« オート・キャリアーを再びイジる | トップページ | JR湖西線堅田でサンセット »

2010/02/20

超巨大な連接式オートキャリアー

Gunderson Auto-Max and Thrall ABL Auto Carrier models

 今回紹介する連接式の自動車運搬貨車は、2種類とも実物の登場が1997年頃のはずですから、その2年前の1995年にBNSFとなってしまったBN、バーリントン・ノーザン鉄道では走らなかった車両です。
 まあ、そういう堅いことは抜きにして、モデルとしてこの巨大さは大変に魅力的です。共になんと140フィート、42.7mなどという長さで、普通の89フィートカーや、昔の標準40フィート・ボックスカーと並べてみると、これは別次元の世界ですね。【画像はクリックで拡大します】

Automax_002b

Automax_013b

Automax_027bまず、ABLカー、イエローのTTXの方です。こちらの実物はスロール社の製造で、トラックやバン、スポーツ多用途車を2段積みする貨車です。実物技術者向けのCar & Locomotive Cyclopedia 1997年版に解説があり、TTX社との共同開発により、ABLカー(Articulated Bi-Level car)という呼び名です。

 Thrall Car Manufacturing Co.は2002年にTrinity Industries Inc.に吸収されて、TrinityRailを名乗っているようです。そのサイトを覗くと、オートラックとしてバイ・レベル車とトリ・レベル車があるだけで、この連接車は出ていません。

 検索していて、YouTubeにこの車だけで構成された長大編成の動画を見つけました。NS線上をGE製6軸機の重連が58車体29ユニットを牽引しています。

 モデルは、アトラスの2006年製品で、通過カーブは22インチ(559mm)以上、実用的には24インチ(610mm)以上推奨です。特徴の一つである、車端の"SealSafe Radial Door"と名付けられたドアは、モールド表現だけです。

Automax_018b 連接部の構造は、中間台車が幌と一体となり、その中心ピンに両車体の梁が乗り掛かるというものです。箱には3者がバラバラで入っていましたが、組み立てはビス1本です。ゴム幌と車体とはホドホドのクリアランスで、安心感があります。

 ただ、床下の配管が細すぎて破損が心配です。
Automax_020b

オートマックス(Auto-Max)の方は、他のオートキャリアーとはだいぶ変わっていて、床が台車間で垂れ下がり、しかも面が平らとなっています。それ以前の車が、台枠の上に棚が載っている構造とすれば、これは側構造で荷重と牽引力を負担するモノコックです。

Automax_011b

Automax_008b 走る上での問題というか、最大の留意点は車両定規がプレートHで車高が20'2"(6,147mm)と高いことで、他のオートキャリアーのプレートJ、19'(5,791mm)とは14"(356mm)もの差があります。2段積みコンテナ車と一緒です。

 モデルは2002年頃発売のアサーン製品で、デモ塗装というか、メーカーロゴの入ったものです。
 車体高さは71mmでスケール通りですけれど、これだけ高いと引っ掛かるレイアウトがありそうで、注意書きをすべきだろうと思います。

Automax_016b 通過カーブは26インチ(660mm)以上を推奨、別添えのドローバーに換えれば18インチ(457mm)まで可能とあります。
 パッケージには連結した状態で入っていました。このドローバーはアトラスと異なって2自由度ですから、牽引には良いものの、推進では座屈の恐れがあります。また幌も車体と擦れ易いので、スムーズに走行できるか心配です。マイナス頭のビスも今の時代、古風すぎます。
Automax_023b

Automax_024b 実物のメーカーであるガンダーソン社のサイト(an unit of The Greenbrier Companies)には、プロモーション・ビデオが公開されています。同じものがYouTubeにもあって、荒野をサイドワインダーの如く長大編成が疾走しますが、空撮では車のデカさが実感できません。

 なお、このビデオの中にも出てくる単語で「FEMA Trains」の意味が不明です。まさかFederal Emergency Management Agencyではないと思いますが……。「Auto-Max II」というのは、どこかバージョンアップしたのでしょうか。

 モデルのCRLEというリポーティングマークはIan Cranstone氏作成の変遷一覧表に拠れば、Coe Railというミシガン州で遊覧と貨物輸送を行っている8マイルの鉄道です。2007年以降はMichigan Air-Line Railwayの名前に変わっているとのことですが、それ以上のことは判りません。

 さて重量を測ると、両者は図った様に一緒で、490gでした。
 まあ、車体長490mmならRP20.1で計算して302gになるのは参考にならないとして、ウォルサーズの新2段式オートキャリアーが240gですから、その倍というのは妥当な数字に思えます。
 カプラーは、TTX ABLの方は車端のオーバーハングが大きいので、シェルフタイプに変えた方がよさそうです。

Cascade Green Forever!

【追記1】もう一種類、連接式のオートキャリアーがありました。1973年にサザン鉄道がグリーンビル社に作らせた、3車体のオートガードAutoguardです。

Sou599000

 2軸車3両を永久固定連結した形ですから、厳密に言ってarticulatedとなるかは疑問で、また固定軸間距離が28フィート(8,534mm)と長く、ちょっと心配です。車内長が124フィート(37.8m)と、今回紹介の2種には劣ります。検索すると、ロアノーク交通博物館に保存されていてここの説明を読めば、2セットが製造されて実用に供されていたことが伺えます。また、車体側面パネルの一部はメッシュに取り換えられています。
 写真はCar and Locomotive Cyclopedia 1974年版pS3-59よりの引用です。モデル化したい方がおられたら、ご連絡ください。図面を提供できます。2013-01-11

【追記2】記事を見直しました。2018-01-12 Southern Railway 599000, Greenville Steel Car Company, Roanoke Transportation Museum

|

« オート・キャリアーを再びイジる | トップページ | JR湖西線堅田でサンセット »

オートキャリアー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« オート・キャリアーを再びイジる | トップページ | JR湖西線堅田でサンセット »