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2020/01/13

アサーンの86'ハイキューブ・ボックスカー(2)

Athearn 86-ft hi-cube boxcars (2) Functional improvements around the trucks

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試作に成功したので退蔵モデルに取り掛かった。続いて過去に組み立てたモデルも改造するつもり。この写真で奥から、製品のまま組んだもの、ウォルサーズのコンバージョン・キットを組み込んだもの、今回の改造品、ウォルサーズのPSカー、そして一番手前がAラインの車端ウエイト兼カプラーポケット(#116-13200) を取り付けた85’フラットカーである。【画像はクリックで拡大】

2.台車まわり

(2-1) 製品の車体ボルスター(魚骨フレーム19742の一部)は、"drawber"(19743)を可動とするために厚さ寸法が増やされている。そのため、台車側梁の上部と接近して台車が揺れにくくなってしまう(カントの出入り口で脱線し易くなる)。短い50フィート車や40フィート車と較べれば、その差は歴然である。そこで、車体ボルスターの半分を切り落とす。また車体ボルスターと床板の間の空隙には1.2ミリのポリスチレン板を挟む。1.2ミリは、0.7ミリと0.5ミリの重ね合わせでも可能。この板はどちらに接着しても良いが、私は床板とした。
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左から、製品のまま、改造、40フィート車の例を示す。注目していただきたいところは、枕梁の形ではなくて、枕梁と心皿面の位置関係。

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機器配置は、奥2両が製品のままで、3両目(赤色)が今回の手直しモデル。一番手前がウォルサーズで、Aエンド寄のRサイドにも中継弁?と思しき機器が付いている。

(2-2) 他のブルーボックス製品と同じように床下機器配置が左右逆なので、手直しをする。ブレーキシリンダー押し棒の向きも反対。3つの機器は、魚骨フレームへ帯板を介して取り付ける。床板下面へ接着するよりも吹付塗装が楽だし、実車構造にも合致しているはず。

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(2-3) 床板と魚骨フレームとは接着しない方が後々に何かと便利。ただ魚骨フレームは長いので床板から浮いてしまう恐れがある。そこで小ネジで抑え込むために、ネジ座をあらかじめ床下面中央に接着する。3×3ミリの角材で長さ7ミリ。中央にM2のタップを切る。小ネジは低頭M2×4を使う。ハイドラ・クッションだったらこの場所に垂直シリンダーが付くが、86フィート車にそれは無さそう(SPとSSWの1964年PC&F製にHydra-Cushion装備車があった>>Railgoat.railfan.net 2020-02-06)。

(2-4) 床下面のリブで車輪フランジと競合しそうな部分を削り取る。床板下面高さが10.6ミリだから、33インチ径車輪(9.6mm/HO scale)では危険性が高いと私は思う。
 他方、100トン車用の36インチ径(10.5mm/HO scale)に変えてプレートGを維持したいのなら、構造をゼロから考え直さなければならない。(1-4の写真を参照)

(2-5) 金属車輪にはアサーンの33インチ径長軸(8本入り、ATH 90501)が最適である。ブルーボックス用の26.5ミリの長軸は、かつてアトラスやバウザーも供給していた。なかで日本の模型店"さかつう"の製品が最高品質だった。今はアサーン製品しか入手できない。
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【追記3-1】一両の床板にリブを機械加工で削り取った跡があった。直径が25ミリほど。車輪フランジをよけるには少し足りない。同封の説明書から判断すると初期の製造分で、設計者は欠陥を認識していたと考えられる。2020-02-06

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【追記3-2】 1998年発売のロットでは妻面のレタリングが追加となった。写真のBN車は、黄色で囲んだ部分に「36" 2W CAST STL WHLS」と書かれていて、36インチ車輪であることを示している。しかし、車体側面の青色で囲んだ部分では、LDLMTとLTWTの合計が220,000ポンドなので、明らかに呼び積載重量が70トンとなり、車輪径は33インチでよいことになる(>>過去記事参照)。MRフォーラムTrainorders.comにも混乱した相談が載っている。メーカーの単純なミス。2020-02-06

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