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2017/01/24

MDCの50'ハイキューブ・ボックスカー(3)

Coupler-cushionizing projects, part 18: MDC/Roundhouse 50' hi-cube flat-roof series boxcars

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 前回のネタ、MDCのハイキューブ・ボックスカーは別に、2両のクッション・アンダーフレーム車を保有。サンタフェのスーパー・ショック・コントロールと、サザン・パシフィックのハイドラ・クッション。もちろん、カプラー・ポケットを伸張タイプに交換しなければならない。ただし、過去の方法は細工が少々面倒。
 と、手抜き方法を思い付いた。【画像はクリックで拡大】

 以前のBN車3両は写真の左で、枕梁の車端寄をバッサリと切り落とし、プラ板に置き換え。このため、床板と一体モールドのステップを移植するという余計な作業を強いられた(過去記事)。

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 今回のアイデアは、カプラーポケット部分だけを切り取るというもの。この切り取った跡に1.2mm厚のプラ板を填め込む。やってみると、現物合わせは意外と簡単。もちろん、過去記事と同様、先に床上面へプラ板を貼り付けている。(本音を言えば、切欠き形状を正確に仕上げにくい点が気に入らなかっただけ。過剰な“美意識”が災いしていたともいえる(笑;)

 伸張ポケットも、ウォルサーズのパーツを使って簡便な方法を思い付いた。実は、同パーツを安価に入手した。
 次の写真で、プラ小片の1.5×3.2mmと、8×8mmの1.2厚を接着するだけ。高価な超低頭ネジを使わなくてよい点も気に入っている。(当然、使ってもよい)

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 このパーツ(品番933-1030 )、本来は製品自体のカプラーポケットに継ぎ足して使うのだけれど、カプラーの突出寸法が大きくなり過ぎる。それと、高さが調整しにくい。突出寸法を小さく出来れば、ポケットの厚さは、このままでも弱々しい感じがしない。(この天板の厚さが1.0ミリとなって、ケーディー純正品の0.7ミリよりも0.3ミリだけ厚いことに注意。すなわち取付高さを0.3ミリ上げて、レール面上11.8ミリとする必要がある。 また、塗装にプラ用缶スプレーを使ったら表面がチリチリになったようなので、水性塗料が無難だと思う。2020-11-19)

 中梁に沿って貼り付けた2mm角棒は、単なる雰囲気。
 手前のSP車では、ハイドラ・クッションの垂直シリンダーを取り付けるベースとしている。そのシリンダは4mm径のプラ棒を適当に切ったもの。単にシルエットを狙っているだけ。
 奥のATSF車は、ステップ2か所を修理した。

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 この後は、缶スプレーのつや消し黒をバーっと吹いて完成。ホームセンターで購入したABS樹脂用。

AT&SF, Super Shock Control A Smoother ride

 "Super Shock Control"については、アメリカ型鉄道模型大辞典の「ショック・コントロール」の項と、過去記事を乞う御参照。
 車体標記(ATSF 50172, NEW 4-77)に該当する実車についてはよく判らない。(屋根裏親仁氏のブログ“マイルトレイン”によれば、1973年AC&F製Bx-162が“似た雰囲気”とのこと。調べると、車番は501400-501499、95米トン積の36インチ車輪、Exceeds Plate C、非インシュレーテッド、DF-2装備。残念ながらスーパー・ショック・コントロールではなくて"FREIGHT-SAVER-20B"。翌1974年に60両(151800-151859)がゴム輸送専用に改造されている。2017-06-19

SP, Hydra-Cushion

 "Hydra-Cushion"は、同辞典の「ハイドラ・クッション」と、過去記事に実車の構造などを載せている。
 このモデルの車体標記は"NEW 4-76"で、該当車番を含む656450-656549はハイドラ・クッションではなさそうだが、同じ製造年のSP 656200-656449がそう。ただし、ワッフル凸型の配置と屋根の形が異なる。そして、ハイドラ・クッションの最後は1978年製の654700-654799だろうか。このあたり、SPファンの御助言をお願いしたい。

ところでかつて、失敗したUP車をお見せしたことがあった(過去記事)。代わりの車体を入手したので、完成させた。まあ、それほど価値のあるモデルではないのだけれど、シルバーに塗ってしまったディテールズ・ウエストの下まわりが勿体無かっただけ。デカールを貼り直すのは意外とコストが掛かる。

 一応、プロセスを記録しておく。MDCラウンドハウスのハイキューブ・シリーズに、ディテールズ・ウエストの床板(品番182、または183)を使う方法。
 まず、幅はドンピシャ。長さは床板を0.5mmほど削る。車体高さが約1.2mm高くなるので、床板両側に通っている1.5㎜高のリブを全部削り落として0.25mm厚の帯板を貼る。正確に0.2~0.3mmを残して削り落とす方法があれば、それ。
 床板全体が弱くなるので、ウエイトにはMDCモデルに添付されていた床板全長の鉄板を前回の要領により両面テープで貼り付け。
 ステップ4個の移植が必要。床板の抜け止めは必須。ディテールズ・ウエスト製床板の組み方はここを乞う御参照。

UP, Cushioned Load

 ハイキューブ・シリーズはすべて架空といわれる中で、この"double offset plug door"だけはよく似た実車が存在という。UP 355200-355299 (RailcarPhotos.com: UP 355251)等がそれで、フラットトップの50フィート車ではあるものの、背の高いプレートFの100トン積み。

【追記】このハイキューブ・シリーズが、アサーン時代の2017年と2019年に再生産され、その一部がステップ無しで出荷されたようだ‥‥という話題がTrainorders.comに載った。床板と一体モールドだったものを、車体シェルにPOMパーツ取付へ変更した弊害なんだろう。それにしても、このボディーに"Plate F"とか、"Exess Hight Car"と表示する商売根性には降参である。次の画像は同社の2017年2月と、2019年8月のPDFファイルから再構成。2020-07-15

Athearm2017announce.jpg

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