AHMの50'ダブルデッキ・ストックカー
AHMモデルの一山いくらの出品を落札し続けたら,相当な数が溜まってきた.どうしたものかと転用方法を探していて,これが86フィート車のショーティだという記述に出くわした.SPのS-70-1という試作車らしい(AT&SF歴史協会のサイト ).
ではと,切り継ぎで86フィートに延ばしてみた.完全なスケールとはならないけれど,そこそこの雰囲気が出た.ただし,デカールでつまづいた.ピッタリのものは自作するしかないが,億劫で着手できない.
それで,改造に回さなかったモデルを50フィートのまま手を入れた.単に,車体を持ち上げてハイキューブ表示に合わせ,カプラーポケットを伸ばしてHydra-Cushonとしただけ.
次の写真で,製品オリジナルの車体は異様に低いことがお解りいただけるだろう.
車体を5ミリ上げると,ちょうど良くなるが,台車との間がスカスカとなる.
そこで,持ち上げる寸法を3.5ミリとした.車体内側に床板のストッパーと,抜け止めを設けた.
床板にはハイドラクッションの垂直シリンダーが表現されている.少し短い.
ウエイト鉄板を活かし,カプラー取付部だけU字形に切り欠いてネジ座用のプラスチック片を接着する.カプラーポケットは,アサーン86'ボックスカー用を転用改造したもの(過去記事).ただし,ポケットを厚く見せるために1ミリ角のプラ棒を2本,接着している.これは軟鋼板のフタ固定用のビス頭を隠す意味もある.
台車中心ピンまわりの造作は,このように変える.ボギー車で3点支持は無意味.NP車とGN車ではハイドラクッションの垂直シリンダーを延長する.
台車のボギー回転は側板に制約されるので,軸箱が出っ張ったものは使えない.付属していた台車に種類があるようだが,製造年などは不明.
手ブレーキハンドルなどに車体色を差して,完成.>>Cascade Green Forever!
昔は,こういうモデルを毛嫌いしていた.でも今は許容できる.16.5ミリと1/80の乖離に悩んでいた若い頃に先輩に聞かされた「実車はモデルの単なるモチーフに過ぎない」という言葉を理解できる歳になったということか.
Atlas Rescue Forumでのやりとりはここ.
【追記】これを弄った3年前のことを思い出してきた.
もし,まるっと塗り替えるつもりなら,ハイキューブにこだわらなくてもよくなり,車体を持ち上げる必要はない.その場合,側梁を3ミリ程度,切り取ればノーマルなスタイルになる.そんな加工例がAtlas Rescueフォーラムに出た.
また,手ブレーキハンドルが上部マウントなので,屋根歩み板を設けた方が辻褄が合う…….こんなことを考えたことも,86フィート車の手が止まった原因だったような気がする.2024-03-01
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コメント
久しぶりにコメントをさせていただきます。探求と創作の熱意は相変わらずでいらっしゃり、我のような若輩も続かないとと思う次第です。
「実車はモデルの単なるモチーフに過ぎない」・・・歳だけ重ねて、精神的にはまだその境地から遥か彼方に居りますが刺激をいただきました。
>>コメントをありがとうございます.あちらにも架空の世界を楽しむ連中は結構存在していて,飛躍的な発想に驚かされることも度々です.AHM製品は,その格好のネタですね.まあ,残された短い人生,実車なんかに縛られず,自由にいこうと思っています.お付き合いいただけると幸甚です【ワークスK】
投稿: 屋根裏親仁 | 2024/02/28 20:49