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2011/10/13

国鉄貨車:中村精密/エーダイのプラモデル(2)

A story of my models, the JNR 4-wheel freight cars, manufactuered by Nakamura-Seimitsu and Eidai, part 2

中村精密製モデルの加工

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 これらTMS誌の広告は当然、強く印象に残っています。
 ただし、魅力的だと感じたのではありません。上はその広告写真です。

 よりによって、同じ1971年の3月号と4月号に、荒崎良徳氏の自家製エッチングを駆使した見事な2軸貨車20両が連載されていたのです。ですから、貧弱極まりないシロモノと私の眼には映ってしまいました。【画像はクリックで拡大します】

 この時点での同種の製品がいくらだったのか、気になるところです。
 2年前の69年9月号に製品紹介のあるカツミ製は、ワム90000が360円で、トム50000が300円です。また天賞堂は手持ち資料が古く64年の「模型とラジオ」誌で、ワム50000が320円、トラ4000が320円です。
 それらが幾分値上がりしていたところで、まあ、新しい製品が330円から490円だといって割安感は無かったと思います。

 それでも鉄道模型社発売/中村精密製造の第1陣、カ3000を買った私の感想は、天賞堂のベークライトエボナイト製に比較して全体の印象把握がイマイチで、特にブレーキシューの無い下回りが致命的。カツミのワム90000とドッコイドッコイ‥‥といった辺りです。
 “立派な”透明ケースは、邪魔なだけでした。貼付式だというレタリングの記憶はありません。

 ならばと、荒崎氏の作例に倣って、天賞堂製のダイキャスト軸受に取り換えてみました。
 次の写真で、下に写っているものが中村精密製オリジナルの鉄板軸受です。
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 軸受の取付ネジは片側しか付けてありませんが、他方共々接着剤で固めています。側梁は、1.2㎜厚のプラ板から切り出した2㎜幅の帯材です。できれば、もう少し幅を広くしたかったところでした。帯材の裏を塗っていないのは御愛嬌です。

 73年の完成年月日は、まとめてオーバーコートを施した日です。なお、個々のモールドは、エーダイ製と入れ替わっている可能性があります。なにぶんにも古いことですので、辻褄が合っていないところは斟酌をお願いします。

 さらにレタリングを水性ポスターカラーで書き込んでいます。管理局名と形式番号の板は、0.2mm厚のリン青銅板です。

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 後刻、屋根上にはエコーモデルのルーフィング・サンドを施しました。

99dsc05438 この姿に少しは気を良くしてもう1両、ワム50000を求めました。その頃にはエーダイの安価なプラモデルが発売されていて、ブレーキシューを流用しました。
【左写真の上がエーダイ製で、中と下の組み合わせが中村精密製の軸受です。エーダイのブレーキシューがそのまま付けられるモールドになっています。また、鉄板製の内側軸受に小さな孔が2つあいていて、先行したカツミと同様の焼き締め(?)による固定方法を採用しています。少し大きな穴は、車輪フランジの逃げだと思います。2011-10-19】

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 シリーズ第2陣からの特徴は、細かな標記が浮き彫りで表わされたことです。レタリングで苦労していた身には、天の恵みと感じました。
 なお、板張りの横スジも陽刻ですが、言われなければ気が付かないレベルです。

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 レタリングを白とする方法は、まず、文字の周囲をマスキングして、プラ用ラッカーの白を吹きます。筆塗りでは、塗料が凸部に上手く載ってくれない上に、塗膜厚にムラが出てしまいます。
 次にマスキングを取り除き、水性ポスターカラーの黒で周囲を塗りつぶします。
 さらに、生乾きの頃合を見計らって、指で凸部の上を擦れば、白文字が出てくるという算段です。ポスターカラーは完全に乾くと、ボコッと凹部まで剥がれてしまいます。

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 ケーディーカプラーも見栄えに貢献していますね。
 天賞堂の軸受に取り換えたカ3000は、カプラー高さが0.5mmほど高くなっています。

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 これでも、側ブレーキとブレーキシリンダーの無いところが、如何にも惜しいことを御理解いただけると思います。ナカセイ テツモ

【追記】本文中で言及したTMS誌、荒崎氏の記事には、トラ35000、トム5000、ト1、タム5000、テム300、ワム23000、ワム50000、ワ22000、ワ12000、ポム1が並んでいます。

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 何より、その多彩さと数に驚かされますが、これらはレイアウト上で入換運転を楽しむためだというのですから、構想力にも唸ります。加えて、同じ年の9月号には64㎜ゲージのライブ・スチームを2両、発表されていて、氏のエネルギーは桁違いでした。

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 なお、貨車の票差は、糸フューズで作って、塗装の際にサフェーサーで固定とのことです。

 さらに72年から73年にかけて、伊藤祐介氏が7回にわたり「無蓋車の積荷」を連載されています。
 この辺りから徐々に貨物列車についてのモデルファンの意識が変わっていったのだと思います。2011-10-14

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