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2015/03/10

アサーンの50'レールボックス・ボックスカー

Coupler-cushionizing projects, part 9: Building Cushion Coupler Pockets, updating a Athearn 50' Railbox boxcar

アサーンから"Railbox" boxcarの名で1976年に発売されたモデルである.プロトタイプはACFの5077 cu.ft. plate B車とされ,実車とほぼ同時の登場であった.文字通りレールボックス・スキームが番号を違えて数多く揃えられた.また,同時代に登場のカラフルなIPDボックスカーの装いが,アサーン自体に加えてサードパーティのベブベルからも,おびただしい数が売り出された.ファンの一部ではアンデコをチャンプ等のデカールで仕上げることが流行した.
 実車メーカーにはACF以外にP-SやFMC,BFF,PC&F等があった .
2000年以降は.実車の多岐にわたる細部の違いを作り分けられたモデルが出現して活況を呈している.2024-02-05

 クッション・カプラーへの交換は、アサーンも一緒。当工場では同製品の標準工法が確立していて、その応用。【画像はクリックで拡大】

 50フィート車の車端部継ぎ足しプラ板は0.7mm厚を、車体中央部には1.5mm厚を使う。材料にブラックを用いると塗装の手間が省ける。1.5mm厚だけ手持ちがあった(過去記事を参照)。

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 車体中心ピンの突起を避ける目的で、中央部の1.5mm厚に切欠きを設けた。角形としたのは、単に加工の容易さ。接着にはリモネン系を使う。
 平面性を保証するための所謂“添え板”は、製品の床板を使う形。

 ついでに、ブレーキ3点セットの配置を変更。次の写真で、グリーンが参考としたMDCのFMCボックスカー。

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 3つの機器の取付板は魚骨フレームのみに接着。フレーム全体は、床板には接着しない。別体としておいた方が将来、塗装とか改造とか、何かと便利。ちょうど真ん中の小ネジは、魚骨フレームの浮き上がりを押さえている。
 一部のプラ板がホワイトだけれど、例によってこのまま。塗装が面倒。見えやしない。
 で、完成。

 以上10両、概ね1970年代の50フィート・ボックスカーを見ていただいた。少々無味乾燥。エクステリア・ポストとか、リブサイドと呼ばれる側面が、意匠を凝らすには不向きなことは確か。
 ところで、「クッション」を謳っているのがクラス2やクラス3の小さな鉄道ばかりという点に驚く。これに対し1960年代は、クラス1だけなのだ。
 大きな鉄道は、経営の悪化から整理統合に向かった時代。小さな鉄道が元気だったのだろうか。たったこれだけのモデルが世相を反映しているはずは無くて、よく判らない。
 そして1980年代に入ると、スタガーズ法による鉄道自由化で大きく化ける。ジャパン・アズ・ナンバー・ワンのディケード。

 鉄道車両は経済活動の結果なのに、その関連は誰も解説してくれない。自由に妄想を膨らませるのも面白いか。

【追記】1970年代に多くのショートラインがボックスカーを新造した理由が判り掛けてきた。例の"IPDプログラム"がキーワード。IPDが"Incentive Per Diem"の略だという。"Insulated Plug Door"ではなかった。委細調査中。奥が深すぎる。2015-07-15

【追記2】いくつかの小鉄道のボックスカーをBNが引き取っていたことを知って集めていたところ,それらがIPDボックスカーと呼ばれる一群だと知った.そのカラフルさに興味が出てきて,次から次へと買い込んでしまった.一部はカプラーポケットを伸ばしたり,屋根や床下を塗装している.このMSE車もさらに手を加えてみた.>>IPDボックスカーコレクション.2022-12-20

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