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2012/11/16

ダブルスリップを求めてRhB、MOB、そして京阪◆さうざぁ氏

Double slip switches in Switzerland and Japan

 読者の さうざぁ さんから、メールと共に写真を頂戴した。以前、話題になったレーティッシュ・バーンのダブルスリップである。御自身のブログ「さうざぁのホッ!」では掲載予定が今のところないそうなので、ここで紹介させていただくことにした。【画像はクリックで拡大】

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 今年の6月にスイスへ行ったときに、気になっていたダブルスリップを撮影してきました。RhBのアルブラ線をクールからサンモリッツへ行く途中で、最後尾からレールを見ていたのです。場所はサメーダンです。

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 ここ以外にも同様の配線があるようです。

 冒頭の画像の、左の線路が途切れていますが、グーグルマップの航空写真では繋がっています。撮影時には工事中で線路がありませんでした。

 列車は、Ge4/4Ⅲ643 Vals号が牽引するR(各停)でした。側面の文字はEMSのはずなのに、どうしてもtMSと見えてしまうのは我が国の「鉄道模型趣味」誌に馴染んでいるからでしょうか。

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 帰りの飛行機が故障で足止めを食い、モントルー駅前のホテルで過ごしました。これ幸いと、モントルー・ベルナーオーバランド鉄道(MOB)のゴールデンパスラインの駅を覗いたところ、ここにもダブルスリップがありました。

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 貴ブログの過去記事で、模型で脱線防止としてガイドレールを高くした旨を書かれていますが、このダブルスリップやクロスの内側の「への字」部分が盛り上がっています。やはり脱線対策でしょうか?

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300dsc_2599a ところで帰国後、RhBに乗った時の牽引機関車電車である新型ABe 8/12 3501号を売っていたので、衝動買いしてしまいました。遅まきながらDCCとやらの取説を翻訳サイト頼みで読み解いて、何とか動くようになりました。

 さらに、ヨーロッパのレールつながりということで、2004年撮影のミラノはドゥオモの近くの路面軌道も添付しました。ツアー旅行なので鉄道はついででしたが、バス席最前席でトラムの分岐ばかり見ていて、ガイドの説明なんか一つも聞いていませんでした。

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 このトラムの複雑怪奇な分岐の謎解きをしているものの、スリーウェイの真ん中の線路はどこへ? ループ用なのか? 銅像の向こうの線路に接続か? どちらかだと思うのですが!
 こういうものを見るとつい興奮してしまうのは、困った性分ですね。

 最後は、京阪の寝屋川車庫です。2枚のうち、最初が2003年の「特別列車で行く寝屋川車庫撮影会」で電車内から、後が2004年のファミリーレールフェアで跨線橋上から撮ったダブルスリップで、同じ場所を両端から撮影しています。

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Neyagawa
グーグルマップ:南北を75%に縮小

 本当に、所変われば~ですね! 特に分岐は面白楽しです。とめどもない長文お許しください。

 ということで、RhBのサメーダンのダブルスリップが、普通のものと、アウトサイドのものと2種類というのは変わっている。配置からすれば交差角度は同一なので、付帯曲線半径が異なるのだろう。すなわち、アウトサイドの方の通過速度が高く設定されていると考えられる。

 MOBのものは、どうもRhBとは各部の形状が異なるようにも見える。メーターゲージ用で複数のメーカーがあるとは考えにくいが、レールの太さが異なるのだろうか。

 ミラノの路面電車も楽しそうだ。詳しい方の御助言をお願いしたい。

 寝屋川車庫のダブルスリップ3連チャンは、シーサスも構成している。こここそが同線のボトルネックで、このうちの1か所でも故障すると、とんでもないことになる。保線屋と信号屋の気の使い方は並大抵では無かった。確か、最悪の場合、ここを使わなくても出庫だけは出来るルートが用意されていたはずである。

 なお、いただいた4通のメールを当方が勝手に合成しているので、不自然さがある点はお許しいただきたい。また、画像もメモリーの関係で圧縮させていただいた。原画は頗るシャープなことを申し添える。

【追記】さうざぁ氏より追伸があった。2012-11-19
‥‥ミラノ市電の場所不明の交差点が分かりました。
 路面電車の運行系統図(pdfファイル)を頼りに、Duomoまでの画像に見える対向車両の系統番号やループ停留所などを、グーグルマップやアースで探していたら、22Marzoの交差点であることが分かりました。(27系統と9系統の交差、系統図右下あたり)
 グーグルアースでも撮影場所が判定できました。恐ろしきツールですね!
 やはり、スリーウェイの真ん中は、銅像の向こう側の通りに続き、Duomo方面へ行ってました。と同時に銅像の周りをループ線も配置されています。
 交差点や終点のループなどの配線がとても興味深く感じ取れます。運用系統が無くても、連絡線がある場所も見つかりますね。

【追記2】さうざぁ氏からさらに追伸があり、寝屋川車庫の写真を送っていただいたので、本文中に追加した。2012-11-30
‥‥寝屋川車庫のダブルスリップですが、反対側(桟橋)から撮った画像が出てきましたので添付いたします。これは2003年8月3日の「特別列車で行く寝屋川車庫撮影会」終了後、車庫から萱島へ向かう時に撮ったものです。解説いただいたシーサスを構成している様子が分かるかと‥‥。車庫のポイントってふだん見られないので、良いチャンスでした!

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