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2021/03/28

スカイトップ展望車の水上レストラン◆高田寛氏のお便り

The floating restaurant in Detroit, Michigan was the ex-Skytop Observation cars of the Milwaukee Road. Hiroshi Takada visited there on July 26, 1991

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高田寛氏に写真を送っていただいた。一目でわかる通り、ミルウォーキー・ロードが誇ったスカイトップ・ラウンジが水上レストランとなっている。しかも2両。場所はデトロイトで、1991年7月の訪問だという。【画像はクリックで拡大】

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残念ながらテールエンドの装飾は失っている。

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サイドのㇾタリンは健在。岸壁側の車体には"Gold Creek"。

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レストランの入り口。

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あこがれのスカイトップ・ラウンジ。解放感が半端ではない。

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氏曰く「レストラン・バーのフオステス」。スカートの丈が短すぎるようだが、この時代の風潮だったのだろう。

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対岸はカナダのウインザーWindsor。

カラーコピーなので解像度も色調もイマイチだけれど、我々が楽しむには十分だろう。おっと、ビネッティングの修正を忘れている。

さて、現状はどうかと検索したら、とんでもないことが判った。なんと、この2両は船もろとも川に沈んだという。冒頭の写真で船尾に書かれている名前が"Lansdowne"。ウィキペディア英語版によると、このランズドーンは、1884年に建造された外輪船で、ミシガン州デトロイトと、カナダ・オンタリオ州ウインザーを結ぶ鉄道フェリーだった。1956年の退役後はバージとして使われた。1981年にダウンタウン・デトロイトのハートプラザの東に係留され、デッキ上にスカイトップ展望車2両を載せて水上レストランとなった。
 1999年にペンシルベニア州エリーへ曳航されて、リバーフロント・レストランにするべく船と客車が改装されたが、2005年に沈没してしまった。翌年、ニューヨーク州バッファローへ移されたものの、2008年にふたたび浸水。レストラン経営者の死もあって、客車2両はミネソタ州モンテビデオの博物館に引き取られ、船は2009年に解体された‥‥という解釈でいいのかな。

で、その博物館というのがMilwaukee Road Heritage Center(official website)。ここにバラバラとなった2両が転がっている。1両は前述のとおり"Gold Creek"で、もう1両は"Arrow Creek"だという。ネットにはシリーズの詳細な解説(TrainWeb.org)と、廃車後を追跡したサイトもある(TrainWeb.org)。10両のその後は波乱万丈で、氏はよいときに巡り合ったといえるかもしれない。

掲示板では、宮崎繁幹さんが真上からの眺めを2010年に披露してくださった(第2次掲示板)。

模型は、Nゲージがカトー(広告)で、HOがウォルサーズ。ご興味をお持ちの方は既に入手済のことだろう。

【追記】水没時の写真がMRフォーラムにアップされた.場所はニューヨーク州バッファロー.2024-03-09
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高田寛氏の過去5編のお便り.

2018-10-22 あこがれのシャイアン2017

2018-10-21 変貌するデンバー2017

2018-10-20 ニューヨークの風景2017

2011-09-05 カナダの電車博物館

2011-08-20 EMDロンドン工場雪景色

 

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