アサーン青箱の50'ボックスカーを組む
10年前に40'ボックスカーのカプラー周りを弄る話をお伝えしていて、今回も同じ志向です。
すなわちキットの構成は、魚の骨に例えられる台枠が、台車ボルスターやカプラーポケットと一体になっていますので、モールドの歪でカプラー高さが低めとなって、かつ寸法が定まりません。そこで、カプラーポケットを取り去って、丸ごとケーディーに取り替えます。
そのままだと床板下面のウエイト用鉄板(軟鋼板)にネジを立てないといけないので、これをプラスチック板1.5mm厚に置き換えて、鉄板は床板上に接着します。
ただし今回、これでカプラー高さがレール面上10.0mmとなればよいのですけれど、0.5mmほど低めとなってしまいました。40フィートは上手くいったのですが、50フィートは駄目です。台車中心ピン(心皿)高さというか、ボルスターの厚さが異なるようです。
魚骨上面のバリを取りましたので、顕著になったこともあると思います。
で、解決策として2つの方法を試しました。次の写真の一番左は製品のままで、カプラーに#27を使っています。
一つは、ウエイト代わりに接着する1.5mmプラ板の、カプラーを取り付ける部分だけを0.7mmのプラ板としてみました。これで取付面高さが0.8mm上昇します。(この0.7ミリ厚は勘違いでした。8年後の記事をご覧ください 2019-01-09)
もう一つは、ケーディーカプラーを#27とか#47といった下シャンクのタイプを採用することで、これだと1.2mmと必要以上にナックルの高さが上がってしまうので、取付面には0.7mm厚のシムを噛まします。
前者は、カプラーポケットが当たる床板の縁を削る必要があります。
後者は、何も弄らなくてよい上に、高さ調整がシムで自由自在というメリットもありますが、ナックルが上付きという“見てくれ”上の問題が残ってしまいます。
まあ、簡単なのは後者で、個人的には手持ちのケーディー在庫を消化できるという効能があります。なお別に、台車中心ピンにワッシャを挿入する方法もあります。
車輪は、金属製に取り替えます。
ウエイトは、キットの鉄板を厚手の両面テープ(自動車内装用ニトムズ品番T3460)で床板上面に貼り付けます。これで130gとなりましたから、NMRAの推奨値RP20.1はクリアです。
なお、製品の床板下面には、射出成型時に金型から押し出すためのボスが16個、0.3mmほど浮き出している場合があります。このままプラ板1.5mm厚を接着しても何ら差し支えないのですけれど、私は彫刻刀で削り取りました。
またモデルはCascade Green Forever!に展示しておきます。あとは、既に組立済みのモデルをどうするかですね。
40フィート車の場合は、10年前の記事をご覧ください。
【追記】アサーンの50'ダブルドア・ボックスカーをアップグレードする過去記事を見つけました。Montford Switzer氏のMR誌1993年4月号p88-90です。その中に「製品のままでは車体高さが6スケール・インチ(=1.75mm)高いので、軟鋼板製のウエイトを車内へ移す」とありました。これなら、プラ板を追加する必要が無いことになります。また、魚骨のカプラーポケットをそのまま使うなら、ケーディーは#27(右図)、ポケットごと置き換える場合は#5とも書かれています。
今回の記事のままのモールドだとすると、#5は不可能で、#27では0.7mmを噛まさなければならないはずです。また、試みる機会があると思います。
なお、モデルはNYCジェード・グリーンの車で、タッチアップにはスケールコートのGNグリーンがマッチするとのことです。2013-08-05
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