ハイドラ・クッションはシルエット(1)
やることは2つ。
1つは、床下の中央に垂直シリンダーを設けること。適当な太さの丸棒を切って接着すれば、あっという間に出来上がる。
ブツはアサーン。ブルーボックスの定番、40フィート・スライディング・ドアだから、当方には標準工法(過去記事)。ブレーキ3点セットを左右反転させる必要があって、奥のオリジナルを手前のように改造する。垂直シリンダーは4mm径のプラ棒、といったって、残してあったランナーの切れ端。床板と魚骨フレームを別体としたのは、塗装の便。
この後、ブレーキ3点セットは魚骨フレームに帯板を介して接着するようになった。理由は塗装時の吹き残りを減らすため。
参考としたのは、ディテールズ・ウエスト社のモデル(過去記事)。
もう1つのやらなければいけないことは、カプラー・ポケットの飛び出し。これが「クッション」の外見的特徴。
今回のアイデアは、ポケットに細身の#262(ケーディーサイト)を使って、その取付孔を車端一杯まで寄せれば、それらしく見えるはず。幅広の#242に較べて、ヘッドのごく近くまでカバーされてもいるから、出代がさらに長く見える。
取付位置は端から3mmとしてきた。これを、1.5mmまで縮める。M2のネジではこれが限界。
で次は、奥がディテール・ウエスト製品(50フィート車)。
真ん中が改造の結果で、一番手前が標準品。見事に出っ張った‥‥。
うぅぅむ。自己満足過ぎるか。これでは誰も納得してくれそうにない。
じゃあ、長めのポケットを作ろうというわけで、アサーンの魚骨フレームから切り出したポケットをプラ板で延長。
天地を反転して、薄軟鋼板のフタを上にしたところがミソ。これで、カプラー取付高さ11.5mmを確保でき、さらに、フタが外れ難くなる効果も期待できる(?)。
こんどは、どうだ。
少し出過ぎたかな。
だって実物写真が見付からない。
モデルの側面に書き込まれた"B-50-27"は型式名だろうというわけで、SPファンのサイトへ行ってみるが該当車番は無い。車番から追うと、40フィートで型式は"B-50-26"、元T&NO所属。RMC誌の1993年2、3月号に“深い”記事があるとのことだが、手持ちは無し。
アサーンのバイブル"Standard Guide to Athearn Model Trains"1998年刊には、次の写真。40フィート車と50フィート車が全く同じ車番"SP 127430"。なんじゃい、こりゃ。
他鉄道では40フィートのクッション車の存在が確認できる。サザン・パシフィックにもあったのだろうか。
要は、このモデルのコレクション・カテゴリー。ファンタジー系のガラクタ・ボックスか、リアル系のカスケード・グリーン・フォーエバーの、どちらへ入れるかという悩み。そろそろ後者も増やさないと‥‥。
垂直シリンダー先端のポッチは、丸棒をノコギリで切ったときの最後の残り。面白そうなのでそのままとしておいたものの、実際はこのシリンダー、真ん中が凹んでいる。
ハイドラ・クッションはシルエット。そう、シルエット・ロマンス。
【追記1】MR誌を検索して次の写真をヒット。1967年3月号p64。ハイキューブに改造された40フィート車との説明。垂直シリンダーがBエンド寄にオフセットしている。車番が"SP 659027"なら、ネットではこれか。 2015-02-28
RMC誌の図面集"Freight Car Handbook "p18に"SP 659002"の図面と写真が掲載され、プロポーションはこの車と一緒。ただ、draft gearsは伸びているが、床下に垂直シリンダーがなく、側面にもHydora-Cushonの表示が無い。また撮影日の記載が無い。2021-03-31 改造が1964-1965年にもかかわらず屋根歩み板が無いのは、ハイキューブ車は1964年から不要とされたための様だ(Jeff Wilson著"Modern Freight Cars" p45)。2021-04-30
【追記2】思い立って、床下の機器配置を変更してみた。いかが。
ついでにカプラーポケットの出代を若干縮め、垂直シリンダー先端のポッチは削除した。2015-04-16
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