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2013/01/15

ウォルサーズ製3段式オートキャリアー

How to rework tri-level auto carriers manufactured by Walthers in 1999.

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 また自動車運搬貨車、オートラックを入手しました。今度は、セダンやピックアップを積む3段式、それもサザン・パシフィック・カラーです。
 このところ、BN=バーリントン・ノーザン以外の塗装が続いているのは、大好きなカスケード・グリーンに食傷気味、というか、これだけでは映えない、美しくないのですね。様々なカラーがあってこそ、この緑色が目立つというか、見惚れることに、やっと気が付いた次第です。

 例によって、私流のちょっとした手直し方法を紹介しましょう。【画像はクリックで拡大します】

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 この製品は1999年に完成品として発売され、車輪もスケール通り、28インチ径の金属になっていますから、本当のレディー・ツー・ランReady-to-Runで、手を入れる箇所は、単に私の個人的な流儀のカプラー交換とウエイト増量だけです。

カプラーの交換

 カプラーは、ケーディーと互換性のあるナックル型が付いているにもかかわらず、取り換えます。
 この種類の車はオーバーハングが大きいので、線路のアップダウンで普通のナックル・カプラーでは外れ易いという理由です。新たに取り付けるのは、上下の抜け止めを備えたシェルフ・カプラーです。(「オートキャリアーにはシェルフ・カプラー」を参照)
 車体を引っくり返してフタを止めている2本のビスを外し、ケーティー#118に換えます。調整が必要なところは全く無しです。なお、製品にはNMRA型も同梱されていました。

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 さて、作業を終えてレールに乗せ、カプラー高さを確認すると、幾分下がり気味です。

23dsc04421 写真では、右です。他の車なら、カプラーポケットに噛ましモノをするとか、台車中心ピンにワッシャを挟むといった手段を採るのですけれど、この車は特殊なスイング式で、また車体高さが極端に高く座りが心配なので、そういうわけにもいきません。

 で、最後の手段で、カプラー自体の解放ピンを曲げ直します。

24dsc04429 使う道具は解放ピン・プライヤーで、ケーディー社から純正品!(Coupler Trip Pin Pliers #237 HOn3-O)が出ていて、マイクロマーク(Trip Pin Bending Plier #80600 HO & O#80892 N)も販売しています。

 私のものは、15年前に彼の地のトレイン・ショーで求めた“ノン・ブランド”品です。売り手によれば、これはインド製。元来は入れ歯の針金を曲げ直す道具だそうです。ネットを検索すると、我が国でも「針金丸めペンチ」とか、「ワイヤー・ルーピング・プライヤー」なんていう名で売っています。(追記 2017-01-09)

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 ただし正直言って、この方法は邪道です。
 ナックルと解放ピンの高さを厳密に維持することがケーディー型の肝心カナメな点で、解放ピンの曲げ調整は、それを否定することに他なりません。
 このシェルフ型に限っては、高さの食い違いが規制されますから、躊躇なく曲げられるのですけれど‥‥。

26dsc04430 なお、カプラー高さを静止状態で調整したとしても、それだけで安心してはいけません。

 よく観察していると、連結されたとき、また牽引力が掛かっているとき、さらに推進力が加わっているときでは、高さが変化するのです。

 左の写真の真ん中が牽引時で、下が推進時です。

 いずれもナックル位置が上昇していることが判ります。
 まあ、これが普通のカプラーです。

 ところが、カプラーの胴(シャンクshank)が下付だったり、上付だったりすると、ナックルが下方向に触れる場合が出てきます。これが危険です。また、カプラー胴を曲げた時も一緒です。

 それが、長いロング・シャンクでも注意が必要です。いわゆる座屈の現象です。反対に短いショート・シャンクだと‥‥

 この辺りに注意を払った記述に中々お目に掛かれませんが、機会があれば、詳しく述べてみたいと思っています。

ウエイトの追加

 トレーラーの重量について、当ブログの読者の皆さんは良く御存じのはずです。

 NMRAが車両長さに比例した推奨値(RP-20.1)を決めていて、この長い車は203g程度となります。ただし、最新のウォルサーズ製品では2割重い245gとしているので、当方は旧製品もそれに揃えていることを以前(「オートキャリアーを再び弄る」)に述べさせていただきました。

 この製品はNMRA推奨値通りとなっていますから、40gを追加することになります。
 ということで、前の様に車内に積むために屋根を開けようとしたところ、なんと屋根が接着されています。

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31dsc04408 ならばと、床下の台枠の間にチマチマと貼り付けることとしました。
 取り出したのは、タック式の1つが1/4オンス(7g)の鉛製です。手元にあったものが12×18mmで、厚さは、白い両面テープを含めて4mmでした。
 これを半分に切ると上手い具合に収まります。前後左右のバランスがOKで、サイドからも目に入りません。

 切る方法は、金床の上に鉛を置き、折り刃式カッターを木工のノミの様にあてがって、金ヅチで叩きます。私はシブチンですから、使うのは、最後に残る柄(つか)部分です。

 ナイフの引き切りやノコギリ、ハサミでは厄介だった鉛が、面白いように正確に切り出せます。この方法は、“Brass_solder的鉄道模型”と“イナの独り言”でも紹介されています。
 ただ、あとで見直すと、金床上への置き方は、裏返しの方がいいですね。これだと両面テープの弾性によって、重りが反発してしまいます。(追記 2017-01-09)

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 さて、このSPスキームで一つ、気が付きました。妻面右上に車番が入っています。BNやUPなどには書いてないのですけれど、この車はちゃんと入っています。

 答えは、そう、車台からラックまで全てが鉄道会社の保有という車両なんです。その証拠に全体がSPレッド・オキサイドに塗装されています。
 他の多くの鉄道は、車台がトレーラートレイン社TTXの所有で、上回りのラックのみ鉄道会社の持ち物という図式です。

 ちなみにリポーティング・マークの"SSW"は、セントルイス・サウスウエスタン鉄道、通称コットン・ベルトで、サザン・パシフィック鉄道の子会社でした。
 こんなところも、BNカラー以外のモデルを混ぜる楽しみということになります。

 製品の発売時期などについては、Tony Cook氏のサイトをご覧ください。

【追記】今年早々、この製品のリニューアル版が出たと知って、取り寄せてみました。次の写真の左がそれで、右が古い1999年入手分です。

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 確かに、ハシゴ段のモールドが浮く形となり、観音開扉の手掛けが金属線となっています。またカラーも、BNフリークである私が満足できるレベルです。ただし、妻面のレタリングがありません。

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 床下では、手前が新製品です。裏面全体がイエローとなりました。車輪の表面仕上げも異なるようです。
 注目していた重量は実測203gで、またNMRA推奨値に戻っていました。
 どうしたのかと訝らざるを得ませんが、当方は既定方針通り、245gに補重をしておきました。上手い具合に屋根が外れます。カプラーもケーディーの#118に取り替えました。

 昨日2月3日の運転会で手持ちのオートキャリアー全21両を連結して運転してみました。平坦線だけでしたから、プロト2000のSD60が1両で十分でした。また牽引でも推進でも8番ポイントを無事に通過して安堵です。本当は推進でフルスロットルを試したかったものの、周囲の目が‥‥(笑)2013-02-04

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