国鉄飯山駅1971年 C56と転車台
今から考えると、鉄道を探求する者の道具として信じられないのは、私のカメラがオリンパス・ペンSというハーフ・サイズだったことです。露出計も付いていず、ピントはもちろん全くのヤマカン式です。オフクロが買い物で貯めたブルーチップスタンプという、今でいうポイントカードと交換したものでした。
「自分はモデラーであって、蒸気機関車を追いかけ回す輩とは違う。カメラはあくまでスケッチ用だ」などという変な気負いもあった様な気がします。
さて、飯山駅にはC56 96が客車 4 5両を繋いで長野を向いて止まっていました。当時でも「えらく長い編成だな」と感じた記憶があります。通勤列車でしょうか。
転車台はピットを覆う構造に驚きました。豪雪対策だと思いますが、ここ以外の採用例はあるのでしょうか。
機関庫は2線式でありながら、煙突位置が機関車の止まる直上ではなくて、中央に設けられているのが変わっていると思います。
この辺り、C56のディテールなんかは放っておいて、周辺をもっと撮るべきだったと悔やみます。
次は、C56 111で、形式入り番号板です。後ろにトムが繋がっています。
この数年前に「明治百年」とか「鉄道百年」という騒ぎがあって、一般の方にも蒸気機関車への関心が高かまっていた頃ですから、この光景もムベナルカナでしょう。
このゴールデンウィークに、友人から頼まれた写真を探しがてら、ネガの整理を始めました。仕事や家族関係も紛れ込んでいますから、できればスライドのように1枚単位で分けたいものの作業が面倒です。いっそのこと全てをデジタル化して管理できれば言うことがありませんが、手間が大変です。
加えて情けないことに、何時、何処で、何を撮影したのかという記載がほとんどないので、私がオダブツになったら正にゴミです。モデルも弄らなければならないし、どうしたものか……と、気が焦るばかりの今日この頃です。
【追記】転車台のピットを覆う木板を取り除いた状態が、信越本線黒姫駅で記録されていました。趣味人Tの伝言いうブログです。その前日には飯山のものも写されていますが、普通のターンテーブルに見えます。ただし、融雪用と思しきパイプが設置されていたとのこと。さらにその前日は直江津でC57180が乗っていて、なんと3点支持式。撮影は2010年10月。2014-11-26
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コメント
いつも感心しながら見せていただいております。オリンパスペンでの写真、謙遜なさっておられますが、ズイコーレンズのシャープなピントが画面全体に行き渡っていて、黙っていればハーフサイズとは思えません。それに引き替え、高校生の頃うちの父親が買った同じオリンパスのオートアイという35mmフルサイズカメラは絞りが四角形で、F5.6ぐらいでは画面四隅が流れてしまい、とてもあのオリンパスのカメラとは思えない出来の悪さでした。
C5696の写真、後ろの客車は5両に見えるのですけれど、シャープに写っていますよ。
>>ペンのレンズは小さいのに確かに凄いですね。収差も少ないような気がします。「5両」の件、御指摘ありがとうございました。単なる見誤りならよいのですが……(笑)【ワークスK】
投稿: ぷるぷる | 2009/05/26 01:13
初めまして!貴重な写真を見ることができ、ありがとうございます。飯山の転車台と同様構造(板張り)は、黒姫駅も同じです。現在、黒姫の転車台に板はありませんが、ピット鋼材は残っています。また、飯山は、鋼材も板張りもありません。機関庫の扉も、投排雪モーターカー導入と同時に、取り替え工事が行われました。
>>コメントありがとうございます。ただ、せっかくご訪問いただいたのに、この写真では申し訳ない気持ちでいっぱいです。どうしてもう少し詳しく撮らなかったのか‥‥。そうしていたら、その後の趣味人生も変わっていたかも(笑)【ワークスK】
投稿: 米沢英晃 | 2012/11/11 18:15