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2011/08/05

ExactRailのMagor 4750カバードホッパー

Review of the Magor 4750 cu.ft. Alminum Covered Hopper car models manufuctured by ExactRail HO scale

Magor 4750

 当ブログでは滅多に無いことですが、売り出されたばかりの最新の製品をご紹介しましょう。エグザクトレールHOゲージのアルミニウム製カバードホッパー、Magor 4750cu.ft.です。【画像はクリックで拡大します】
Magor 4750

Magor 4750

Magor 4750 購入したのは、塗装済み完成品と、未塗装キットを各1両です。
 もちろんBN色に塗るつもりで、グレート・ノーザンGN(1966年100両)とフリスコSLSF(1965年100両)から引き継いだ車を再現しようという魂胆です。
 確か、両者は一部異なっていますから作り分ける必要があって、キットは加工する方に回すつもりなのです。

 1両を完成品としたのは、労を惜しんだこともあるものの、キット組立の参考用ですね。キットには組立説明書が添付されていません。
 完成品のスキームは、レタリングが少なくて落とすのが楽だろうと、ペンシルベニア鉄道色を選びました。ただし、これは台車がダークグリーン、たぶん同鉄道の機関車に塗られていたブランズウィック・グリーンとなっていて、ギャフンです。

Magor 4750 まあ、今の時代で値段が値段ですから良く出来ているのは当たり前でしょう。

 敢えてケチを付ければ、メタリックの塗装が少しザラついてアルミの質感に欠ける。金属のクラブアイアンが僅かに傾いている。ハンドブレーキのリンクが途切れているくらいでしょうか。

 それと、車輪の転がりが不思議なことに、ちょっと音高です。

 ただしレタリングで、屋根上のフタの注意書きや、台枠のメーカーロゴが拡大して読めるところなぞは流石です。

Magor 4750

Magor 4750

 ところで、この型式は結構あちこちの鉄道が保有しましたから、モデル化の記事が過去に登場しています。RMC誌では1996年11月号にMDCのFMC4700から、MR誌は2010年10月号でアサーンのPS-2CD4740からのコンバートでした。

 私もそのつもりで、"The Magor Car Corporation"という解説書を求めたら大当たりで、当該車の図面が掲載されていて大喜びしたものです。
 ところが、こうして製品化されてしまうのですね。自作派、キットバッシュ派には難しい時代です。
 同書の目次を「アメリカ型資料室」に載せておきます。

 さて問題は、この"Magor"を何と発音するかです。
 私はずっと「メイガー」と読んでいました。ところが、ある文をGoogle翻訳に掛けたら「マゴー」と出てきたのです。そこで、トレインオーダーズ・コムで質問してみました。

 その答えは、
 ウグイスのように喉を震わせて「マングローブ」(笑)

 マガジンの"Mag"に、"or"と続ける。

 さらに、エグザクトレールの製造担当副社長だという人物がコメントを寄せてくれて、解説本に"MAY-gor"だと書いてあるとのことです。さっそく、探してみるとp5の右コラムの中ほどにありました。
 著者のエドワード・カミンスキーが耳にした発音は、MAY-gor, muh-GOR, MAG-ger, MAH-gor, MAH-gor, MAY-jerそれにMAH-gerで、元従業員が話すのを聞いて出した結論がMAY-gorだそうです。

・・・・ということで、「メイゴー」ですね。それにしても、いい加減で通じているものです。

 屋根上ランニングボードのエッチング板は、熱膨張率の関係で貼り付けるのは冬が最適という話(当ブログ2009年2月8日付)がありましたから、弄るのは数か月後になります‥‥といって、いつも数年が経過してしまうのですけれど‥‥(汗)
 エグザクトレールのサイトをご覧ください。

【追記】"Magor"の発音問題は、記事を投稿してから2時間で結論を書き直しました。この間にアクセスされた数人の方、ごめんなさい。
m(_ _)m

【追記2】浜松はアールクラフトの井指(いさし)店主よりメールを頂戴しました。大変に面白いお話ですので、差し障りのないように少し弄ってご披露させていただきます。画像は当方が勝手に付け加えました。2011-08-07

 いつも楽しく拝見させて頂いております。今回の読み方(発音)も大変興味があります。

 例えば当方も小学生のころは米国のメーカーの “Athearn”を、“アーサン”と呼んでいました。そのうち “アサーン" と雑誌に記されている事に気付き、それ以来自分では“アサーン”と呼んでおります。ただ、ファンの一部には相変わらず“アーサン”と呼ぶ方もおられました。

 だいぶ以前に渡米した折り、この懸念を払しょくする良いチャンスと模型店で「どのように発音するのかと?」と尋ねたところ、「アサーンと呼ぶが、アーサンと言う人もいる」との答えでした。さらに「どちらが良いのか?」と尋ねると、「どちらでも」との返事でした!
 そのようなことで、“アーサン”と呼ぶ方に「違いますよ」と言い切れなくなりました。

 同じようなことで“Con-Cor”は一般に“コンコー”と呼称しておりますが、あちら(私の聞いた範囲)では、殆どが“カンコー”と聞こえました。

Emdgp9 また模型店とお客の間の会話を聞いていたら、GPシリーズの機関車を手に取り “ジープ、ジープ” と繰り返しておりました。
 略すのが好きなお国柄で、見聞きなれしている軍用車両からもジープという言葉が使い易いのでしょうか。

 話はヨーロッパへ飛びます。
 ドイツの実車メーカーで良く見聞きする“Siemens”社ですが、以前ある雑誌には英語読みとドイツ語読みの違いで、“ーメンス”、“ーメンス” 等との違いが記されておりました。
 過日、永らくドイツ滞在で帰日された方に訪ねたところ、「主に北の方は“ーメンス”で、これが主流。オーストリアや南の方は“ーメンス”と呼んでいるが、方言みたいなもの」(「悪く言えば、そのような発音をしていること自体をバカにしているような‥‥」)とのことでした。

 ちなみに日本SIEMENSのHPには “日本ーメンス” という日本語になっております。
 言語によって読み方が違うという点もわからないではないのですが‥‥

 あるとき、ウォルサーズのカタログで “チャールズ‥‥” という車に乗った人形を目にしました。
 名前からして、てっきり英国の王室と判断したのですが、よく見ると“Charles André Joseph Pierre-Marie de Gaulle”、すなわちシャルル・ド・ゴールでした。
 年配の方ならご存知のフランスの大統領(空港名でも著名か?)です。

 同じ綴りでも言語や文体、前後関係によって発音、アクセント、それにイントネーションが変わります。ごちゃまぜになるのも致し方ないのでしょうか。

PS:アサーンのブランド名でお馴染みの“Genesis”も、記述は“ジェネス”が多いものの、発音的には“ジェネス”のようです。難しいものですね。(ア−ルクラフト/井指 隆嗣)

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