伊藤剛さんのフカヒレ・イコライザー
An analysis of an equalizer using a pair of swinging bars, the Shark-fin equalizer system. This was invented by Mr. Ito Go, and the demonstrators were made by Mr. Konno in Sendai.
仙台の今野喜郎さんがブログ「コンちゃんの模型日誌」で7回にわたり、"Shark-fin shaped equalizer"の試作の様子を解説されました。
この写真は同ブログから引用させていただいたもので、縦横比を弄り、かつ反転させています。
氏も書かれている通り、これは元々、名古屋模型鉄道クラブの伊藤剛さんの創案で、前後台車が引き起こす左右方向のネジレを車体中央まで導いて、車体の傾きを平均化するという、大変に興味深い構造をしています。
ところで、これが「ロンビック・イコライザー」だというのですけれど、造作が全く別物ですから、疑問を抱かれている方も多いことでしょう。
そこで、私の珍妙な解釈を披歴しようと思い立ちました。【画像はクリックで拡大します】
まず、この構造をジッと眺めると、同ブログ第3回目の冒頭に示された概略図で、菱形の対辺同士が逆方向に等角で回転していることが判ります。
それを基にして描いたポンチ画が次です。
伊藤剛さんのアイデア・スケッチや、今野さんが作成されたものからは掛け離れた姿かたちですけれど、私のヒネクレ頭が機能を整理したら、こういう関係になりました。【回転運動の中心軸は、車体の中心線上ではないのです。2013-01-31】
各台車は1輪軸で代表させています。
A-Bが、台車の傾きを伝えるネジレ棒です。この棒上のC点が台車中心ピンで、荷重を支えます。またネジレ棒と輪軸は、ここでボギー回転をするものの、同一平面に拘束されています。
D-Oが、2本のネジレ棒を互いに逆に回転させる連結リンクです。すなわち、輪軸とネジレ棒、さらには連結リンクの3つが同一の平面となっています。
ダッシュ付は反対側の組み合わせです。この2組がO点で連結されています。
さらに、A、B、A'、B'の4点が車体に固定されています。
この図で、A点を車体中心から外しているところが、ミソです。【要するに原案には、ここに根源的な錯誤があります。2013-02-27】
もしA点とC点が共に車体中心だとすると、C点はA-B軸上から外れて、ここに“コゼ”が発生します。ただ、ネジレ棒と輪軸とは拘束されていますから、それが原因でネジレ棒が回転してしまうことはありません。
試作されたモデルでは、車体の左右バランスを含めて誤差の内ということで、支障は無いかもしれません。
しかし、台車の中心ピン回りの回転が幾分固くなります。たぶん、この辺りが理解する上でのネックとなっていると思います。【言わずもがなですが、A、A'点をそれぞれC、C'点に近づけることで、この問題は軽減されます。極言すると、同一とすれば、ネジレ棒に単純曲げが働いてしまう難点と、後述の“仕事”をしてしまう難点は完全に解消します。2013-01-31】
さて、この機構が本当にロンビック・イコライザーかという問題です。
どこにロンビック、すなわち菱形があるというのでしょうか。
左の画を御覧ください。
TMS誌2002年7月号に掲載された伊藤剛さんの「日車PCC-NSLのバタフライ台車枠」という記事に添えられているものです。茶目っ気たっぷりな、如何にも同氏らしさが溢れています。
朱色の線は私が付け足しました。一応、菱形が確認できます。ただし、実線は具体的に理解できるとして、破線は仮想で、蝶番が動くと、破線の2点間は伸び縮みをしてしまいますが、誤差の内として、これもロンビック・イコライザーの一種といえます原理的にはロンビック・イコライザーに近い感じがします。【2012-08-31訂正】
これを前提に、今回のポンチ画を睨むと、2本の実線がネジレ棒に相当して、それらに平行してO点を通る蝶番が見えてきます。ネジレ棒は常に平行ですから、それらを含む平面は一定で、車体が成立します。読者の混乱を恐れずにいうと、ネジレ棒を平行とする目的は、この蝶番を成立させて、連結リンクを同一平面内で働かせることです。【2012-07-19追記】
特筆すべきは、A、B点とA'、B'点は、幾何学的には、それぞれネジレ棒上のどこでもよいことです。
さらに、ネジレ棒がそれぞれC点とC'点を通りますから、この2点は蝶番が動いても上下しない、言い換えれば、所謂“仕事”をしないことが判ります。
そして、点対称としたことで、2つの輪軸(=2つの台車)の傾きのちょうど中間=平均が、車体の傾きとなります。
ネジレ棒の角度をできるだけ大きく採って、B点をD点に、B'点をD'点に近づけ、車側ギリギリまで寄せることで、連結リンクの長さが長くなり、 平均の傾き=車体の傾きの精度が向上します。B点とB'点は、車体中心とする必要はありません。
すなわち、具体的な菱形は現れないけれど、このシステムは、概念を拡張したロンビック・イコライザーといえます。いえないこともありません。しかし、やはり、そのものではなくて、ロンビック・イコライザー=中点連結定理と考えるなら、こちらはその範疇に入らないと断定した方が良いですね。【2012-08-31訂正】
なおネジレ棒は、太さを細くしていくと、車体の揺れで弾性的に捻じれることになり、イコライザーの目的から外れます。それにA-B点間を梁として眺めると、C点に荷重を受ける単純梁となっていて撓みます。よって、ネジレ棒の剛性は十分に確保しなければなりません。
さて、ロンビック・イコライザーはどうでしょう。
ボギー車に応用しようとすると、曲げモーメントの作用するイコライザー梁が長大となって車体内を占拠することになります。
それに対してこのネジレ棒式は、単に僅かな回転運動を行うロッドを通すだけということで、重量は軽く、空間的な制約も遥かに小さくなります。
ですから、ボギーセンター間の長い客車や電車にはこちらの方が適しています。
ただし、C点とC'点、ボギー中心ピンの構造が重要です。
ローリング方向にはリジッドで、ピッチング方向にはフリーであることが必須です。後者は、台車ボルスターと台車側枠がフリー回転の構造でもOKです。これがコンノさんのブログの第6回目、7月11日の記事にコメントさせていただいたことです。
一方、2軸車ならばもちろん、ボギー中心ピンに求められる2つの課題はありません。すなわち、ホイルベースの長い2軸車にも向いています。
ところで、連結リンクの構造は当然、試作されたもの(蝶番と同じ)でも大丈夫ですが、右のポンチ画における、上の方の仕組みを想定しています。
さらに、下の形(四節回転連鎖)が可能です。パンタグラフのイコライザーと同じで、パンタグラフは互い違いの2本ですけれど、こちらは作用角度の範囲が極めて小さいので、1本で十分です。
いつもの通り、現物を作らない上に見もしない勝手な思い付きで妄想のカタマリですから、こういう見方もある‥‥くらいに頭の片隅にでも置いていただけたら幸いです。
【追記1】HSさんから質問がありました。「2軸車で、ネジレ棒と輪軸を固定すると、輪軸の平行が崩れないか」というのですけれど、これはその通りです。捻じれると、ポンチ画では逆ハの字になります。ただし、輪軸のネジレ角度が僅かですから、軸の平行の崩れはさらに僅かです。モデルを試作して各寸法が確定したら計算できますが、たぶん、ペデスタル式として軸箱が前後に振れる量よりも遥かに少ないと思います。2012-07-18
ネジレ棒の車体中心からの傾き角度が大きくなると、この傾向がさらに増します。45度以下に抑えた方が良いかもしれません。2013-02-19
【追記2】この機構がロンビック・イコライザーと同一という認識の方が余りに多いので、明確に否定する方向へ論調を改めました。この記事と、3年前に書いた「ロンビック・イコライザーの幾何学」とを読んでいただければ、それは自明と思っていたのですが……。また、私のイコライザーに対する考え方は、「イコライザーへの形而上的アプローチ(4)」や、「アメリカ型鉄道模型大辞典」に示しています。2012-08-31
【追記3】このイコライザーを2軸貨車で製作中のBrass_solderさんが、「車輪は上下ばかりでなく左右にも動いてしまう」と御自身のブログで書かれています。皆さん、すぐにご理解いただけることですが、一応、ポンチ画を描いてみました。
この解決方法は、ネジレ棒の回転中心を下げることですけれど、車軸の高さでも多少は振れて、理想的には、レール面まで下げないと車輪の左右動を完全に無くすことはできません。
ディテールに影響を及ぼしたくないのなら、本文に書いたように、2本のネジレ棒は平行でなくてもよいので、A、A'点だけを下げるというアイデアは可能です。車輪の陰に隠せばよいのです。連動用のリンクはなんとでも工夫できます。
また、逆台形の4節回転連鎖をつくって、仮想の回転中心をレール面に設定することも不可能ではありません。
ただ、いずれも面倒ですね。
簡単な仕組みを旨とするイコライザーですから、相容れない考え方でしょう。
一方、アダチやエンドウが採用している3点支持でも、同じ動きをします。13mmゲージや12mmゲージ、OJゲージの様に、車輪径に較べて軌間が狭い場合には、条件が悪くなります。
ということは、経験者がたくさんおられるということで、もし不都合が生じているのなら、話題になっているはずです。問題があるとすれば高速走行時ですが、そんな話はあるのでしょうか。
そして、全体の動作は、もちろん、ネジレ棒式の方が緩和されていますから、3点支持に比較して劣ることはありません。2013-02-11
【追記4】このイコライザーを「ネジレ棒式」と呼んだことに、違和感をお持ちの方が多いようです。
私には当たり前のことだったので全く解せなかったのですけれど、その理由に思い至りました。
右の画を見てください。学校で習った、材料に加わる力、というか、応力の種類の呼び名です。“ネジリ”としなかったのは、使っていたフレーズが「“ネジレ”が働く」とか、「“ネジレ”を計算」だったからです。
まあ機械屋の一部には、こういう先入観があるのです。
推進軸や車軸、ドリル刃、(スクリュー)ドライバーなどや、クルクルとは回らないロータリースイッチの軸、自転車のハンドル軸もそうです(連想が貧弱!)。要は“撓み”を求めない軸でも、加わる力は「ねじり」なんです。
撓むものは、トーション・バーと呼びます。ちょっと意外かもしれませんが、コイルバネに働く力がこれです。
ネジレ(ねじり)は単一で働くことは少なくて、曲げなどと複合しますから、厳密に計算しようとなると面倒です。あああー、モールの円、チモシェンコの悪夢が‥‥(笑) で、torsional stressといいます。2013-02-16
【追記4-2】表題を「フカヒレ・イコライザー」へ改めました。ゆうえん・こうじ氏が書かれたTMS誌2016年1月号の解説記事に合わせるという理由です。また、「フカヒレ・イコライザー最適設計法」なる記事をアップしました。2015-12-27
【追記5】dda40xさんのブログに稲葉清高さんがコメントされた、鉄道模型趣味TMS誌1997年3月号p107に掲載の伊藤剛さんのアイデア・スケッチを引用しておきます。これ、L形のリンクの回転中心高さを天井面ぐらいまで上げて設置できれば、リンクのアームを十分に長く採れて、素晴らしい機能を発揮するような気がしますが、如何せん、仕組みが複雑すぎますか。2013-02-19
【追記6】ゆうえん・こうじさんのブログに、絶妙な解説図が登場しました。追記3で取り上げた左右動への危惧も、一発で理解できます。2013-03-18
フカヒレ・イコライザーを種々改良して2軸貨車を作ってみました。こちらです。
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コメント
コンさんのロンビックイコライザのブログを読んで、ワークスKさんのブログで以前書かれていたTMSの出羽さんの記事を思い出し、さっそく私も作ってみました(テストはこれからですが)
ボギー車への応用については、やはりもうちょっと考えないと、床下機器が取り付けられない・・・と思案しているところです。
このブログの記事も参考にさせて頂きます。
>>コメントありがとうございます。角度が微妙ですから精度が問題で、構造や機能を十分に検討すれば良い結果が得られるはずです。トライ&エラーも必要で、まずは作ってみることです‥‥って偉そうですけど(笑)【ワークスK】
投稿: ム | 2012/07/17 20:09
元ねたの方は完全に出遅れたので、ワークス K さんへのコメントにしておきます。
最初、この機構を見たときにどこが固定されてどこがリンクの節点かがよく理解できませんでした。ですから当然、これがロンビック EQ と同じになることも理解できませんでした。
で、その理由をつらつら私なりに考えたのですが、コンノさんの作例では回転軸 (AB の軸) を受けるところが回転方向を向いていない事が理由かな、と思いました。まあ、軸受けに十分ガタがあるから回転方向に向いていない事に問題はないのでしょうけど、なんとなく軸受けの穴の開いてる方向に回転しそうな感じがしますよねぇ ;-)
ま、一瞬理解に苦しんだというのをのけると、従来のロンビック EQ より部品数も少なくできるし面白いやりかたですね。伊藤さんのもとの話にあった、クラウンギヤを組み合わせる方法 (こちらはバックラッシュをどうコントロールするかが難しいようですが) なども含めて、リンク機構はいろいろな実装法があって興味深いです。
ちなみに、英訳のほうですが "torsion bar" はやっぱりまずいのではないでしょうか? torsion bar は、ねじりを使ってバネ性を出す時に使うわけで、むしろ今回の事例なら剛性が欲しいわけですから。あえて言えば longitudinal bar あたりでしょうか。それともまったく変えてしまって、"flapping (plate) equalizer" あたりでどんなもんでしょ?
>>コメントありがとうございます。リンク機構は確かに歯車でも可能で、他にも種々、考えられそうですね。
英文は最初"twisting"という案もあったのですが、ご助言を容れて"longitudinal"としてみました。"flapping"は、平板でなくても良いという私の思いから外れるので‥‥(笑)【ワークスK】
投稿: 稲葉 清高 | 2012/07/18 18:03
なかなか、噛めば噛むほど味がある機構なようで...
> で、その理由をつらつら私なりに考えたのですが、コンノさんの作例では回転軸 (AB の軸) を受けるところが回転方向を向いていない
これはワークス K さんのもとの記事にも
> ここに“コゼ”が発生します。
という形で書かれていましたね。ここで言う「コゼ」って「コジる」の類語ですよね? この言葉はどこかの業界用語なのでしょうか...
それと (また) 英語の、というか用語の、話になってしまいますが、やっとどうしてワークス K さんが torsion という言葉を使われたかがわかったような気がします。ワークス K さんは、A および B の軸受けに対して軸 AB が回ることを「ねじる」とおっしゃっていて (たしかに、日本語ではねじは「ねじる」ものですね) それの訳で torsion もしくは twist というのを出してらっしゃったんではないでしょうか。英語だと (ねじなら turn もしくは rotate なんでしょうが) こういう時は swing というのが自然かな、と思います。これだと flap と違って、「板」をイメージすることもありませんし...
>>“コゼる”は、“小競り合い”あたりからきているのだという感覚で、回転が固い場合に普通に使っていた様な気がするのですが、方言かもしれません。
英単語は"swing"がピッタリですね。1回転するわけでは無くて、単に2、3度傾くだけですから‥‥。ちょっと心配なのは、ネジレ棒の長手方向に回転軸があるイメージで捉えてもらえるかという点だけです。【ワークスK】
投稿: 稲葉 清高 | 2012/07/19 18:02
> この機構がロンビック・イコライザーと同一という認識の方が余りに多いので、否定する方向に論調を改めました。
あら、「表現」ってのは難しいですねぇ。
たしかに、ロンビックがひし形である事からして、厳密に言えばこの方法はロンビック・イコライザーにならないのは works-k さんの分析をきちんと読んでいれば自明と思っていましたが...
私は、この方式の分析で、
> 特筆すべきは、A、B点とA'、B'点は、幾何学的には、それぞれネジレ棒上のどこでもよいことです。
を見て、「なーるほどー」と思いました。
まあ、ロンビックの裏にある「中点連結定理」にしても、実際は「中点」である必要はなく、「等比」でさえあれば四辺形 (立体の場合、感覚として四角形という気がしない、のはなぜなんだろう。) の対角線との平行は保てるわけで、そこまで拡張した定理をもとにすればひし形も必須ではないのですが...
まあ、C 点で支持された車軸が (床板に対して) 片方に傾けば、それと同じ角度だけ C' 点で支持された車軸が反対に傾く機構であれば何でも良いわけで (それこそ剛さんの初期の文献ではセンターデフのようなギヤの組み合わせも書かれていました、って話は前にも書いてますね) この方式もロンビックと同じ原理と言っておけば宜しいのではないでしょうか?
そういえば、いよいよ合運まで一ヶ月を切りましたが、なんとかこの方式のデモをできるべく鋭意努力中であります... まあ、簡単に言えば三点支持のキットをニコイチで、正統派ロンビックに改造すると、固定軸があまるので、それのちょうど良い使い道、って事なんですけどね ;-)
>>全くもっておっしゃる通りで、まあ感情の起伏っていうところでしょうか。デモ車の拝見を楽しみにしております【ワークスK】
投稿: 稲葉 清高 | 2012/09/01 15:03
やってみなければ判らないような気がして作ってみました。
軸距離が短いワムですが、4輪しっかり接地していて面白いです。
私のブログからこちらの記事へリンクさせていただきました。
事後報告で恐縮ですが、よろしくお願いします。
>>確かに2軸車にも適していますね。ただ、ロンビックと一緒で、車体の水平調整に手間が掛かるはずですけれど‥‥【ワークスK】
投稿: Brass_solder | 2013/01/29 13:56
車輪を左右動をさせたくない場合、軸箱とイコライザを別体にして軸箱は上下動だけさせて、イコライザが軸箱上で左右に滑るようにするのは如何でしょうね?
ただやっぱり工作は複雑になってしまいますし、そんな必要があるか?ということでしょうね・・・
とりあえずこのまま完成して走らせてみます。
詳しい解説ありがとうございました。
>>3点支持でもこれに着目した方がおられるのですが、心配だけで終わっています。この際ですから是非、それが杞憂であることを実証していただきたいと‥‥【ワークスK】
投稿: Brass_solder | 2013/02/12 14:10
コメントへのコメントですが、
> 車体の水平調整に手間が掛かるはずですけれど
いや、そんなことないですよ。ちょうど今 Brass solder さんが作られているようなまっ平らな形にするのなら A, B, A', B' そして O が同一平面に乗るようにする、つまり加工中に変に曲げたりしないというだけ。これが去年の合運でさんざん実験した (いや、「遊んだ」) パタパタの実験機の構造です。比較実験用の roiboidal の方は、いつものことながら、あっちを削ればこっちが余るで、たかがバーを二本作るのに、半日以上かかった記憶があります。
そういえば、どこぞの雑誌社は競作の写真を撮る前に、わざわざ裏返して (つまり屋根を上にして) くれましたっけ ;-)
>>どこに誤差が出て、どこで調整するか。摩耗したらどうするなどという妄想モデリングを楽しみにしているものですから、お許しください(笑)【ワークスK】
投稿: 稲葉 清高 | 2013/02/15 00:59
私は「0.5ミリ線の支点は減るかも? それに撓むかも?」と思いながらやってます (汗
コンさんの作例を拝見して難しそうだと感じたのはフカヒレの先端を折り曲げてあることでした。
折り曲げ量を正確に同じにする自信が無かったので、支点を全部平面状に配置することにしたのです。
どっちみち私のは精度がトホホなんですけどね。
>>自由自在で素晴らしい工作力にはいつも感服しています。私には精度を上げることが無理(笑)なので、いつも誤差を如何に調整するかを考えて構造を決めています。だいたい、どんな場合でも、1か所を弄れるようにしておくと、方が付くようです。このイコライザーの場合は、支点BかB'のどちらかで、左右と上下ですね。【ワークスK】>>申し訳ありません。実際に作ってみたら、2軸車では支点BとB'の両方でした。【ワークスK】2013-02-22
投稿: Brass_solder | 2013/02/18 14:30
機械工学での呼び方にはうとい (当方は地球物理だったから、この辺の用語はしょっぱなからぜーんぶ英語だったので...) のですが、追記 4 で追加された図 (おそらく機械工学の教科書からだと思うのですが) では、弾性体に力を加える時の図 (少なくとも、せん断、つまり shear など他の三つはそうです) だから、現在話をしている剛体近似に力を加えた時に使うのには妥当ではないと思います。
回転方向が一緒なもので、「ネジリ」と書かれた図はないですか?
チモシェンコですか、座屈理論ですねぇ、地震学ではさらっと流す程度だから、悪夢にはならなかったなあ ;-) チモシェンコ賞といい、チューリング賞といい、アメリカの学会は外国人でも良いものは良いと言う点はいつも偉いなと思います。
>>何を申されているのか、ちっとも理解できない‥‥(笑) 要は、物体に力が加われば、どんなものでも歪むってことで、撓み=変形を期待しようがしまいが一緒だと思っているんですけれどね【ワークスK】
投稿: 稲葉 清高 | 2013/03/03 23:16