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2017/01/20

アキュレールの40'スチール・ボックスカー

Around the underfloor and coupler of Accurail's 40-foot steel boxcars

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 かつてアキュレールが販売していた完成品、アキュレディAccureadyを入手した。NPのボックスカー。アキュレイル
 以前に紹介したオートキャリアー(過去記事)もこれで、組立が面倒だから、ぐうたらモデラーにはありがたかった。構造簡単なボックスカーは、そういう要求が無いけれど、キットではプラスチックの車輪が金属となっていて、値段によってはお買い得なわけ。【画像はクリックで拡大】

 ただ、レールに載せてみると、カプラーの解放ピンが下がり過ぎ。これを専用プライヤーで曲げ直したものの、ヘッド自体が垂れている。下回りを外したら、なんじゃこりゃ!

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 鉄板固定の両面テープが剝がれて、プラの床板が波打っている。テープの使用量をケチった上に質も悪いし、鉄板が無塗装。直ぐに当方の標準仕様にやりかえ。
 ところが、未だ下がっている。

14dsc05583カプラーを分解して驚愕。シャンク部(軸部)が曲がっている。両車端とも。
 アキュメート・カプラーは、ここの2枚合せが特徴。プラスチック製(ポリアセタール?)だからクリープ変形なんだろう。こりゃマズい。
 ケーディー#148に換える。ダイキャスト製。

 なお、アキュレールのカプラーポケットは浅め。フタの小ネジを強く締め付けると、カプラーの首が回らなくなる。Brass_solder氏も指摘されている。
 よって、ケーディーは#5の板バネ式ではなくて、この部分の厚さが安定しているウィスカー・タイプ#148がオススメ。もちろん、ポケットの縁を0.3ミリほどかさ上げしたり、ポケットごと切り取って交換するという手はあるけれど、面倒。

 あとは、黒染めではない車輪の側面を油性ペンで黒く塗って出来上がり。
 ついでに、ストックしていた3両を仕上げた。

MP, 40' PS-1 boxcar

GN, 40' combo-door boxcar

NP, 40' plug-door insulated boxcar

CMO, 40' AAR boxcar

 Cascade Green Forever! に収納。

古いファンは御存じのとおり、このキット、変遷がある。40フィート車用の床板付のものを追ってみた。

 最初は1991年で、AARタイプのシングル・ドアとダブル・ドアのボックスカーを同時発売(MR誌同年11月号p70-71)。このとき、カプラーはダミーだった。次の写真の左側。台車の中心ピンとカプラーの取付ピンが共に押込みというコストダウン狙い。

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 もちろん、小ネジ止めへの改造は容易。同社直販のナベ小ネジ2-56×3/16"がお奨め。台車も同じ小ネジを使う。(ネジ山外径約2.1mm、首下長4.8mm、黒色100本入り、1本当たり約0.1ドル)

Railroad Model Craftsman 1991-11 p112

 1995年には40フィートPS-1(MR誌同年10月号p40)。

 1997年に、アキュメート・カプラーを発売。このときにキットにも添付されるようになったんだろう。MR誌同年5月号p40-44で、解放用スティック・スイッチマン(過去記事)と共に紹介。

 2005年にアキュレディを発売。米国でパーツを生産し、中国で組み立て。どうも翌2006年には終了。箱には「8歳以上に適合」の文字。

 ただ、ブレーキ・リギング付となった時期が判らない。当方が2013年に買った別売の床板がそうだった(過去記事)。組立キットではGN車
 箱のカラーが黄色から白色になった年も不明。白箱には「組立必要。14歳以上」の文字。まあ少々手強いキットも存在。

 このあたり、Trainorders.comで尋ねてみたものの、望む回答はまだ無い。

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 ところで1年ほど前から、ここのCCNowでの支払いを当方のクレジット・カード会社に拒否されて、直販品の購入が不可能となっている。問い合わせが面倒で、そのまま。
 最近、直接買われた方がおられるだろうか。

今までに組み立てた記念モデル。

World's Greatest Hobby 2004, PS-1

Bobbye Hall's Hobby House 50 Years 1996, PS-1

Illinois Railway Museum 1997, AAR single-door

6年前に屋根上歩み板を撤去したモデル(過去記事

NP AAR single door

BN AAR Single Door

BN AAR Double Door

先日、我が国のネットオークションに出品されたモデルのメーカー名が"CCURAIL"で、一瞬、戸惑った。箱を確認して直ぐに納得。製図用のスプリング・コンパスが"A"を表わしていることに気が付かなかったのだ。
 これ、1970年代前半の学生時代には小円を描くのに重宝した。でも、就職したら円定規ばっかり。現在はCADだから、知らない図面屋がいるかもしれない。

 "Accurail"はもちろん、accurateとrailとを合わせた造語。初期には、"Accurate Finishing"を名乗った。そして、accurateとreadyで"Accuready"、さらに"Accumate"。

【追記】検索していて、アキュレールを弄った事例が少な過ぎる、と感じていたのだけれど、皆さん、“アキュレル”って書いていてビックリ。
 確かに"rail"の発音は“レイル”の方が近い。ただ、こちらは“レール”がまだまだ一般的、っていう話をアメリカ型鉄道模型大辞典の「レール」の項に書いている。一方、「レイル・マガジン」や、エリエイの「レイル」等々と、固有名詞を中心に増えつつあるようだ。検索エンジンが両方を拾ってくれればよいのだけれど。

 箱の色が変更になった時期は、記念モデルを調べたらいいと思い付いた。これなら出現年がハッキリしている。その結果、黄色は1997年のIllinois Railroad Museum、白色は1999年のThousand Lakes Region of NMRAと絞り込めてきた。2017-01-27

 

 

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