国鉄貨車:エンドウのブリキ製レ12000
軸受の根元のところに、車体のツメが全部で4つ、折れ曲げられているのが見えます。
次の写真は、右が車体のツメをニッパーを使って切り取ったところで、孔が空いています。
中央が新しい下回りで、1.5mmのプラ板の両側にエーダイの軸受体(?)を接着し、つぼみ堂のブレーキシリンダーを取り付けています。ブリキ車体にタップを切って、カプラーと共にネジ止めします。
一番右は製品自体の下回りです。実際は車輪を流用しています。
あとは、上回りにレタリングを施すだけです。
試したインレタを削り取って、自作デカールを貼りました。
ここで、全体の汚れが気になり出し、全体を再塗装したいと思いましたが、時、既に遅しです。
僅かな黄ばみがウエザリングに見えないかと考えたものの、ダメですね。
妻のハシゴは、白に塗り替えました。エナメル系の筆塗りです。
妻下部の台枠部分を黒として、側ブレーキのマークを貼り付けました。次に示した写真の車端は、このスペースが小さいので、マークを小さ目としています。
実物は、ハシゴの取付位置が屋根上のランボードとズレていて、もう少し中央寄りの様です。
ハンダ付けされているハシゴに隠れる部分を黒とした方法は、黒色デカールです。全幅にわたってデカールとすればよかったのですけれど、思い付いたのがマスキングの最中でした。
車体の四隅の圧痕には驚きました。
一隅に2か所ずつあって、これ、スポット溶接です。
パテで仕上げようとも思ったのですが、そのままとしました。手持ちのエンドウ製貨車のうちで、これだけです。溶接がモデルに用いられた稀れな事例ですね。
車体寸法は、幅が31.5㎜とスケールに合致していますけど、長さは89㎜で、3㎜程度短めです。これは、手持ちの4種と同一ですから、ブリキ時代のエンドウの標準寸法なのでしょう。
重さは、65gだったものが、下回りの交換によって55gへと、10gの軽量化となりました。
出来上がってみると、右のプラ製と較べて、やはり開き戸が貧弱です。一体プレスでは如何ともし難い部分です。
ところで国鉄レ12000は、天賞堂がZゲージで出しているのですね。Nゲージでは何んと、カトーとトミックスで、1/80のブラス・キットでは安達製作所(アダチ)です。
これらの製品が例の台枠補強(?)を如何に処理しているのかと画像を探したのですけれど、判別の付くものがありません。
これが前回の説明では判り難かったようですので、図面を用意しました。
次の写真の黄色の丸で囲んだ部分です。片側に10か所あります。写真は誠文堂新光社「国鉄客車・貨車ガイドブック」からです。
図面では、次の照号17と18です。名称は文字が潰れて読めないのですが、たぶん「根太支エ(ねだささえ)」です。鉄道史資料保存会編「1950年代 国鉄貨車明細図集」のレ10000からの引用です。
ブリキ貨車のディテールアップを、もう1両、続けます。また、「エンドウ・ブリキ貨車の資料」もご覧ください。
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