« 叡電"きらら"の標的はオバチャン | トップページ | 流線形テネシーアンの奇妙なサザン物語 »

2010/09/04

大阪モノレールの連結器

Dscf7525a

Kadoma_shi_map 大阪モノレールの門真市駅に行って来ました。掲示板で話題となった連結器を見ようという企てです。

 ここは、京阪線の淀屋橋から北東へ10km、守口市と寝屋川市に挟まれた街で、伊丹の大阪空港から来たモノレールの南端となっている駅です。北側にパナソニックの工場があります。
 また、モノレールに沿って走る高架道路は、近畿自動車道です。Google Map 【画像はクリックで拡大します】

Dscf7518a

Dscf7516a

 跨座式モノレールですから軌道は下側で、連結器も良く見える位置にあります。ホームは長めで、前頭部を撮影するのに余裕があります。

 一見したところ、確かに新幹線用を小振りとした印象です。
 ただし、回り子(廻り子)に相当する部品の形が異なります。グリースを塗っていないし、また奥に奇妙な突起も見えます。
 連結器に向かって右の側面にはレバーがあって、位置確認用と思われる白いマークがありますから、これが解放レバーでしょう。しかし、この位置では回り子を回せないような気がします。

 それにしても、左右に張ったワイヤーロープは何でしょうか。普通に考えたら復心用ですが、見える範囲ではそんな作用は思い付きません。

 連結器本体には鋳出しで井桁のマークがあって、これは住友金属製のはずです。「CSD56」は型式名だと思われます。ただし、同社のサイトには何も手がかりがありません。

Dscf7529b

Kadoma_shi

 今まで2条の鉄軌道にしか興味を向けていなかったので、改めて眺めると新鮮です。案内軌道の継ぎ目とか分岐器など、もう少し詳しく知りたくなってきました。

Dscf7523a

 特に次の写真の"車止め"が面白そうです。どこかに解説は無いものでしょうか。

Dscf7531a

 そういえば過去に、大阪市交の新交通システム、南港ニュートラム線の連結器を撮影していました。
 大きさが小振りなことと、填り込むツノが縦に長細くなっている点を除けば、柴田式密着連結器そのものです。これにも井桁のマークと「D90」なる鋳出し文字があります。

Img_2618a

 なお、ここはホームが透明な壁面で隔離されていますから、画像に無用な写り込みがあります。車両全体の画を撮影していない理由はそんなところです。

Img_2621a

 最後に鶴見緑地線をお目に掛けます。鉄車輪式リニアモーターミニ地下鉄です。

Dscfx515a

Dscfx510a

 こちらは残念ながらカバーが掛かっていて、構造が判りません。まあ、パッと見には普通の柴田式だと思いますが、解放レバーの位置がモノレールと一緒です。これも井桁マークで、その下の文字はちょっと読み切れません。

 こうしてみると、日本の連結器も多種多様です。住友金属製ばかりなのは土地柄でしょうか。
 鉄道事業者向けにはパンフレットなどで充分にアピールしているはずですが、我々にも解説して欲しいものですね。

冒頭の赤いモノレール編成は、消防自動車と見紛うばかりに派手です。別のカットを拡大したら、「梅丹本舗」には「めいたんほんぽ」と振り仮名が振ってありました。サイトを探ってみると、梅肉を材料に商品が展開されています。
Dscf7526a

|

« 叡電"きらら"の標的はオバチャン | トップページ | 流線形テネシーアンの奇妙なサザン物語 »

カプラーの不思議」カテゴリの記事

関西公営中小等」カテゴリの記事

コメント

ワイヤーロープは復心用で合っていますよ。

向かって右側のロープが巻かれた軸をよく見ると上部が角軸になっており、その上のランボードには穴が空いています。
つまり、上からレンチを差し込んで手作業で復心するわけです。
モノレールには路盤がありませんから、連結作業を上からできるようにした工夫ですね。

たしかこのタイプの連結器は回り子が2つ前後に並んでいて、2本のロッドで結ばれています。
部品の正確な名称は回り子ではなかったと思うのですが失念してしまいました。
解放レバーは奥の回り子につながっていると思われます。

>>御教示ありがとうございます。早速、穴と軸が分かり易いカットに入れ替えました。工場見学会に行ってみたいですね。【ワークスK】

投稿: YUUNO | 2010/09/05 08:26

鶴見緑地線の連結器も、アップの写真を見ると解放レバーの向きが柴田式とは異なりますね。
大阪モノレールと似たタイプに見えます。

>>そうなんです。是非、この機構が知りたいものです。でも、尖った山の高さが、他の2種に較べて低い様に見えます。【ワークスK】

投稿: YUUNO | 2010/09/05 08:40

阪急が3300,5000,5100,5200,5300系の連解部と編成中間先頭密連に大阪モノと同じタイプの連結器を使ったことがありましたが、6000系以降は緩衝装置の変更(球頭式→伴板式)に伴い柴田式密連に変更になっています。今だに中間部に使われているかは?です。

大阪市交の密連はどれも回り子式ながら特殊でさらに御堂筋、四つ橋線とその他の線区では連結器が異なっています。リニア線がどちらのタイプでも無いとすると、ニュートラムを含め4種類も存在することになりますね。

>>コメントありがとうございます。恐るべし大市交ですね。気長に資料を探すことにしましょう。【ワークスK】

投稿: ひかり・こだま | 2010/09/05 11:33

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 叡電"きらら"の標的はオバチャン | トップページ | 流線形テネシーアンの奇妙なサザン物語 »