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2012/04/15

国鉄技師訪米記30:米国鉄道の機関車

The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 30

このテキストの経緯と詳細は、第1回をご覧ください。

23 米国鉄道の機関車

[1] 輸送と機関車両数

 戦時中に輸送量の増加した点は日本とよく似ているが、米国においては飛行機のすさまじい発達に伴う航空路の拡大と自家用車、バス、トラック、タクシーの量的増加により、鉄道の地位は日本のそれと非常に異なるのである。
 例えば運賃と到達時間との関係で見ると、自動車(バス)で旅行する方が鉄道を利用するより遙かに経済的であるし、飛行機旅行の方がもちろん時間は短くて運賃も鉄道と大して変わりない。シカゴ・ロサンゼルス間は前述したシアトル・シカゴ間と略同で、

         運 賃          時 間
 汽  車   81ドル25セント  40時間15分
 飛行機 118ドル75セント     7時間45分
 バ  ス   36ドル85セント   58時間10分

である。早く行こうとする人は飛行機で飛ぶし、安く行こうと思う人はバスを利用するであろう。

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2012/04/14

国鉄技師訪米記29:鉄道における水処理(下)

The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 29

このテキストの経緯と詳細は、第1回をご覧ください。

24 報告 米国鉄道における水処理

[7] 水質試験

 国鉄における水質分析はだいたい1年に1回行い、外状、反応、固形分、CaO、MgO、CO2、SO3、N2O5、N2O3、ClNH3、SiO2、Fe2O3、Al2O3、有機物、総硬度、一時硬度、永久硬度、缶石生成分、缶石不生成分 を出すことになっている。
 しかし米国では固形分と、PとMのアルカリ度、カルシウムとマグネシウムの硬度を測るだけで、稀にpHを測定している。
 その他の詳細な分析は例外中の例外に過ぎない。

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2012/04/12

京阪電車は成田山の御加護で

Amulets of the Kansai-Naritasan temple on Keihan Railway trains

Asahi_shinbun2012_04_11ev  昨日、4月11日の朝日新聞夕刊には驚きました。
 表題の横に、かつて見慣れていたヘルメット姿が写っていたからです。

 これだけ読めば、京阪電車の車内に掲げられている成田山の御守だなと、察しを付けられた方も多いことでしょう。
 記事は、第3面の半分を占める「ますます勝手に関西遺産」というシリーズで、近々宇治線でデビューする新型13000系にも取り付けられていることを伝えています。

 馴染みのない方は、「なぜ、千葉県のお寺が?」と訝られるかもしれません。枚方(ひらかた)市と寝屋川市の境目となる香里園(こうりえん)駅の東800mほどの地にその関西別院があって、開通当時に電鉄が誘致した経緯があるのです。

 実は、この木枠の御守入れに私は強いコダワリがありました。【画像はクリックで拡大します】

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