2018/05/13

鉄道車両技師 福島善清さん

Performance of one railroad mechanical engineer, Mr. Fukushima Yoshikiyo 1914-2007

Img519b このブログで国鉄技師の手記を紹介したことがあった。1950年にGHQの肝入りでアメリカの鉄道を視察してまわった話。その著者が福島善清さんである。

 その後しばらくして、とんでもない事実が判明した。子どもの私が鉄道に興味を持つきっかけが、この方だったのだ。【画像はクリックで拡大】

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2012/04/15

国鉄技師訪米記30:米国鉄道の機関車

The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 30

このテキストの経緯と詳細は、第1回をご覧ください。

23 米国鉄道の機関車

[1] 輸送と機関車両数

 戦時中に輸送量の増加した点は日本とよく似ているが、米国においては飛行機のすさまじい発達に伴う航空路の拡大と自家用車、バス、トラック、タクシーの量的増加により、鉄道の地位は日本のそれと非常に異なるのである。
 例えば運賃と到達時間との関係で見ると、自動車(バス)で旅行する方が鉄道を利用するより遙かに経済的であるし、飛行機旅行の方がもちろん時間は短くて運賃も鉄道と大して変わりない。シカゴ・ロサンゼルス間は前述したシアトル・シカゴ間と略同で、

         運 賃          時 間
 汽  車   81ドル25セント  40時間15分
 飛行機 118ドル75セント     7時間45分
 バ  ス   36ドル85セント   58時間10分

である。早く行こうとする人は飛行機で飛ぶし、安く行こうと思う人はバスを利用するであろう。

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2012/04/14

国鉄技師訪米記29:鉄道における水処理(下)

The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 29

このテキストの経緯と詳細は、第1回をご覧ください。

24 報告 米国鉄道における水処理

[7] 水質試験

 国鉄における水質分析はだいたい1年に1回行い、外状、反応、固形分、CaO、MgO、CO2、SO3、N2O5、N2O3、ClNH3、SiO2、Fe2O3、Al2O3、有機物、総硬度、一時硬度、永久硬度、缶石生成分、缶石不生成分 を出すことになっている。
 しかし米国では固形分と、PとMのアルカリ度、カルシウムとマグネシウムの硬度を測るだけで、稀にpHを測定している。
 その他の詳細な分析は例外中の例外に過ぎない。

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2006/10/27

国鉄技師訪米記28:チップと土産と対日感情

マッカーサー元帥が好きかと問われては、答えるのが……
melma! back issue 2006/10/27 Vol.207 total 307 copies
The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 27

このテキストの経緯と詳細については、第1回をご覧ください。

19 チップ

 米国はチップの国だともいわれている。また欧州の大部分もそうであるとか。慣れていない私は、この額を定めるのに、実に馬鹿馬鹿しいほどの苦労をした。それは少なければもちろん不満であろうし、多すぎてもそれだけの効果がないからで、日本出発前に交通公社から海外旅行心付案内なる表をもらって道中時々それを出しては眺めていた。
 金額は人によって意見が違うように思われる。例えば船で私は船室給仕に7ドル、食堂給仕に10ドル、浴室給仕にはシャワー1回につき50セントの割、甲板給仕には2ドル支払っただけであり、この金額は同行の経験者の一致した意見であった。1等といっても10数級あり、私の場合は最下級の1等船客であったから、以上の額が出されたのであろうが、級が上がればチップも上げねばならないであろうし、給仕に対する用事の言いつけ方に相違があれば、当然変えねばなるまい。
 3ヶ月以上の旅行ではその総額は馬鹿に出来ない。一例をホテルにとって見よう。
 ホテルを代えることは交通費だけではすまず、まずドアマンに25セント、ベルボーイに50セントを渡さなければならず、出るときも同じであるから全部で1ドル50セントを消費されるもので、チップ制そのものに馴れない間は一寸まごつく。

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2006/10/13

国鉄技師訪米記27:サンフランシスコ(続)

6ヶ月間降りずにいると懸賞金が5,000ドルです……
melma! back issue 2006/10/13 Vol.204 total 307 copies
The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 27

このテキストの経緯と詳細については、第1回をご覧ください。

17 サンフランシスコ

17-5 広告

 11月21日、オークランド機関区からの帰途、街の真ん中の中古自動車屋の店先に塔が立って、それに「婦人空に登る」と書いた広告のついているのを見た。同行のザームさんに事情を尋ね驚いたことには、この婦人は19歳の麗人でエルマさんといい、この塔の上の小室(というより箱)に登ったまま既に112日(約4ヶ月)を過ごしている。
「何時まで登っている気ですか」
「来年の1月までだそうです」
「何のためにあんな無理をするのですか」
「中古車屋の広告です。6ヶ月間降りずにいると懸賞金が5,000ドルです」
 なんと無理した広告であることか。本を読んで飯を食べていればそれでよいといってしまえばそれまでだが、5千ドル(180万円)を投げ出した中古車屋もさることながら、これに応募する決心をした女性も偉大な心臓の持ち主である。がしかし日本でも百万円出すといったら女性から応募者が出るかもしれない。

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2006/10/12

国鉄技師訪米記26:ロサンゼルスの憶い出(続)

貴方はそろそろ罰金を払っても良い時分だ……
melma! back issue 2006/10/12 Vol.203 total 307 copies
The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 26

このテキストの経緯と詳細については、第1回をご覧ください。

16 ロサンゼルスの憶い出

16-5 便利な電話

 サンタフェ鉄道の見学を終了して、伊東さんと共にロサンゼルス支社に挨拶に行くことにした。伊東さんはこれから東のトペカの工場を視察するのであるし、私は日本へ帰るお礼を述べるためであった。
 係の人は直ぐにシカゴの本社に連絡して、伊東さんのトペカ行きの都合を尋ねてくれたが、その電話が2,000マイル以上離れたシカゴを呼んでいるのに、相手が数分にして出るには吃驚した。ところが先方が昼食で外出中だという。「しかし時計は10時10分頃だが」と不思議がると、「ロサンゼルスでは10時10分だが、シカゴは12時10分ですよ」という。2時間の時差のある場所が数分でつながる米国の通信にはいささか度肝を抜かれた態であった。

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2006/10/11

国鉄技師訪米記25:鉄道における水処理(上)

缶用水処理は戦争中に非常に普及したものと思う……
melma! back issue 2006/10/11 Vol.202 total 307 copies
The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 27

このテキストの経緯と詳細については、第1回をご覧ください。

24 報告 米国鉄道における水処理

[1] 米国の水質と水源

 出発前に日本で想像していたことは、米国の水は日本と比較してかなり悪いであろうという点で、満州のような大陸の高硬度を考えていた。しかし現地の状況を調べ、また色々と報告を見せてもらうと、意外にも日本のそれと非常によく似ていて、硬度の高いところで10~15度、低いところは2度ぐらいまで存在し、正確にはとてもつかめなかったが、国鉄に非常に似ている鉄道もかなり存在している。
 米大陸中で硬度の高いのは、西南と東南の山岳地帯とシカゴの南方で、東部と西北部は低く比較的水質は良い。しかしこれはだいたいの平均値を示すのであって、もちろん同一近接地帯でも硬度の高いところと低いところとは存在する。
 缶用水には日本と同様に井戸水、水道水、河川を利用していて、何れに統一するということもない。機関車用水は原則としてその他の目的(たとえ飲料)には利用しないので水処理は日本の場合に比較して制限を受けず楽である。インディアナポリス郊外にイーグルクリークがあり、ここでニューヨーク・セントラル鉄道の機関車が給水しているのを見たが、この給水は河の水をとり、河の水底から10フィートの下まで鋼管を入れ、10フィート厚さの砂利によって濾していた。

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2006/10/10

国鉄技師訪米記24:ラスベガス

百万長者の変わり者スコチー氏の城がある。
melma! back issue 2006/10/10 Vol.201 total 307 copies
The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 24

このテキストの経緯と詳細については、第1回をご覧ください。

14.ラスベガス

 人口八千そこそこの、この都市はネバダ州の主要都市でもあり、世界的に有名な街でもある。ネバダ州は米国において博打を許可している唯一の州で、州都リノは離婚の都市としても有名である。ハリウッドの俳優連が週末になるとこの地に遊び天下御免の博打に興ずるのだという。フラシンゴホテルの豪華さには近代的なにおいと同時に美しい落ち着いたスマートな感じがした。ラスベガスの名は最近付近で行った原子爆弾試験で世界的に有名になってしまった。
 砂漠の大公園、死の谷Death Valleyを西にひかえて、人工の偉大さを示すボルダーダムBoulder Damを東に持ち、観光の中心地といえよう。また気候的に考えても、素晴らしく暖かいこの地は、冬期における避寒地としても有名である。

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2006/09/28

国鉄技師訪米記23:船で帰国

「深海の魚釣」とはどうも判らない。日付変更線を西に向かうと
melma! back issue 2006/09/28 Vol.199 total 306 copies
The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 23

このテキストの経緯と詳細については、第1回をご覧ください。

22 船で帰国

 11月25日(土)、いよいよ想い出の米国を去る日だ。12時5分、プレジデント・ウィルソンPresident Wilson号は静かにサンフランシスコ湾の中へ滑り出していく。見送りのロンゴ氏とザーム氏は固い握手をしてくれて「この次に来るときには家族を連れておいでなさい」という。
 船は一旦ロサンゼルスに2日寄港して、ハワイで半日とまり、横浜まで全コースを15日かかって行くのである。
 まず仕事の予定を立て、ハワイまでの間に米国滞在中にお世話になった人への礼状を24通書き、ハワイから日本までの間に帰国後GHQに出すべき報告書を作る。そして余裕の時間は集めたパンフレットの整理と、買ってきた書物類を読むつもりであった。しかし船には遊ぶ道具が豊富だし、じっとして本を読み字を書いていると不愉快な動揺が頭にくる。手紙を書き終え報告書も半分出来たがただそれだけで他は何も出来ない。残念だが仕方なかった。
 船の大きさは、重さ15,360トン、長さ455フィート、速度19ノット、乗客の数1等322、3等220(2等はない)とあり、アメリカンプレジデント会社の誇る豪華船である。

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2006/09/26

国鉄技師訪米記22:バスと電車

サンフランシスコでは路面電車と無軌道電車のトロリーが
melma! back issue 2006/09/26 Vol.197 total 306 copie
The book of a JNR engineer's travels around the USA in 1950, part 22

このテキストの経緯と詳細については、第1回をご覧ください。

18 バスと電車
 
 長距離輸送用として航空機、鉄道、長距離バスがあるに対して、近距離輸送、特に都市交通としてのバス、路面電車、地下鉄は決して等閑に付すことは出来ない。
 市街地のバスは大抵30~40名の定員で、前後に出入り口がある。車掌は多くの場合乗車せず、運転手一人で運転の傍らドアを開け閉め、料金を受け取り、乗換切符を渡す。しかもドアは前方と中央の2カ所にある。日本で考えると正に神業のように思われるが。

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