページに目立たない解放ランプと題して記事が載っています」と御教示いただきました。早速その号を出してくると、「東急ハンズ池袋店で入手した棒状と円盤状のネオジウムを4個写真のように配置した。円盤状を6個平行四辺形状に配列したならば使い易いのでは」という様な記述があります。
この号では「ケーディーの常識」という特集が組まれていて、その中の鉄馬大酋長「ケーディーはこう使えば、もっと便利に!」という記事です。そうです。この特集を読んで私は「ケーディー・カプラーの非常識」というテキストを配信したのでした。
森井義博さんのコメントもありますから、是が非でも東急ハンズに行かなければなりませんね。2008-12-14
【追記】S&L Enterprisesの新製品がこれではないかということで、掲示板(発言番号956)の辺りに‥‥。2009-04-15
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コメント
ネオジウム磁石なら東急ハンズでも売っていますよ。
私のWWWのページにもキドマイティの磁石をネオジウムに変更してテストをした結果を載せています。
以前、Kadeeの解放ランプとして、レールの横(線路の外側)にネオジウム磁石を付けようとしたことがありますが、強力すぎるので今は普通の解放ランプを付けています。
投稿: 森井義博 | 2008/11/29 10:22
森井義博さん、御教示ありがとうございます。 磁力は磁石の大きさと相関するはずですから、切ったり張ったり出来れば良いのですけれど……
投稿: ワークスK | 2008/11/29 21:50
最近は文具店でも簡単に入手できるようになりました。
掲示板用のマグネットでネオジムを採用した物が色々と販売されています。
>>ご教示有り難うございます。そういえばヤタラと強い磁石がありますね【ワークスK】
投稿: YUUNO | 2009/12/12 00:44