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2008/12/01

ミルウォーキーの新製品発表

Trainfest2009
ヘッダーは2009年のもの

 この11月8、9日にミルウォーキーはWisconsin Exposition Centerで開催の、トレインフェストTrainfestトレインデポの牛島裕康店主が訪問されました。各社新製品の写真を頂戴したので、お許しをいただいて皆さんに紹介したいと存じます。なお撮影は、前日の7日にあった業者向内覧会とのことです。どういう訳か、ネット上にアマチュアのリポートが見つかりませんので、これは貴重です。また、申し訳ないのですが、すべてHOゲージです。

 まず最初はウォルサーズ社のNYC 20世紀特急です。全車種の試作品が展示されていたとのことで、窓の大きいオブザベーションの室内が楽しみです。【画像はクリックで拡大】

Nyc
【写真は全てクリックで拡大します】

U18  左はインターマウンテン社で、1970年代前半に登場したU18Bという1,800馬力の支線向ディーゼル機です。写真はMaine Centralの409号機で、1番違いの408号機がThe Contemporary Diesel Spotter's Guide p119に掲載されていて、何と競合会社EMDのブロンバーグ台車を履いていますので、モデルがこの辺りを再現していると面白いことでしょう。
Ftimt  右もインターマウンテンで、ディーゼル機関車が最初の本線用貨物機となったEMC/EMDのFTです。写真で少し奇異に感じる、A-Bユニット間のドローバーと、Bユニット連結後端の過大なオーバーハングは共に実物通りです。
 このFTは、台車ボギーセンター間が、F3やF7、F9よりも短く、動力ユニットを新設計せざるを得ないという、メーカーとしてはリスキーな型式といえます。

 次は待望のUP、スタンダード・ガスタービンで、これはアサーン社です。
Turbine
 燃料テンダーを含めて外装モールドは完成レベルです。問題はスパン・ボルスターを用いたBB-BBという4台車の駆動方式で、この試作モデルは内側の2台車のみ駆動になっていたとのことで、それだと牽引力が一寸心配です。前頭部共々、先年ライオネルから発売されていたベランダタービンの型を流用という可能性がゼロではないと思います。この形式はバリエーションが豊富で、また両運の先行試作機という存在もありますから、結構、キットバッシャー(製品加工愛好者)のネタになりそうな気がします。
Athearngp15 右のGP15Tはこれ、3D画像のディスプレーで、多分、鉄道毎のディテールの違いを示していたのではないかと思います。私が拘っているBNは保有しなかったので、支線用の1,500馬力機という以外、GP15-1との違いがイマイチよく判りません。
Athearnelephant  左はSD45のSPエレファントイヤーです。これはラジエターがトンネル内で高熱排気を再び吸い込んでオーバーヒートすることへの対策です。カバーの材質は黄銅板の様で、プラスチック製のハンドレールとの関係がちょっと気になります。
 次はSPデイライト客車ということですけれど、BLIと企画がカブるので首を傾げるブツです。台車がちゃんとしているし、車体長さもスケールに見えて、まさか古い72' Streamlined Coachではないと思います。モデル越しに見えるペーパーに印刷されているのは間違いなくアサーンのロゴです。
Daylightathearn
 なお、トレインオーダーズ・コムにアサーン・ブースでのやり取りがありますが……

Daylightbli
 こちらは正真正銘のブロードーウエイ・リミテッド社BLIのデイライト、連接式座席車です。連接部はレイアウトに合わせて2車体の間隔調整が可能な構造とのことです。座席車は連接台車がこの写真の通り2軸ですけれど、食堂車の方は3軸で、メーカーがどう製品化するのか、楽しみです。

 次は、MTH社のブースです。
Mthsd70Sd70mth
 トリプレックスやデイライトGS-4に囲まれた、真ん中のSD70ACeが興味の的です。写真をアップしてみると、キャブ後方のウォークウェイに別パーツを填め込む様で、塗装を考えた上手い方法だと思います。トレインオーダーズ・コムに、テストショットの詳細写真と、この展示が遭遇したトラブルについてのコメントがあります。
 牛島店主に拠れば「自動連結・開放のナックルカップラーは連結器の革命」とのことです。これについては、MR誌11月号で報ぜられて、TMS誌12月号でもメディアチェック子が言及されています。 早く写真か動画を見たいものです。

 次はコンコー社です。予告されたばかりのエレクトロライナーが走っています。これは2002年に一度発表されてポシャリましたから、今度こそと首を長くされている方がおられることでしょう。
Concor
 写真をじっくり眺めると、細い赤筋が未だ入っていません。

Omi  右はオーバーランド社のブースで、社長夫妻はプラスチック部門を切り捨ててサッパリしていたとのことです。
 ショーケースの中を睨んでも、このところずっとRMC誌の裏表紙を飾っているGensetスイッチャーの影を認められません。

 アトラス社の新製品は写真を頂けませんでしたが、YouTubeに同社の前宣伝動画がありました。HOでは、レールクリーニングカー、C420、GP40-2、U30B、HH600/660、他にOとNと盛りだくさんです。

 牛島店主には模型以外にも、実物の面白い写真を送っていただきました。アムトラックで全米を移動して記録された編成表と共に、いずれは同店のサイトで披露されることだと思います。Milwaukee Walthers Athearn InterMountain Con-Cor Broadway Limited Industries Atlas Overland Models Incoporation

U18b_truck 【追記】思い立って、U18Bの写真を弄ってみると、この台車は本来のGE型ではなくて、EMDのブロンバーグです。忠実に鉄道毎のディテールを再現しているようですね。
 また新製品情報は、7月18~20日にカリフォルニア州アナハイムで開催されたNational Train Showの様子を伝えるアマチュアの方のリポートもご覧ください。2008-11-04

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