小菅一己氏の組立式レイアウトは16.5mmと12mm
ヤマさんのブログ「高急モデルノート」で紹介された、京都郊外の八幡市で開催の「鉄道模型と写真展」に行ってきました。小菅一己さんという方の個人出展で、所属クラブのメンバーが応援する形だそうです。
もちろんここでは、その鉄道模型の方、特に興味深かった組立式のレイアウトを紹介しましょう。【画像はクリックで拡大します】
まず全景です。ズームレンズを一杯に引いても入り切らないので、SONY α55の得意技、スイング・パノラマ機能を使った結果が次です。
次は、パネルの連結方法で、ベニヤ板9㎜厚のパネルが22枚です。
次は、延長予定部分です。レールが敷いてないだけで、構造をお分かりいただけると思います。「ニ」の字の小さなブロックは、パネルを積み重ねるときのスペーサーの位置決め用です。ここには9㎜ゲージ・ナローを敷設するつもりとおっしゃっていました。
パネルの上にカトーのN用コルク道床、レールはシノハラで16.5㎜が83番、12㎜が70番を犬釘で止めています。レールは、パネル結合後、ジョイナーをずらします。
パネルは非常に正確です。ホームセンターのカット・サービルを利用して、出来たてホヤホヤなので、狂いがまだ出ていない。組立に5人で2時間とのことでした。
内側2線が16.5mmで半径900㎜、外側が12㎜で仮置き状態です。
感嘆するのは、フレキシブル・レールの直線性です。ゲージ幅にキッチリの角棒をはめこんでスパイクしたとのことです。また、16.5mmでダブルスリップが3個使われていますが、全くトラブルはありません。
次に見える12㎜の片渡り線2組のうち、上側は8番で、13㎜用のそれをバラして犬釘220本を打って組み直したそうです。
右は一部に露出していた床下面です。モーター駆動のポイントマシンは、床板にクッション材を挟んで取り付けられていますが、一部に響いてしまうものがある、リレーは、レールの一部を部分制御するために線路の回路を切り離すためのものだそうです。
スカイブルーの5両編成103系はアリイ製の改造で、パンタグラフもオリジナルのプラです。
主催者が個人一人である点や、会期が2週間を超える点、さらに国道からは近いとはいうものの、鉄道駅とは離れているなど、異例尽くめで驚きます。
ただ私にとっては、自宅から車で10分、それに入場料も駐車代も不用、車両の持込可だというのですから、行かない手はありません。
もう既に2度、寄せていただきました。この週末もガラクタの虫干しに伺おうと思っています。
場所は「やわた四季彩館」といって、大阪と京都の間の八幡市(やわたし)、国道一号線、または第二京阪道路沿い。最寄駅は京阪電車の八幡市駅で、バスで15-20分ほどのところ。最終日は4月10日(日)です。
【追記1】ダブルスリップのコントロール方法について、S氏よりご質問がありましたので、分かる範囲でお答えします。
この軌道ボードに3つのダブルスリップがあり、それぞれ両端に2極双投のトグルスイッチが設けられています。これが各ポイントマシン(モーター式)に接続しています。基本的な構造はこれだけでOKです。(2極双投を使う理由は直流の極性を逆にするためで、スライド式でもレバー式でも構いません)
ただし、作者は対応関係を勘違いされて上手く動作せず、とりあえず紙片に読み替え方法を描いて貼られたというわけです。この図で、両端のスイッチを入れ替え、ノブの倒す向きを反対にすると、開通経路にピタリと一致します。2011-03-31
【追記2】次の写真は、8番の右分岐2個を背向接続して箇所で、開通経路がS字になっていることがお判りになるでしょうか。支障することは少なかったものの、直線区間の長さを20m車が入る程度に採る方が無難です。
なお、12mmゲージの市販ポイントは6番だけで、この8番は13mm用を改軌しています。ただ、フログのフランジ・ウエイ幅が広いので、タイヤ幅の狭い12mm車輪は落ち込んでいました。脱線することはありません。2016-01-31
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コメント
先日はご来場いただきありがとうございました。
ダブルスリップをこんなに並べた組み立て式レイアウトは少ないと思います。ポイントスペースと進路の自由度を両立するように考えられたと思います。しかし、トグルスイッチでは開通方向がわかりにくいです。
自分のレイアウトではロータリースイッチとレバー型ツマミを使ったことがあります。開通方向はわかりやすいのですが、軌道ボードのスペースがかなり必要になってくるし、ダブルスリップでは難しいですね。
29日に12mmゲージ線路をエンドレスにつなぎました。仮設状態ではありますが、一応周回ができるようになりました。
>>ホント、お世話になります。軌道ボードは大幅にデフォルメしないとスイッチが納まりませんね。このダブルスリップの隣接したスイッチは共用できると思います。当方の12㎜車両がOKということが判りましたので‥‥【ワークスK】
投稿: ヤマ | 2011/03/31 21:45