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2015/03/03

1960年代のクッションカーに魅せられて

Coupler-cushionizing projects, part 4: Carside appeal design of 50' boxcars

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 鉄道産業が斜陽真っ只中の1960年代にあって、荷主を繋ぎとめようと各鉄道は必死でボックスカーに荷崩れ防止装置の導入を進めた。そして、車体側面にはキャッチフレーズを書き込んだ。それはさながら、1920-30年代に流行ったビルボード・リーファーの様相を呈した。【画像はクリックで拡大】

 とまあ、大仰に書き始めた。ハイドラ・クッションやスーパー・ショック・コントロールに加えて、ディテールズ・ウエスト製50’車用アンダーフレームに交換した数両をご覧あれ。

Atlantic Coast Line◆Another Cushioned Load

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ACL 15014 (NEW  9-63) もちろん、鉄道名のイニシャルをモジッたもの。1967年にSALと合併して、Seaboad Coast Lineに変わると、全く同じデザインで"Smooth Cushioned Load"と書いた。カッコ内は車体に標記されている新造年。ACLは、PS-Hydroframe、Hyra-Cushion、Keystoneなどを混用した。
 モデルはこれだけアサーンRTR完成品。元ディテールズ・ウエストの金型。中心ピンの座りが悪く、台車の取付孔まわりの手入れに苦労をした。

Seaboard Air Line◆Cushion Underframe for Perfect Product Protection

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SAL 15115 (NEW 3-62) この車の製造年と同じ年に、同じプルマン・スタンダード社で160000-16199というWaugh社製ハイドラ・クッション付の70トン車を導入していて、全く同じ外観なので、この車のアンダーフレームをそれとする手もある。
 モデルは、モールドがアサーンのブルーボックス・キットではあるものの、このスキームの発売は未確認。台車を流用。

Illinois Central◆Cushion Underframe

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IC 11003 (REPAINTED? 6-67) 実車写真は未確認。
 モデルはアサーンのブルーボックス・キットで、1971年のリリース。

Western Pacific◆Cushion Protection

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WP 56898 (REBUILT 7-65) 全く同じスキームが"Pulluman-Standard Color Guide to Freight Equipment, The Decade of Color: 1960-1970"p123に載っている。同じ1965年に40フィート車からストレッチ改造されたスライドドアの50フィート車で、妻面をブラックとし、レタリングがホワイト。
 モデルはアサーン製ブルーボックス・キットで、1971年のリリース。台車を流用。

Louisville & Nashville◆Cushioned Cargo

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L&N 100038 (NEW 11-62) 屋根歩み板が無いので、1966年以降の姿ということになる。
 モデルはAccurail製で、これも床板の長さと幅が一緒。ただし、高さが合わず、既存のストッパーを削り取って、スソから6.5mmの位置にプラ板で新たなストッパーを貼り付けた。正確を期すために治具を作った。床板側面には側出入り口に嵌まり込む外れ止めを接着。これはアサーン製のSAL車も同じ。台車を流用。このシリーズ(Accurail site)は、クッション的に興味深いスキームが揃っている。

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Union Pacific◆Cushioned Load

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UP 960856 (NEW 7-73) この車両は1973年新造の表示。"IL 60-6"、すなわち車内長60フィート6インチは明らかに可笑しい。BF-100-11は社内型式で100トン車ということなのだろう。だとすると車輪径は36インチ。
 実はこのモデル、他社のM.D. Line所属車。当方の同じモデルは次の有様。車体のスソを塗り直そうとマスキング・テープを貼ったら、剥がしたときに印刷も剥がれてしまった。修理の参考とするためにお借りしてレタリングを撮影。どうするか、思案中。(若番の960565-960574は1970年のACF製で、60'6"、100トン車。"American Car & Foundry Company 1899-1999"p202)

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 キットに元来付属している床板は、浮彫でブレーキ装置を表わしていて、MDC=ラウンドハウス製の中で最も貧弱。これがディテールズ・ウエスト製と互換性がある。台車も中心ピン孔を拡げるだけで流用が可能。ただし、台車のローリング代確保でワッシャを噛ますと、カプラー高さが若干上がり気味となる。よって、ポケットの0.3mm厚シムをやめ、お辞儀防止でフタの奥寄に同じ0.3mm厚プラ板を貼り付けた。

 このディテールズ・ウエスト製床板の組立てについては過去記事を乞う御高覧。

 ところで、1970年に発足したBN(バーリントン・ノーザン)は、車体側面に“クッション”を謳ったことが全く無い。前身の鉄道では、GNが"Cushion Ride"、CB&Qが"Hydraulic Cushioning "などと表記していたのと較べると、一変。
 理由は、クッション付車両が増えてきて珍しくもなんともなくなり、競争力を失ったということなのだろう。また、共に連結されるクッション無しの車も恩恵を受けるので、訴求効果も無くなったと考えられる。一方、エンド・オブ・カー・クッションEOCCは構造簡単で軽いから、製造と運用の両面で優位として、ユニット化され既存車への適用も大幅に進んだ。装備が義務化されたという話がある。

 BN時代(1970-1995年)を標榜するコレクションとして、1960年代の新造車は守備範囲でいいんじゃないかな。1966年から屋根歩み板の撤去が始まったのだけれど、まあ、拘らないことにしよう。

【追記】UP車の新たなボディを入手し、完成させた。この記事
 コレクションの全容はこちらを乞う御高覧。随時追加中。2017-01-24

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