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2020/01/17

アサーンの86'ハイキューブ・ボックスカー(3)

Athearn 86-ft hi-cube boxcars (3) tips for reworking

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このモデルをアフターマーケットから調達するときの最大の留意点は、組立済を避けること。なぜなら、床板が車体シェルへ接着されていることがほとんど。私も最初は接着したから、そうする気持ちは痛いほどわかる。床板が陥没しやすく、またすぐに外れるのだ。【画像はクリックで拡大】

3. 床板の取付など

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(3-1) 陥没を防ぐ解決策は簡単で、シェル内側にストッパーを設ければよい。ただし、その高さ、位置が難しい。
Stopper2

図の2つの寸法をノギスで測定して合算すれば、寸法は求まる。この寸法でノギスを固定して、尾端の深さ測定部をゲージとして使う。ストッパーを少し手前に置いて、この尾端で押せば求める位置になる道理。
 ストッパー(図の黄色)は最初1.2ミリ厚としていたが、確実を期して2枚重ねの2.4ミリとした。大きさは10×10ミリで、上に示した写真の片側3か所、1両分6か所は試行錯誤の結果。
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(3-2) 床板を外れないようにする方法もシンプルで、落ち止めの小片を接着すればよい。これも位置が決められないとお考えになるかもしれない。
 まず陥没防止ストッパーを取り付ける。十分に固着したら、床板をはめ込む。そうしておいて、写真に示した横梁間の位置にプラスチックの小片(青色)を置いて流し込みタイプの接着剤を垂らす。床板まで接着されてしまうと心配されるだろう。直ぐにその箇所の側板を両側へ広げて床板から離す。しばらくしてまた離す。これを何回か繰り返すと、もう接着されない。コツは、最初に小片が側板によく馴染むようにドライバーの先などで押すこと。塗膜の上からだと接着力が弱いことがある。小片が外れたらまたやればよい。
 ところで小片の厚さが肝心。薄すぎると床板が抜けやすいし、厚すぎると外しにくい。私は0.7ミリとした。大きさは3×7ミリ。今回の86’車では4か所としたけれど、40’や50’車では2か所で十分。
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(3-3) 車体四隅のステップstirrupが折れることがある。折れたものが残っていれば、それを接着剤で再取付すればよい。ところがこの接着が難しい。ほとんどの接着剤は接着力が弱いのだ。お奨めはd-リモネン。2種類あるうちの混じり物の入っていない方。タミヤは“流し込みタイプ”、Extra Thin Limonen Cementと呼ぶ。
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もし、折れたステップを失っていたら、1ミリか1.2ミリ厚のポリスチレン板から切り出す。コツは、ポンチ絵の通り。

Stirrup3
1) 板の直角2辺(*1)を仕上げる。2) 罫書く。ノギスの段差測定部とカッターナイフを使う。3) 内側を糸ノコで切り抜く。4) 内側をナイフとヤスリで仕上げる。5) 外側を糸ノコで切る。赤丸(*2)のところをわずかに残しておいて、指で折り取ると、せっかく作ったものを失うことがない。6) 外側をナイフとヤスリで仕上げる。表側を細く見せるように断面を台形とする。7) 所定の位置にd-リモネンで接着し、24時間放置する。8)色を塗る。(この図は、糸ノコを右手に持つ場合を示す。左手の場合は反転してほしい)

どうもアサーンは1998年発売分からステップのモールドを太くしたようだ。

次は、車体シェルが変形して拡がったものを修理しているところ。こういう接着にもd-リモネンが有効。丸棒は偶々手元にあったから。
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(3-4) 塗装も少しいじった。
 床下全体は、実車では車体色だと思う。近似色を缶スプレーで持っているものについてはそれを吹き付けた。それ以外は黒色とした。
 改造には白色のポリスチレンを多用したけれど、もちろん黒色を使った方が目立たない。摺動する面は塗装しない方が良好。また
コンバージョン・キットのポケットとカバーはポリアセタールだから、塗装して剥がれるよりは未塗装の方を私は選ぶ。
37img_0010 取付ビスの頭は黒色などに塗る。段ボール紙に並べて突き刺しておいて、プライマーと塗料を吹き付ければ簡単。脱脂しなくてもトラブルを経験したことはない。もちろん、黒色処理した小ネジを売っている。

車体では、黒色の手ブレーキハンドルを車体色と同じとした方が見栄えがする。色合わせが不十分でも、この程度なら違和感が無いだろう。

屋根色は、新車ではガルバナイズド・アイアンシート(亜鉛メッキ)のシルバーのはずである。赤色のSP車は変更するつもり(RMJ誌2000年9月号p36-39に掲載のSSWモデルは赤色 2020-02-06)。ATSFだけは黒色だろうか。BNなどの塗り変え車では車体色だと思う。

(3-5) 重量(質量)は、製品のまま組んだものが195グラムで、改造で増加して約220グラムとなった。カプラーポケット両端間距離が320ミリだから、NMRA推奨値は207グラムで、合格。

(3-6) カプラー高さは、やはり若干下がり気味となった。トリップピンをワイヤープライヤーで曲げて微調整した。

以上が年初の一部始終である……と、実はMR誌の掲示板に投稿してみた。今のところ反応は少ないが、このモデルを持て余しているファンは多いはずで、いずれ参考にしてくれると思っている。

【追記】なんと半年後、タンジェント社がグリーンビルの4ドア車を予告した。アサーンの当該車と同じ。台車が70トンと100トン、カプラークッションはCOCCとEOCCで、1965年製NYC車がハイドラ・クッション付。手ブレーキは7種類などなど、アンデコも発売するという。定価52.95ドル。>>official website
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CPAA車とNYC車はBC台車マウントである。2020-08-03

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