トレイン・ステーションのBNシアターカー・キット
実物写真は"RR Picture Archives"からの引用で、レタッチとトリミングを行っています。
プロトタイプの"Glacier View"、BNA24は、バッド社が1955年にGN向けに製造したグレート・ドーム・ラウンジの車番1390がタネ車で、1971年にアムトラックへ移管されたものの、BNが買い戻して1982年にビジネスカーへ改造された車です。当初はグリーンとホワイトで、1990年代に入って所謂エグゼクティブ・スキームへ変更されました。また1995年にBNSFとなった後も存在している(いた?)はずです。
"Train Station Products"の製品一覧に拠れば、今回送られてきた品番860が、バックマン製フル・ドーム客車を利用するBNバージョンで、#861がそのBNSFバージョン、#862がウォルサーズ製品利用のBNバージョンとなっています。
#860キットの説明書には、バックマンの車体に10ドルを添えて"Laser Horizons"という会社へ送れば、レーザーカットして送り返してくれる旨の記載があります。
メーカーの小売部門と思われる"Train Ready Products"には#860が出ていて、中身の写真が添えられています。ウォルサーズのサイトには現在、#861だけが在庫です。
で、肝心の側板は良い感じのモールドです。ただし、スソのRは裏にスジが入っていて、手で曲げているようです。これは裏打ちと修正に手を焼きそうです。
売り物の妻板は、レーザーカットの透明アクリル板(次写真左上)と、シャッター(同左下)が付属します。実物写真と見比べると、屋根直下3分割の小窓が無いので、使い物になりません。
おまけにシャッター巻取部をわざわざ瞬間接着剤で固定しているにもかからわず、左右で0.3mmほど傾いています。
台車は、以前の同社製品がスチレン系だったのに対して、強度のあるエンジニアリング・プラスチックとなっていて、ラッカーシンナーでは溶けません。「組立には良い接着剤を使え」とは指示されていますが、当てにしない方がよさそうです。
まあ、使えるパーツは側板関係だけですね。
改造のベースとして既に入手しているバックマンとウォルサーズのフル・ドームをお見せしておきます。
ちなみに年代物のバックマンは、カプラーの首振り機構が“秀逸”です。
デカールは、BN末期のエグゼクティブ・スキームが、マイクロスケール社から出ていました(品番87-779、87-780)が、現在はカタログ落ちしています。
形式図は、Robert C. Del Grosso著"Burlington Northern 1992 Annual"に車内配置まで判るものがあります。
というわけで、時機到来!ですけれど、1両だけではサマにならず、当方の着手はいつになるのか‥‥。
【追記】トレインオーダーズ・コムに写真を載せたら、7つのコメントが付いたのですけれど、情報はイマイチです。その中で、「どうして13歳未満には売らないのか」という問いに、「映画上映車だけに大人同伴が必要だから‥‥」という反応が秀逸でした。2011-05-18
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コメント
初歩的な質問で申し訳ないのですが、この車輛の目的は観光用なのでしょうか。インスペクションのようなのでしょうか。
シアター・カーとは言え、内部で映画を上映するのが主目的ではないような気がしています。
座席はいわゆるStadium Seating で階段状になっています。それを揶揄してシアターと言っているのではないかと思いますが、本当のところはどうなのでしょうか。
>>コメントありがとうございます。お察しの通り、主な用途はインスペクションカーで、映画設備は社員教育や社会見学で使われるようです。【ワークスK】
投稿: dda40x | 2011/05/21 08:31