AHMの40'スライドドア・ボックスカー
AHM #5241 Denver & Rio Grande Western Of course, the couplers were mounted on the car bodies and the wheelsets were replaced with metal. For this D&RGW car, the ends were changed to black and the roof walk was changed to orange.
AHM #5233 Boston & Maine No plate misalignment was seen in printing of this model, which seems to be the technology of the 1960s and 1970s.
床下面を較べてみる。オレンジのD&RGW車がAHMで、グリーンのNYC車が香港クラウン。D&RGW車のモールドはオーストリア・ロコにソックリ。
"HONG KONG"の刻印。"OK"マークもクラウン製と一緒。
上回りは四隅のステップstirrupだけ異なる。内側も金型レベルでそっくり。
製品の変遷は単純に、1963-1964年にMantua/Crown(香港)で、1965-1970年頃がAHM/香港、1971年以降がBachmann/香港という具合だったと推察できる。ところが、ドッコイ。これをたどれる確かな証拠が見つからない。
■Mantua/Crown(Hong Kong)
Crownの資料は既出のとおりMR誌1964年1月号の広告。
■AHM/Hong Kong
AHMについてはまず、HOseeker.netのカタログコレクションに当たってみる。全ての年が揃っているわけではなくて、目星がついたのは1967年版。ところがここに40'ボックスカーが載っていないのだ。ただし、それ以外の40’ゴンドラと、3ドーム・タンクカー、4台車フラットカー、さらにサンタフェ・カブースは掲載されている。
MR誌の広告を追っていたら、1962年2月号に"Boston & Maine No.5233"というのを見つけた。ありゃあ、Crownより早いことになってしまう。
まさかというわけで、HOseeker.netのカタログ1963年版を繰ると、イラストがあった。側引戸の下部にカギ爪が描かれているし、同じBMでもスキームが異なる。
このカギ爪付はTony Cook氏のサイトに挙げられている。Rivarossiか、Roco(またはLiliput)だろうか。同氏のサイトで香港製はこちら。当方が入手した2両も掲載されている。ただし、肝心の発売年が分からない。パッケージ・デザインで判明するのだろうが、確たる資料には行き当たっていない。
■Bachmann/Hong Kong, Taiwan or China
ならば、バックマンはどうかというと、これもよく分からない。手持ちの4両が皆、同じ金型であることは自明である。ところが、AHM製品と比べると、"よく似ている"とは言えるものの、金型が同一であるかは断定できない。
Susquehanna Susie-Q 他に、UP inpact test car、Bachmann 175th Anniversary、Monopory Reading R.R.。
バックマンのHOゲージへの参入は1971-1972年ということになっている。次は、40’ボックスカー(すなわちCrown系5種)がリストアップされる最初の広告で、MR誌の1972年2月号である。ただし、写真はNゲージ・モデルで、HOはこの後もついぞ姿を見せなかった。
結局、確かなことは何もわからずに3年間、この下書きを放置してしまった。クラウンからAHM、さらにバックマンへ変遷したという説は、恐竜の鳥類への進化と同じ稀有壮大な夢といったら、大袈裟すぎるだろうか。
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