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2009/10/27

操舵台車の妄想が拡がって

Img_1439a  先日、寝屋川工場でファミリー・レールフェアなる催しがあって、何年か振りで訪れました。まあ、人手として駆り出された形ですけれど、あまり変わっていませんでした。
 そこでは意外にも、展示してあった台車が人気でした。単に「見慣れないから」ということでしょうが、自由回転車輪付などというマニアックな台車の周囲に人並みが引きも切らず、私もカメラを構えたもののこんな写真しか撮れませんでした。
 また先日は、鉄道ホビダスの編集長敬白で「パブロ・モデリングが自由回転車輪を試作」などと伝えられたりして、またぞろ“薀蓄”の虫が疼き出しました。
 またか! でしょうが、そう言わずにお付き合いください。【画像はクリックで拡大します】

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2009/10/19

イコライザーへの形而上的アプローチ(4)

Img346a 私が子どもの時分に、3線式Oゲージと決別し、HOゲージであれこれと夢を思い描いていた頃の話です。
 田舎町にもあった模型店で、鉄道模型趣味という雑誌を知ったのですが、何度も足を運んでいた中で入手した本が、出たばかりのTMS特集シリーズ15「日本型蒸気機関車の製作」1963年刊でした。憧れのC62やD51という国鉄型蒸機がたくさん掲載されていて、毎日、飽かず眺めていたものです。
 もちろん、イコライザーの存在もここで学びました。軸箱も3点支持も、筆者と一体化して、大人になったらボクも、と思い込んだものです。

Img347a その中で一番気になったモデルが、岡靖之介(あるいは岡靖之助)さんという方のD51初期型(1960年7月号初出)でした。ナメクジ形のケーシング以外にも、バネを併用したイコライザーが新鮮だったのです。【画像はクリックで拡大します】

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2009/10/16

イコライザーへの形而上的アプローチ(3)

 さて、イコライザーには、3点支持が付きものです。
 ロンビックのように幾何学的な特異性により平面が定義される事例は希で、空間中の平面は基本的に3点で決まります。

Img335a 前回の朝倉希一著「鉄道車両」にも述べられていたように、例えば3軸6輪を3点で支持しようというときは、左図が一般的です。6輪の中心に加わる車体重量が、この機構によってものの見事に6輪に均等に分配されます。
 モデルの世界でも、1950年代の昔から井上豊氏をはじめとした先達によって一般的になっています。

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2009/10/14

イコライザーへの形而上的アプローチ(2)

Img339a  前回に引き続き、蒸機設計者のイコライザーに関する記述を引用します。今回は、1936年刊、朝倉希一著「鉄道車両」です。

 肝要な部分は最初の段落です。森彦三・松野千勝共著と同じことを言っていますが、より具体的に、噛んで含めるような言い方です。【画像はクリックで拡大します】

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2009/10/11

イコライザーへの形而上的アプローチ(1)

 前回、ロンビックに関するあらぬ妄想をお聞かせしましたが、イコライザーについて、衝撃的な話があります。それは以前、dda40x氏のブログ、Giants of the Westで紹介された井上豊さんの談話です。
 井上さんといえば我々モデラーには、超大型蒸機に走行性能を改善する数々のメカニズムを組み込まれたことに加えて、現役の頃はC62の機関士や駅長をされた鉄道マンとして知られています。

 さて、その井上さんがある席で「(実物の)イコライザーは何のためにあるか知っているか?」と問われたそうです。「線路の不整に対応するためです。軸重を等しくする効果があります」と応えた詳細な顛末は、その記事をご覧いただくとして、最終的な正解は「イコライザーは、スプリングが折れないようにしているだけだ」とのことでした。

Img_1369a

 当然、私としても直ぐには信じられない話です。
 例え運転を担当する人間がそうであっても、設計者は、レールへの追随性、軸重の平均化を意図しているはずだという思いを拭い切れませんでした。

 ところが今回、明治時代の一時期、蒸機設計で中心的役割を果たした人物による森彦三・松野千勝共著「機関車工学」1910年初版を読んでみましたら、全く同じ事が書いてあったのです。【画像はクリックで拡大します】

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2009/10/10

ロンビック・イコライザーの幾何学

The mechanism, named "Rhombic (rhomboidal) equalizer," was invented for 4-wheel locomotives and equipments by Mr. Fumiyuki Dewa. And the pilot model was built by Mr. Masahiro Maeda in 1996. This article examines the underlying principles of the mechanism, it is called mid-point theorem in geometry.

TMS 2001-09 少し昔の鉄道模型趣味TMS誌、2001年9月号を入手しました。
 買いそびれていたのですが、この号にあの衝撃的なロンビック・イコライザーが発表されています。

 それを読んでいたら一つ、解釈を思い付きました。珍妙とも思いますが、お付き合いください。途中までは出羽文行氏の記事の趣旨と一緒です。
 副題は「中点連結定理は美しい」です。【図はすべてクリックで拡大します】

Fig1 [図1]ロンビックイコライザー付の2軸車を模式的に表したものです。W1、W2、W3、W4が車輪、あるいは軸箱です。それらを結ぶ棒がイコライザーで、それらのちょうど中間の点=中点に、車体の荷重を支える支点P1、P2、P3、P4があります。

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2009/10/09

バス車内に北条鉄道と神姫バスの広告

 今朝の出勤は時間に余裕があったので、乗った京阪バスでは、降りる心配が要らないからと後部の座席に座ることとしました。
 すると、「北条鉄道・神姫バス フリー乗車券」なる文字が目に入りました。【画像はクリックで拡大します】
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2009/10/05

ゴムベルトで動くOゲージのニューヨーク地下鉄

Mr. Yasumasa Shizume converted 4-car New York Subway model of the 3-rail MTH products to 2-rail operation.

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Img_0933a 関西合運2009で紹介したいモデルがもう一つありました。
 昨年は新型の方を見せていただいた鎮目泰昌氏のOゲージ、NY地下鉄で、今回はダブルルーフの旧型です。同様にMTH製品から2線式に改造したとのことでしたが、車体をひっくり返してビックリしました。なんと、ゴムベルト駆動なのです。【写真はクリックで拡大します】

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